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p.81 抽出テキスト

2 剤併用療法(DAPT),一定期間以降はアスピリンによる抗血小板薬単剤療法(SAPT)が必要である210).DAPT が必要な期間に,抗血小板薬を中止することは,ステント血栓症のリスクが高いとされる467).特に,周術期は,凝固亢進に働き468),ステント血栓症のリスクを考えなければならないが467),抗血小板薬を継続すれば出血リスクが懸念される.特にアスピリン継続下の非心臓手術の安全性を検証することは重要と考えられる. B エビデンスの要約PICO またはPECO

P:冠動脈ステント留置の既往で非心臓手術を受ける患者,

I またはE:アスピリン継続で手術, C:アスピリンを中断し手術, O:アウトカムとして,パネル会議にて,以下を承認した.益:周術期死亡(アウトカムの重大性:9,以下同),周術期AMI(8),脳梗塞(7),害:周術期大出血(9),小出血(7)システマティック・レビューで,1 つのRCT のサブグ

ループ解析(Graham 2018 291)),2 つの観察研究論文(Tokushige 2012 264), Howell 2019 286))を採用した. C 益と害のバランスC.1 望ましい効果(表63 Summary of findings table

264, 291)) C.1.1 周術期死亡率(図20

264, 291))

RCT サブグループ解析(470 例) 291)では,アスピリン中止群 vs アスピリン継続群で1.3% vs 0.85%(95%CI 0.14- 5.1%),RR 0.67(95%CI 0.11-3.99),1 つの観察研究(1604例)

264)では,2.1% vs 0.91%(95%CI 0.31%-2.6%),RR 0.44(95%CI 0.15-1.25)と有意差がなかった.死亡率には差がないとした. C.1.2 周術期急性心筋梗塞発症率(図21 264, 291))

RCT サブグループ解析(470 例) 291)では,アスピリン中止群vs アスピリン継続群で,11% vs 5.1%(95%CI 2.6- 9.9%),絶対リスク差はアスピリン継続群のほうが5.9% 少なく(95%CI 8.4% 少-1.1% 少)アスピリン継続で有意にリスクが減少した.1 つの観察研究(1604 例) 264)では,RR

表63 抗血小板薬内服中の冠動脈ステント留置既往患者の非心臓手術周術期におけるアスピリン継続の益に関するSummary

of findings table

研究デザイン

研究数患者数アスピリン

なし* (コントロール群)アスピリン

あり** (95%CI)相対リスク***

(95%CI)絶対リスク差**

(95%CI)確実性重要度起きること

周術期死亡RCTサブ解析

1 470 1.3% 0.85% (0.14-5.1%) 0.67 (0.11-3.99) 0.42% 少(1.1% 少-3.8% 多) C 1 C 5 9死亡は差がない

観察研究

1 1604 2.1% 0.91% (0.31-2.6%) 0.44 (0.15-1.25) 1.2% 少(1.8% 少-0.52% 多) C

2 周術期心筋梗 塞

RCTサブ解析

1 470 11% 5.1% (2.6-9.9%) 0.47 (0.24-0.90) 5.9% 少(8.4% 少-1.1% 少) C 3 C 6 9心筋梗塞は減少した7

観察研究

1 1604 0.43% 0.22% (0.03-1.9%) 0.52 (0.06-4.46) 0.21% 少(0.41% 少-1.5% 多) D

4 * 対照研究の発症率

** コントロール群の発症率と相対リスクから計算*** メタ解析(Review Manager 使用)より得た値1 RCT のサブ解析である.観察研究と同じC とした. 2  観察研究のためC とした. 3 RCT のサブ解析である.観察研究と同じC とした. 4  背景因子の差があり,交絡因子の調整が不十分,95%CI の幅が広く,1 グレード下げD とした. 5  RCT サブ解析,コホート研究の双方ともC であり,C とした. 6 RCT サブ解析とコホート研究は同じ傾向を示しているため,確実性C を採用した. 7  RCT サブ解析では有意差があり,コホート研究では有意差がなかった.観察研究では有意差はないものの,減少傾向にあり,矛盾しないと判断した. (Tokushige A, et al. 2012 264), Graham MM, et al. 2018 291)より作表)