p.108 抽出テキスト
バイアスリスクのA-P はCQ1 の表61 を参照図35ワルファリン服用中の心房細動患者における非心臓手術術前のヘパリン置換の有無による心血管イベントの比較(Douketis JD, et al. 2015 225), Wysokinski WE, et al. 2008 229), Steinberg BA, et al. 2015 228) より作成) RCT 観察研究バイアスリスク非直接性研究コードA B C D E F G H I J K L Douketis 2015 0 0 0 0 –1 0 0 –1 –1 0 0 –1 個別研究バイアスリスクグレードを上げる要因非直接性研究コードA B C D E F G H I J K L M N O P Wysokinski 2008 –1 –1 –1 –1 –2 –1 –2 0 0 0 0 –1 –2 0 0 –2 Steinberg 2015 –1 –1 0 0 –2 0 –1 0 0 0 0 –1 –1 0 0 –1 ヘパリン置換ありがよい←· →ヘパリン置換なしがよい ヘパリン置換ありがよい←· →ヘパリン置換なしがよい C.1.2 脳梗塞発症(図34) 225, 229, 498, 499) 1 つのRCT 225),3 つの観察研究229, 498, 499)で検討した. RCT で(1813 例)にて,ヘパリン置換なし群vs 置換あり群0.21% vs 0.34%(95%CI 0.06-2.0%),観察研究のメタ解析(5420 例)で0.7%vs 0.34%(95%CI 0.08-1.4%)と有意差がなかった. C.1.3 全身性塞栓症 RCT 225)でのみ検討され,0% vs 0% で有意差がなかった. C.1.4 心血管イベント(図35) 225, 228, 229) 1 つのRCT 225),2 つの観察研究228, 229)で検討され, RCT(1813 例)では,ヘパリン置換なし群vs 置換あり群で1.20% vs 1.90%(95% CI 0.9-4.0%),観察研究のメタ解析(2613 例)で2.36% vs 3.5%(95%CI 1.4-9.3%)と有意差がなかった. C.1.5 望ましい効果ヘパリン置換による望ましい効果は「ない」と判断した. C.2 望ましくない効果(表72 Summary of findings table 225, 226, 228, 229)) C.2.1 大出血(図36) 225, 226, 228, 229) 1 つのRCT 225),3 つの観察研究226, 228, 229)で検討された. RCT ではヘパリン置換なし群vs 置換あり群で1.31% vs 3.24%(95%CI 1.7-6.3%),絶対リスク差はヘパリン置換群のほうが,置換なし群に比べ1.93% 多(95%CI 0.37% 多- 5.01% 多),観察研究のメタ解析(4081 例)では1.34% vs 4.3%(2.5-7.2%),絶対リスク差は2.91% 多(1.19% 多- 5.8% 多),ヘパリン置換群で有意に増加した. C.2.2 小出血(図37) 225, 229) 小出血もヘパリン置換で有意に増加した. C.2.3 追加的考察 以下は,パネルから出された意見.持続静注をするため,高齢者にとってはせん妄リスクである500).持続静注は,ADL の妨げになり,患者にとって不便である.ライン感染のリスクもある. C.2.4 望ましくない効果「中」程度存在すると判断した. C.3 益と害のバランス ヘパリン置換をしても,益がなく,害が増加する(「比較(ヘパリン置換なし)が優位」と判断した).追加的考察:引用された研究の対象患者の血栓リスク Douketis 2015(RCT) 225)ではCHADS2 2 点以下が62%, 3,4 点が34% であった.CHADS2 5,6 点は少数(2.7%).その他,Douketis 2015 のINR は平均2.1(SD 1.1) 226), Sjogren 2017 では2.4(SD 1.4) 227),Steinberg 2015 では2.5(SD 1.4) 228),Smoyer-tomic 2012 では1.3(SD 1.6) 497), Billet 2010 ではCHADS2 5,6 点は約8% 498),Wysokinski