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p.106 抽出テキスト

B エビデンスの要約B.1 PICO またはPECO

P:心房細動に対しワルファリン療法中で,ワルファリン中断が必要な非心臓手術を受ける患者,

I またはE:ヘパリン置換を施行する, C:ヘパリン置換を施行しない, O:アウトカムとしてパネル会議にて,以下を承認した.益に関する重大なアウトカム:周術期脳梗塞(アウトカムの重大性:9,以下同), 全身性塞栓症(8),死亡(8),心血管イベント(8),害に関する重大なアウトカム:大出血(9),小出血(7) B.2 システマティック・レビュー

術前にヘパリンによる抗凝固置換を検証した1 つのRCT (Douketis 2015 225)),7 つの観察研究(Douketis 2015 226),

Sjogren 2017 227),Steinberg 2015 228),Wysokinski 2008 229), Smoyer-Tomic 2012 497),Billett 2010 498),Ahmed 2010 499))が存在した. C 益と害のバランスC.1. 望ましい効果(表71 Summary of findings table 225, 227, 228, 497, 498, 499)) C.1.1 死亡(図33) 225, 227, 228, 497, 498)

1 つのRCT 225),4 つの観察研究227, 228, 497, 498)で検討された.RCT(1813 例)では,ヘパリン置換なし群vs 置換あり群で,0.54% vs 0.45%(95%CI 0.12%-1.7%),観察研究のメタ解析(12,308 例)では4.7% vs 2.9%(95%CI 0.5-19%)と有意差がなかった.

表71 ワルファリン服用中の心房細動患者における非心臓手術術前のヘパリン置換の益に関するSummary of findings table

アウトカム研究デザイン

研究数患者数ヘパリン置換なし

(コントロール) *ヘパリン置換

あり(介入) ** (95%CI)相対リスク***

(95%CI)絶対リスク差**

(95%CI)確実性重大性起きること

死亡RCT

1 1813 0.54% 0.45% (0.12-1.7%) 0.82 (0.22-3.05) 0.1% 少(0.4% 少-1.1% 多) B 1

B 3 8死亡は差がない

観察研究4 12,308 4.74% 2.9% (0.5-19%) 0.62 (0.1-4.04) 1.8% 少(4.3% 少-14.4% 多) C 2

低****

0.2% 0.12% (0.02-0.81%) 0.08% 少(0.18% 少-0.6% 多)

脳梗塞RCT

1 1813 0.21% 0.34% (0.06-2.0%) 1.54 (0.26-9.19) 0.12% 多(0.16% 少-1.78% 多) B 1

B 4 9脳梗塞は差がない

観察研究

3 5420 0.70% 0.34% (0.08-1.4%) 0.49 (0.12-1.98) 0.36% 少(0.62% 少-0.69% 多) C

2 全身性塞栓 症

RCT

1 1813 0% 0% B 1 B 4 8 全身性塞栓症 は差がない

心血管イベントRCT

1 1813 1.20% 1.90% (0.9-4.0%) 1.59 (0.75-3.37) 0.71% 多(0.3% 少-2.84% 多) B 1

B 4 8心血管イベントは差がない

観察研究

2 2613 2.36% 3.5% (1.4-9.3%) 1.5 (0.57-3.95) 1.2% 多(1.0% 少-7.0% 多) C

2 * 対照研究の発症率

** コントロール群の発症率と相対リスクから計算*** メタ解析(Review Manager 使用)より得た値****4 つのコホート研究のコントロール群の死亡率は8.5%,1.4%,0.2%,0% で,低リスク群の例として下から2 番目の0.2% を採用した. 1 RCT 1 つであることから1 つグレードを下げてB とした. 2 観察研究のためC とした. 3 RCT とコホートは,結果は同じ傾向であるが,コントロール群の発症率に大きな差があった.しかし,4 つのコホート研究中3 つはRCT と似た数値であり,RCT の確実性を低下させるものではないと判断し,B とした. 4 RCT とコホート双方で,両群に有意差がないため,RCT の確実性B を採用した. (Douketis JD, et al. 2015

225), Sjogren V, et al. 2017 227), Steinberg BA, et al. 2015 228), Smoyer-Tomic K, et al. 2012

497), Billett HH, et al. 2010 498), Ahmed I, et al 2010 499) より作表)