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p.49 抽出テキスト

PQ 3

65.2% vs. PTA 52.6%) 468).

RANGER(パクリタキセル量2.0 μg/mm 2):RCTで行われたRanger II SFA試験ではPTAとDCBの比較が行われ,約8 cmの病変において12ヵ月一次開存率は有意にDCBで高かった(RANGER 82.9% vs. PTA 66.3%) 470).またCOMPARE試験では,IN.PACTに対するRANGERの12ヵ月の一次開存率における非劣性(IN.PACT 81.5% vs.対 RANGER 83.0%)が報告された471). 6) 金属製ナイチノールステント(bare-nitinol stent:

BNS) BNSの長期開存に関して満足できるデータがなく,特に女性,慢性腎不全,糖尿病,長区間病変,慢性完全閉塞病変,末梢run-off不良例に対するBNSの使用は慎重に考慮されなければならない472–474).BNSやバルーン治療後の長期開存率維持にシロスタゾールの効果を検証するためにわが国で行われたSTOP-IC試験の結果が報告されており, 3年後の一次開存率はシロスタゾール投与群(69%)で非投与群(54%)に比べて有意に高かった475).一方,サルポグレラートによる再狭窄抑制効果は認められず,術後の漫然とした継続投与は避けるべきである476).実臨床においては8 mm以上の血管径や血栓成分を多く含む病変である場合にはBNSに一定の効果は期待できる. 7) 編み込み型ナイチノールステント(Interwoven

nitinol stent)高い圧迫抵抗力,柔軟性,耐フレクチャー性能を持ったSuperaステントは,SUPERB試験において平均病変長約80 mm,高度石灰化病変が45%を含んだ病変において12ヵ月一次開存率は78.9%でありフラクチャーは認めなかった477).透析患者の多いわが国では高度石灰化病変と耐キンク性に期待が寄せられている. 8) その他

血管内超音波はわが国において大腿膝窩動脈病変に対するEVT時に併用し,正確な血管径,病変形態を把握し適切なデバイス選択を行うことで治療成績が向上する可能性を示唆する報告が散見される91, 478).

慢性完全閉塞病変に対するintraluminal angioplastyとsubintimal angioplastyアプローチの慢性期開存率に与える一定の見解はなく455, 479),病変形態によってはintraluminal angioplastyにこだわり過ぎるあまり手技時間の延長,造影剤使用量,デバイス使用量そして患者負担の増加につながるため適切な状況判断がなされるべきである.間歇性跛行症例に対してパクリタキセルデバ

イスは安全か? Answer安全性に関する懸念は完全には払拭されていない.

パクリタキセルコーティングバルーン及びステント(以下PTX機器)使用の際の留意点.

2018年12月に大腿膝窩動脈におけるPTX機器を用いて治療を受けた患者群は対照群に比し5年で約2倍死亡リスクが高いとのメタ解析の結果が報告された480).その後さまざまなPTX機器と生命予後の関連性に肯定的,否定的な報告がされたが,2.5年の追跡では生命予後に差が無かったとする質の高い臨床試験の結果がスウェーデンから報告された481).わが国においては日本人2,581例の匿名化された個人レベルデータを第三者が独自にメタ解析を行った結果,患者背景調整後のPTX機器と非PTX機器使用群の5年の生命予後に有意な差は認めず(ハザード比1.01, 95%CI 0.39~2.58,P=0.99),わが国では非PTX機器の使用に比しPTX機器使用による死亡リスクの上昇は認められなかったという結論であり臨床現場においては以下を推奨している482).

*  患者状態に鑑みリスクベネフィットを考慮してPTX機器を

使用すること.海外における情報と合わせ,わが国の代表的な成績を用いたインフォームドコンセントを行うこと.

9)外科的血行再建

長区間閉塞や高度石灰化病変,末梢側血管径が小径,ステント閉塞病変においてEVT成績は満足いくのもではなく448, 454, 471–473),バイパス術の果たす役割は少なくない.バイパスにおいて,その代用血管が遠隔期成績に大きく関与しており,大腿– 膝上膝窩動脈バイパスにおける大伏在静脈グラフトとポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoro ethylene: PTFE)人工血管によるRCTで,5年一次開存率は静脈グラフト75.6%,PTFE 51.9%と,静脈グラフトの優位性は明らかで,将来の再血行再建を憂慮して自家静脈を温存する必要はないと報告された449, 450).また, RCTを含めたメタ解析においても,5年一次開存率は,静脈グラフトによる膝上膝窩動脈バイパスで77.2%,膝下膝窩動脈バイパスにおいても64.8%と良好で,人工血管による膝上膝窩動脈バイパス57.4%と比べ有意に良好であった451).さらに,バイパス閉塞時の重篤な虚血進展に関しては人工血管バイパスで多く319),この点を踏まえても伏在静脈グラフトが代用血管として第一選択である.また,ヘパリン活性を有するPTFEによる膝上膝窩動脈バイパスの良