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p.23 抽出テキスト

P =0.002),急性腎障害(10.5% vs. 11.9%,P =0.043)などにおいて,EVT群が外科手術群より良好なアウトカムを示したが,血管合併症の発生率が高かった(1.4% vs. 0.7%, P =0.002)と報告されている.しかしながら,前述のように,高用量のウロキナーゼ製剤,機械的血栓除去デバイスが承認されていないわが国とは状況が違うことを理解して結果を解釈すべきである.大量の血栓を伴う病変においては,EVTのみで血行再建を完遂する事は困難なことが多く,基本的に手術治療が第一選択とされるべきである.

わが国における現状として,1動脈硬化性疾患の重症度が高く,血栓除去カテーテルの挿入が困難な場合,2全身状態が手術療法に適さない場合,3迅速な手術による血栓除去が困難な場合,などにおいて,代替療法として,EVTでの血行再建が選択されている.

2015~2018年の日本心血管インターベンション治療学会のEVTレジストリー(J-EVT)では,2,398件の急性動脈閉塞に対するEVTが登録され,そのうち約半数の患者が車椅子以下,特に21.7%の患者がベッド上のADL

(activities of daily living)であり,23.9%が膝下動脈の病変であった114).全身状態が悪く,血栓除去カテーテルの挿入が難しい病変において,EVTが選択されている事を表すデータである.このレジストリーにおいては,2.3%の院内死亡を含む,6.1%の合併症率が報告された.同レジストリーにおける,症候性末梢動脈疾患患者に対するEVTの合併症率は2.0%(院内死亡0.2%)であり,通常のEVTよりも非常にリスクが高い手技であることを理解しておく必要がある113).

4.5 ハイブリッド治療

外科的な血栓塞栓除去後に血栓や狭窄性病変が残存する場合には,引き続きEVT(経カテーテル的血栓溶解療法や血管形成術)を施行することで肢の予後が改善する可能性がある127).

急性の下肢痛

臨床所見,末梢動脈・静脈ドプラ音聴取

急性下肢動脈閉塞

ヘパリン静注(5,000単位あるいは70~100単位/kg)

カテゴリーI救肢可能

準緊急で血行再建*緊急で血行再建*

虚血再灌流障害の兆候について

評価MNMSと診断→重炭酸塩・利尿薬投与・血液透析など

* 血栓塞栓除去手術は,血管造影が可能な手術室でオーバーザワイヤー血栓除去カテーテルを用いて透視下で行う** 内圧測定に関して,減張切開を行うカットオフ値に関して一定の見解はない

コンパートメント症候群と診断→減張切開を速やかに施行**

保存的加療待機的血行再建カテゴリーIIa危機的(境界型)カテゴリーIIb危機的(即時型)カテゴリーIII

不可逆的

切断

画像診断

塞栓・血栓の原因疾患・背景病態への対応

図3急性下肢動脈閉塞の診断と治療アルゴリズム