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まっていれば,救済可能(緊急の血行回復が必要)である一方,知覚神経・運動神経ともに高度障害を受け,かつ,足部において動脈・静脈ともにドップラ血流音を聴取しなければすでに不可逆性であることが示されている. 4 急性下肢動脈閉塞の治療方針(図3) 表8急性下肢虚血(ALI)の治療方針の推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル ALI と診断された患者には,速やかにヘパリンを投与する4, 110). I C ALI に対しては,血管造影が可能な手術室で手術を行う111). I C ALI の手術では,血行再建後に血管造影を行う111, 112). I C動脈硬化性病変の合併により,血栓除去カテーテルの挿入が困難,もしくは困難なことが予想される場合は,EVT,もしくはハイブリッド治療での血行再建を考慮する113, 114). IIa B患者の全身状態や時間的制約などにより,手術による血栓除去が困難な状況においては,EVT での血行再建を考慮してもよい113, 114). IIb Cコンパートメント症候群と診断された場合は,早急に筋膜切開等の治療を行う115, 116). I C ALI 患者において,再発防止および塞栓源検索のため,心エコー,24 時間心電図,大動脈のCT 撮影などを行う4). I B ALI の治療後,心房細動や心内血栓が指摘されれば,長期間の抗凝固療法を行う4, 117, 118). I B急性動脈閉塞の治療後,塞栓源が指摘されなくても,再発防止のため抗凝固療法を考慮してもよい4, 118). IIb C動静脈血栓が認められた場合は,悪性疾患や血栓性素因の検索を考慮する4, 119, 120). IIa C動脈硬化が原因の急性動脈閉塞患者には,通常の末梢動脈疾患患者と同様に,二次予防目的にて抗血小板薬,スタチンの投与を行う121). I A 4.1 初期治療 診断が確定次第,禁忌でない限り,可及的速やかに未分画ヘパリン5,000単位あるいは70~100単位/kgの静注を行う.ヘパリン投与によって二次血栓の進展を予防するとともに,抗炎症作用が期待される4, 110).HITと診断されている症例,あるいは疑われる症例では,ヘパリンに替えてアルガトロバンの投与を考慮する4). 4.2 血行再建の手段 カテゴリーIIa,IIbの症例は6時間以内,カテゴリーIの症例は24時間以内の血行再建が必要である110).血行再建の手段としては,手術(血栓塞栓除去術またはバイパス手術)とEVTが選択肢になる.欧米からはEVTの良好な成績が報告されているが,その多くでは,わが国でALIに対して使用できない組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)製剤や,わが国の保険上で使用可能な上限を大きく超えた量のウロキナーゼ製剤が使用されている122-125).手術とEVTを比較したメタアナリシスでは両者の成績に差はないとされているが126),わが国では使用可能な薬剤が限られるため,手術による血行再建が第一選択となっている.動脈硬化性疾患が合併し,手術による血栓除去が困難な場合や,患者の全身状態,時間的制約などで手術による血栓除去が困難な場合は,代替療法としてEVTが選択される. 4.3 手術 バルーンカテーテルによる血栓塞栓除去を行う.大腿動脈からのアプローチの場合,局所麻酔下での施行も可能であるが,鎮痛,鎮静,再灌流時の不整脈などに備え,可能な限り麻酔科医の管理の下で施行する4).オーバーザワイヤー血栓除去カテーテルを用いて,血管造影を行いながら血栓塞栓除去を行う111).血栓塞栓除去が困難な症例では, EVTの追加あるいはバイパス手術が必要になる場合もある.血行再建後には血管造影を行い,残存閉塞や追加治療を要する動脈病変の有無などを評価する4, 111, 112). 4.4 EVT 米国の入院患者のナショナルデータベースから抽出された10,484人の患者(外科手術:5,476件,EVT:5,008件)においては,同等の大切断回避率(4.7% vs. 5.1%,P = 0.43)が示された113).また,院内死亡率(2.8% vs. 4.0%,