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2.5 IVUS IVUSはカテーテル先端に小型化された超音波プローブが装着されたもので,先端プローブから20~60 MHzの超音波が放射され,血管壁から反射されたエコーをプローブが受信し,画像化される.血管の内面から血管壁の構造を観察でき,血管性状の評価やガイドワイヤーの走行部位の把握に役立っている.IVUSの適応としては頭蓋内動脈を除く末梢動脈で認可されており,LEADにおいては腸骨動脈,大腿膝窩動脈,膝下動脈での使用が可能である.IVUSを使用することで適切なバルーンやステント径の選択,さらに 病変拡張後の拡張不良部の評価にも役立つ.IVUSで計測された血管径は血管造影で計測された血管径より大きく90), IVUS計測に基づいたデバイス選択によりEVT後の開存率が向上したという報告も見られる90, 91).また,近年,浅大腿動脈から膝下動脈領域における光干渉断層診断OFDI (optical frequency domain imaging)システムが承認された.IVUSに比べて約10倍解像度が高く,プラーク性状,解離,血栓や石灰化の程度,ステントの留置状態などを詳細に観察できることが期待される. 第3章 急性下肢動脈閉塞 断と適切な治療を行わなければ,肢のみならず生命予後も不良となる疾患である92).ALIは通常,急性発症から進行性に増悪する2週間以内の虚血肢であるが,心・脳血管疾患等の併存疾患や虚血再灌流障害のため,いまだ15~ 20%という高い死亡率が報告されており53, 93),局所治療のみならず,患者の高齢化や併存疾患など,さまざまなリスクファクターを念頭に置いた慎重な全身管理を要する疾患である.本稿では特段のことわりがない限りALIを急性下肢虚血として論ずる. 2 病因 病因は術式,臨床経過,治療成績に大きく影響する.人口1万人あたりのALIの発症率は,1年間で1~2.3人と欧米から報告されている93-95).病因は外傷性,医原性を除外すると塞栓症と血栓症に分類され,最近,英国から,その頻度は塞栓症が46%,閉塞性動脈硬化病変の血栓症24%,複合的要因20%,ステントまたはグラフト血栓症が10%と報告された93).National Clinical Database(NCD)登録症例に基づく日本血管外科学会による血管外科手術アニュアルレポート2014年では,塞栓症が45.0%,血栓症が55.0%であっ 1 疾患概念 ALIは,その原因に関わらず肢切断に至る可能性のある急激な肢虚血を呈する病態と定義されており53),迅速な診 ● 急性動脈閉塞による急性下肢虚血(acute limb ischemia: ALI)は,迅速な診断と適切な治療を行わなければ,肢のみならず生命予後も不良となる疾患である. ● 患者の原因疾患を念頭に置いた治療戦略と全身管 理が求められる. ● デバイスや血栓溶解療法の制限のあるわが国では, 基本的には外科的血栓除去術が第一選択となる. ● 高度な動脈硬化が合併している,または,施設・時 間的制約から,外科的血栓除去術が困難な場合は,血管内治療(endovascular therapy: EVT)やハイブリッド治療での血行再建が選択される. ステートメント