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p.17 抽出テキスト

1.5 指尖容積脈波

ヘモグロビンが近赤外線をよく吸収することを利用し,指尖に赤外線を照射して透過光や反射光を受光し容積変化を測定する.絶対値は得られず室温などに影響されるため,スクリーニング検査として利用される.手指や足趾の虚血の診断に有用である.

2 画像検査

表5下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)の画像検査の推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

PAD の画像診断では,MDCT によるCTA や造影MRA を考慮する2, 52, 71, 73-75,

82, 84). IIa B腎機能が低下した患者では,US や非造影MRA を含めた他の検査法で代替することを考慮する86, 87). IIa B

従来,LEADに対するスクリーニング検査および治療前検査はデジタルサブトラクション血管造影(digital subtraction angiography: DSA)が主体であったが,その侵襲性と合併症リスク,他の低侵襲的画像検査の進歩により,近年は多列検出器CT(multidetector [row] CT: MDCT)を用いたコンピュータ断層(CT)血管造影(CT angiography: CTA),磁気共鳴血管造影(magnetic resonance angiography: MRA),超音波検査(ultrasonography: US)が主軸を担っている71).欧米のガイドラインにおいても,画像検査が必要と判断された場合において,これらの検査を行うことが推奨されている2, 52).一方,血管内超音波(intravascular ultrasound: IVUS)はEVTの際に有用な情報を与える.

LEADの画像診断で得られる情報として,治療前には, 1動脈の狭窄形態と狭窄率の判断,2病変前後の血管走行,3石灰化やプラークなどの血管壁の性状の評価,4多発合併病変の診断,5側副路の有無と病変部末梢側のrunoffの評価,6潰瘍病変,解離,動脈瘤の有無などに関する事項が挙げられる.加えて治療後では,1治療効果の判定,2新たな病変の検索などの経過観察に有用である72). 2.1 DSA

治療を前提としたDSAは血流速度,狭窄部の圧較差の測定,細かな側副血行路の状態,病変部末梢側のrun-offの評価には有用な検査である.加えて,高度の石灰化病変を伴う場合や,足部における動脈病変の診断に有用である.一方,DSAはヨード造影剤および放射線被曝を伴う検査であり,後述する点に留意する必要がある.

2.2 CTA

LEADのCTでは,単純CT,造影早期相の撮像を必須とし,症例に応じて造影後期相を追加する.CTAでの画像評価は体軸断像,任意断面表示である多断面再構成像(multiplanar reconstruction: MPR),任意曲線に沿った平面

再構成像(curved MPR: CPR),三次元像であるmaximum intensity projection(MIP)およびvolume rendering法を用いて行う.

LEADを有する患者は複数領域動脈病変を合併する頻度が高いため,必要に応じて下肢の検査のみならず広範囲の画像検索も考慮する.

LEADにおけるCTAの診断能を検討したメタアナリシスにおいては,大動脈・腸骨動脈領域で感度96%,特異度98%,大腿膝窩動脈領域は感度97%,特異度94%,下腿動脈領域は感度95%,特異度91%と報告されている73). 4列以下のMDCTでは感度92%,特異度93%,16列・64列のMDCTでは感度97%,特異度98%であり,有意に16列・64列が優れていた.64列MDCTによる報告では,大動脈・腸骨動脈領域と大腿・膝窩動脈領域で感度100%,特異度99%,下腿動脈領域で感度97%,特異度99%であり74),EVTや手術の治療方針決定にも有用であったとされる75).

2.2.1 ヨード造影剤を使用する際の注意事項

a.  造影剤誘発性腎障害

(contrast-induced nephropathy: CIN)腎機能が低下した患者に対する造影剤の使用にはCINを起こすリスクがあり,その使い方には注意が必要である. CINはヨード造影剤投与後,72時間以内に血清クレアチニン値が前値より0.5 mg/dL以上または25%以上増加した場合と定義されている76).CINのリスクファクターとしては検査前腎不全,高齢,糖尿病,腎毒性物質の投与,脱水,大量の造影剤使用,うっ血性心不全があげられる77).造影剤の減量はCIN発症のリスクを減少させる可能性があるた