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が手術と同等ないし手術以上の効果があるとすれば,患者にとっては福音である.そのような患者の願いと,機器の発展が相まって,カテーテル治療は近年急速に広まってきている.これには2つの大きな要因がある.その第一は外科的治療では危険が大きく治療対象に含まれなかった高齢者世代の増加,第二はカテーテル治療機器・画像診断技術の革命的な進歩である. 先天性心疾患や心臓大血管の構造的疾患の種類は多岐にわたり,施行する術者も,小児循環器医から,循環器内科医,心臓血管外科医,放射線科医までと幅広い.施行する施設や術者の基準が関連学会で定められた術式もある.本ガイドラインでは現時点で得られる臨床成績の報告と専門家の意見に基づいて,これらの多岐にわたる術式をまとめ,一定の治療方針を勧告した. 原則として,本ガイドラインは胸郭内の疾患に限定することとした.ただし,大動脈瘤など範囲が腹部に及ぶものも含めた. 推奨クラス分類とエビデンスレベルは,ACC/AHAガイドラインに準じて,以下の分類を用いた(表1,表2).また,公益財団法人日本医療機能評価機構のevidencebased medicine(EBM)普及推進事業(Minds)が診療ガイドラインの作成方法として公開している「Minds 診療ガイドライン作成の手引き2007」6)に準拠した推奨グレードとエビデンスレベルも記載した(表3,表4) 6). 推奨クラス分類とエビデンスレベルは,本ガイドライン作成委員の討議によって決定した.先天性心疾患のカテーテル治療では,患者数が比較的少ないこともあり,無作為介入臨床試験が非常に困難である.無作為介入臨床試験により得られた結果が少ないことから,先天性心疾患のカテーテル治療の手技や機器に関する報告では,エビデンスレベルAのものはほとんどなく,多くはBかCである.また先天性心疾患の治療方針は,施設ごとに異なることも多く,各施設で症例ごとに内科と外科とで討論しながら決定しているのが世界各国の実情である.本ガイドラインでは, 3 ガイドラインの基本方針 3.1 本ガイドラインがカバーする範囲 3.2 推奨クラス分類とエビデンスレベルエビデンスレベルB,Cであっても,専門家の意見がカテー テル治療に限定して広く一致していれば,クラスIとした.したがって,クラスIが必ずしも外科的治療に優って推奨されることを意味するものではない. 成人の弁膜症では心臓外科手術の成績は良好であり,多数の患者が恩恵を受けてきた.しかし危険度の高い超高齢者や,併発する肝臓・腎臓などのほかの重症疾患,悪性腫瘍寛解期など,さまざまな要因が治療成績を左右する.新しい治療にエビデンスレベルの高い科学的証拠を得るには治療法の普及を待つ必要があるが,本ガイドラインでは指針となるクラスを示せなくても,できるだけ新しい情報をもとに解説することに努めた. わが国で使用できる医療機器は欧米に比べ大きく遅れをとっており,いわゆるdevice lagが生じている.また,米国においても先天性心疾患や構造的心疾患に用いる機器は,いわゆる“オフラベル”での使用が多いことが問題となっているが,医師-患者間の良識ある関係を緊密に保ち,十分な説明への同意と,治療の意義・費用などについて各施設の倫理委員会の承認が得られるならば,公共機関の承認を必要とするものではないとされる5).FDAの人道機器適用免除(humanitarian device exemption)の制度は,わが国では留置機器に関しては制定されていない.しかし高度先進医療などの方法による治療範囲拡大は可能であり,これらの成績報告は本ガイドラインに活かすものとした. また,わが国で未認可の治療法だが,その存在や結果の発表などは周知のものがある.本ガイドラインでは,それらも,わが国で未認可であることを明記して記載することとした.ただし,推奨のレベルは記載しないこととした. わが国では,先天性心疾患や心臓大血管の構造的疾患に対するカテーテル治療の専門医のシステムは確立されていない.機器や手技ごとの基準がある場合があり,たとえばAmplatzer 心房中隔欠損(ASD)閉鎖栓留置術, Amplatzer動脈管閉鎖栓留置術,TAVI,MitralClip ®,大動脈ステントグラフト内挿術などは,それぞれ施設基準・術者基準が定められている. 4 わが国で使用できる医療機器と 承認機器のオフラベル使用 5 施設,設備と医師の要件