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p.83 抽出テキスト

位程度で抗凝固を行う. 2 血行動態評価と造影: 右心カテーテルと熱希釈法によ

る心拍出量測定を行い,同時圧測定で弁口面積を評価する.冠動脈病変の情報がなければ造影する.3つのSOVの底面が同一平面に並ぶperpendicular viewを求め,大動脈造影を行う.ただし,慢性腎臓病の患者では必須ではない. 3 右室一時ペーシングカテーテルの挿入: 右室心尖部付

近の心内電気刺激応答の良好な位置に先端を固定する. 4 狭窄弁ワイヤ通過と左室内腔での安定したワイヤ留

置: 狭窄弁口の安定した通過には熟練を要する.ストレートのコイルワイヤまたは親水性ワイヤを用いて5 FrのAmplatz Left(AL1)あるいはJR4カテーテルの先端の方向と位置を操作すると狭窄大動脈弁口に挿入しやすい.通過したらカテーテルを左室流入部程度まで進め,260~300 cmの通常ワイヤに交換し,先端を強く押さないようにしながら左室内壁に沿った大きなループを作り固定,カテーテルを抜いてピッグテールカテーテルに交換する.上行大動脈と左室の同時圧を記録する. 5 スティッフワイヤの彎曲成型と安定した位置確保: サ

ファリワイヤまたはコンフィーダワイヤなどのプリシェイプドワイヤを,注意深く左室内心尖部まで進める.ワイヤは押し過ぎず,大きく浮かないように注意し,

ループした彎曲部を心尖部に入れて固定する.左室穿孔や心タンポナーデを防止するきわめて重要なポイントである. 6 拡張バルーンの選択と挿入:保険償還されている

PTAVのバルーンを表71に示す.PTAVでは高度弁逆流,弁輪破裂,心タンポナーデ,左室穿孔など重篤な合併症が起こりうるため,TAVIや開心術のバックアップ下で実施することが望ましい.バルーンサイズの選択は弁輪短径以下にとどめ,石灰化の偏在などにより径は小さくして行うほうがより安全である. 7 高頻拍ペーシングとバルーン拡張: バルーン中央を透

視下で狭窄弁に置く.ペーシングは160~200 bpmで行い,血圧を一時的に50 mmHg以下に5~10秒程度下げ,このあいだに2~3秒でバルーンを拡張する.バルーン拡張前に2~3秒のペーシングで同期不全を調べ,不全があれば心拍数を下げる.バルーン拡張時はバルーンが前後に動きがちであるため固定する.イノウエ・バルーンに関しては,高頻拍ペーシングは必須ではない. 8 大動脈造影と圧較差・血行動態評価: バルーンカテー

テルは上行大動脈に引き,腎機能に問題がなければ大動脈造影を行う.大動脈弁逆流の程度,造影剤の心嚢などへの漏れなどに注意する.同時圧較差,造影

表71 保険償還されているPTAV バルーン

名称バルーン直径 (mm)バルーン長(mm)シースサイズ(Fr)シャフトサイズ(Fr)

Z-MED II 16 40 9 7

18 40 10 8 20 40 12 8 22 40 12 9

VACS II 16 40 7 7

18 40 8 8 20 40 8 8 22 40 8 8

VACS III 16 40 9 7

18 40 10 8 20 40 12 8 22 40 12 9

イノウエ・バルーン20 (18~20) 35 10 10

22 (20~22) 35 10 10