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先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン

構造的心疾患(structural heart disease: SHD)のカテーテル治療は,近年急速に発展を遂げつつある.2012年には,日本小児循環器学会と日本先天性心疾患インターベンション学会(JCIC,旧称: JPIC)から,初めて「先天性および小児期発症心疾患に対するカテーテル治療の適応ガイドライン」が発表された1).

そして,2014年には成人領域も含めたわが国では初の「先天性心疾患,心臓大血管の構造的心疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン」2)が発表された.今回はこの改訂版である.弁膜症の治療においては2020年に「弁膜症治療のガイドライン(2020年改訂版)」3)が発表されており,同ガイドラインと整合性を保ちながら新たな知見があれば加えることとした.今回の改訂版では,おもに以下の特徴があげられる.

1カテーテル治療に必要なイメージングの項目の追加2心臓外科専門医との協同執筆3脳卒中専門医との協同執筆

構造的心疾患のカテーテル治療の際には,多様な画像診断の果たす役割が大きい.そのため,新たにイメージングの項目を加えた.また,ブレインハートチームという言葉に代表される,領域を超えた専門医の対話・協力が不可欠である.本ガイドラインでは,小児および成人循環器医,心臓外科医,放射線科医,そして新たに脳卒中専門医が参加し,協同して執筆した.

従来のガイドラインのエビデンスレベルの表記では,ランダム化介入臨床試験の結果は登録研究よりエビデンスレベルが高いという考えを基本としているのに対し,Mindsエビデンス分類は,エビデンスレベルのもととなった試験や研究の種類を示したものであり,これらの表記内容は同一ではない.したがって,本ガイドラインにおけるMinds推奨グレード・Mindsエビデンス分類はあくまで参考として記載したものである.

改訂にあたって

第1章 総論

1 概念,定義

心血管疾患のカテーテル治療の発展に伴って構造的心疾患(SHD)という概念が生まれた4, 5).SHDとは,心臓の構造的な異常により病的状態をきたす疾患群である.本カイドラインでは,これらの疾患のカテーテル治療について概説し,現時点での治療適応,治療成績,合併症とその対策

などについて示す.

心臓大血管疾患を手術せずに治したいと思うのは,患者のみならず医療従事者の願いでもあろう.ましてや,それ

2 ガイドラインの必要性と目的