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第3章 イメージング エコー検査,CT,MRなどのイメージングは治療の適応決定,術中モニタリング,術後評価に有用である.本章はSHDのカテーテル治療において,イメージングがどのように貢献するのかに関して,心エコー図,CT,MRについて,その特徴,留意点,適応について述べる. 経胸壁心エコー法はかならず行うべきである.形態評価に加え,血行動態評価や心機能評価を同時に行う.経胸壁心エコー法の読影にあたっては,治療の妥当性やカテーテル治療が可能か,などに関して総合的に判断する能力が必要である.したがって,治療チームにおける心エコー医の満たすべき要件として,疾患の自然歴や血行動態に対する理解に加え,心エコー断層法・ドプラ法計測技術の習得,計測値の妥当性の判断といった基本的事項の習得があげられる.経胸壁心エコー法では,画像不良症例が一定数存在することが最大の欠点である.経胸壁エコー画像不良例では,経食道心エコー法,カテーテルによる血行動態評価,左室造影,心臓MR,CTなど複数の診断法を応用し総合的に判断する47).この際に,各検査の特徴,差異についての理解が必要である.画像診断結果と患者の症状が乖離する場合,重症度評価が難しい場合には,運動あるいは薬剤負荷心エコーが有用である.右左短絡性疾患の診断には,適切な息ごらえ手技(バルサルバ法)を用いた攪拌生理食塩水コントラストエコーに習熟が必要である. 経食道心エコー法は,治療の適応,デバイスの選択,術 1 画像診断法の適応(表11) 46) 1.1 経胸壁心エコー法 1.2 経食道心エコー法中モニタリングにおいて中核となる.とくに僧帽弁や心房 中隔の診断において,3Dエコー図はハートチーム内の情報共有にきわめて有用であり,僧帽弁閉鎖不全に対するデバイス治療の手技を誘導するうえで不可欠である.さらに, 3Dデータから切り出した多断面の2D断層像は,距離分解能および時間分解能が3Dよりも優れており,詳細な病変の観察,任意の断面での距離,面積の計測,容積の計測に有用である.近年の画像技術の進歩により3Dカラードプラ画像の時間分解能,空間分解能は目覚ましく向上しており,精度の高い術前術中診断が可能となり治療成績の向上に寄与している. 経食道心エコー法は侵襲を伴う検査法であり,禁忌(表12) 48, 49)の理解が必須である.また,偶発症48)として咽頭から食道,胃の損傷による出血,穿孔,嚥下障害,嗄声,歯牙損傷,喉頭痙攣,気管支攣縮が報告されており,検査前に十分に説明を行うことが重要である48, 49).通常の経食道心エコー法における主要偶発症の発症率は0.2%程度であるが,重症患者や長時間のモニタリングとなる術中経食道心エコー法ではよりリスクが高くなる.咽頭,食道損傷を回避するため,強い圧迫操作やプローブ形状のロック下のプローベ操作を行わない,プローベ先端温度上昇に留意するなどの注意事項を遵守すべきである. ASD/PFO閉鎖の術中モニタリングとして,術者が自らエコーを行えるという利点がある.経食道心エコー法よりも患者の苦痛が少なく,局所麻酔で行えることが利点である一方で,操作には習熟を要する.観察可能領域が経食道心エコー法よりも制限されるが,部位によっては経食道エコー法よりも優れている. 1.3 心腔内エコー法