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p.106 抽出テキスト

先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン

梗塞との鑑別を速やかに行い,血圧の維持,脳脊髄液ドレナージ術などを考慮する.早期に対処することで,神経障害の軽減や回復がみられると報告されている. iii. 脳梗塞(表90)

とくに弓部大動脈瘤に対するステントグラフト治療で危惧される合併症が脳梗塞であり,大動脈弓部や頚動脈,鎖骨下動脈でのガイドワイヤやカテーテルおよびステントグラフト本体の操作やデリバリーシステム内のairに起因すると考えられている.とくに,弓部分枝の外科的再建を伴うハイブリッド手術や開窓型/分枝型ステントグラフトを使用した手術など,弓部分枝への操作を伴う場合,そのリスクが高くなる.また,脳梗塞のリスク因子としてshaggy aorta脳梗塞既往,血行再建なしでの左鎖骨下動脈塞栓などが報告されている.術前のCT検査により血管性状を吟味し,粥状硬化病変が強い部位へのlandingは避けるべきであり,左鎖骨下動脈の閉塞が必要な症例では積極的に血行再建を行うことが脳梗塞予防の観点からも推奨される892).また,弓部領域のステントグラフト治療においてバルーン

カテーテルを用いた弓部分枝のプロテクションが脳梗塞発生予防に有効であることが報告されており893, 894),今後はフィルターデバイスなど新たな脳梗塞予防法の開発が期待される895). iv. 塞栓症

大動脈瘤に対するステントグラフト治療では,ガイドワイヤやカテーテル操作,シース挿入やステントグラフトの展開などによる塞栓症に伴う臓器障害が起こりうる896).と

鎖骨下動脈からの側方下行枝内胸動脈

内腸骨動脈

外腸骨動脈からの上行枝

椎骨動脈

前脊柱動脈Th5-8

Th9-L1

L2-5

図21 前脊髄動脈への側副血行路

(Shijo T, et al. 2020891)より) Shijo T, et al. Eur J Cardiothorac Surg. 2015;48(6):960-7. doi: 10.1093/ejcts/ezv027. Translated and reprinted by permission of Oxford University Press on behalf of the European Association for Cardio-Thoracic Surgery. Translation Disclaimer: OUP and EACTS are not responsible or in any way liable for the accuracy of the translation. The Licensee is solely responsible for the translation in this publication/reprint.

Th:胸椎,L: 腰椎

表90 ステントグラフト治療における脳梗塞予防に関する

推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

左鎖骨下動脈の血行再建を考慮する. IIa C