p.10 抽出テキスト
先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン 小児循環器領域にはカテーテル治療専門医制度や確立された教育制度がないが,成人領域には日本心血管インターベンション治療学会による認定医・専門医の制度がある.しかし現時点では,冠動脈疾患をおもな対象とした制度である.心臓大血管の構造的心疾患に対するカテーテル治療を行う際には,対象疾患の診断カテーテルに習熟し,カテーテル治療手技のトレーニングを受けた後に術者となることが望ましい. カテーテル治療医と心臓血管外科医ならびに,脳神経科医,麻酔科医,画像診断医が協力し,コメディカルを含めたブレインハートチームを構成して初めて良好な成績に到達できる.先天性心疾患や心臓大血管の構造的疾患に対するカテーテル治療を施行する施設では,必要な機器を完備して治療を日常的に施行し,カテーテル室で働く医療関係者がすべての手技の流れに習熟していることが重要である. 6 多種分野専門家の統合による ハートチーム医療 表1 推奨クラス分類 クラスI手技・治療が有効・有用であるというエビデンスがある,あるいは見解が広く一致している.クラスIIaエビデンス・見解から, 有効・有用である可能性が高い.クラスIIbエビデンス・見解から,有効性・有用性がそれほど確立されていない. クラスIII No benefi t手技・治療が有効・有用でないとのエビデンスがある,あるいは見解が広く一致している. クラスIII Harm手技・治療が,有害であるとのエビデンスがある,あるいは見解が広く一致している. 表2 エビデンスレベル レベルA複数の無作為介入臨床試験,またはメタ解析で実証されたもの.レベルB単一の無作為介入臨床試験,または大規模な無作為介入でない臨床試験で実証されたもの.レベルC専門家,および/または小規模臨床試験(後ろ向き試験および登録を含む)で意見が一致したもの.表3 Minds 推奨グレード グレードA強い科学的根拠があり,行うよう強く勧められる. グレードB科学的根拠があり,行うよう勧められる. グレードC1科学的根拠はないが,行うよう勧められる. グレードC2科学的根拠はなく,行わないよう勧められる. グレードD無効性あるいは害を示す科学的根拠があり,行わないよう勧められる.推奨グレードは,エビデンスのレベル・数と結論のばらつき,臨床的有効性の大きさ,臨床上の適用性,害やコストに関するエビデンスなどから総合的に判断される. (Minds診療ガイドライン選定部会.Minds診療ガイドライン作成の手引き2007医学書院.2007. p.16 6)より)表4 Minds エビデンス分類(治療に関する論文のエビデンスレベルの分類) Iシステマティック・レビュー/ ランダム化比較試験のメタアナリシス II 1 つ以上のランダム化比較試験 III非ランダム化比較試験 IVa分析疫学的研究(コホート研究) IVb分析疫学的研究(症例対照研究,横断研究) V記述研究(症例報告やケースシリーズ) VI患者データに基づかない,専門委員会や専門家個人の意見(Minds診療ガイドライン選定部会.Minds診療ガイドライン作成の手引き2007医学書院.2007. p.15 6)より)