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されるこれらの特徴的な所見は,日本循環器学会の「心臓サルコイドーシスの診療ガイドライン」において,診断指針の主徴候の一つとなる重要な所見である380).全身性サルコイドーシスの臨床所見を伴わず,心臓限局のサルコイドーシスである場合,動悸や不整脈のほか,非特異的心電図異常のみで初診となることも多い.若年で心室性不整脈や房室ブロックを主訴とする症例では,特に経胸壁心エコー法により隈なく心室壁を観察し,サルコイドーシスを示唆する局所壁運動異常の有無を確認することが重要である.特徴的な所見が得られた場合には,患者背景や臨床所見と合わせて強くサルコイドーシスを疑うこととなるが,多くの症例では心エコー法の画像のみで心サルコイドーシスを診断することは困難であり,心臓MRIや18F-FDG PET, 67Ga SPECTなどの他の非侵襲的画像診断法を併用することが望ましい.心内膜下心筋生検によって特徴的な組織学的所見を認める場合には確定診断となるが,サルコイドーシスの病変は斑状に分布するため,生検組織からの診断感度は低く,病理所見が陰性であっても心サルコイドーシスを否定するものではない.マルチモダリティを用いた画像診断の詳細については,「心臓サルコイドーシスの診療ガイドライン」を参照されたい380). 心サルコイドーシス確定症例におけるフォローアップとしての経胸壁心エコー法の必要性は,個々の症例における心筋障害の程度や心収縮・拡張機能低下の程度,それに伴う心不全の重症度により異なるため,一律に検査頻度を推奨することはできない.治療効果判定および治療後経過観察のための定期的な経胸壁心エコー法が推奨される.その頻度は病態による.一般的には,ステロイド治療開始後早期や電気生理学的治療後早期には,必要に応じて1ヵ月または2~3ヵ月おきのフォローアップを行う.状態が安定しており,心電図や胸部写真等に変化がなく,治療方針の変更の可能性が低い場合には,短期間で繰り返す経過観察としてのTTEは推奨されないが,年1回程度のTTEは考慮してもよい.心サルコイドーシスにおける経胸壁心エコー法の推奨とエビデンスレベルを表47に示す. 2 心アミロイドーシス 2.1 病態 心アミロイドーシスは,線維構造をもつアミロイド蛋白が心筋の間質に蓄積することにより,拘束型心筋症の病態を呈する疾患である.全身性アミロイドーシスをきたすア ミロイド前駆蛋白は30種類以上が同定されているが,心臓に蓄積するアミロイド蛋白は,免疫グロブリン遊離軽鎖型(AL)アミロイドーシスとトランスサイレチン(TTR)型アミロイドーシス(ATTR)が主である.ALアミロイドーシスでは,アミロイド蛋白が全身に蓄積し,肝脾腫や皮下結節,巨舌など多様な症状を認める.ATTRアミロイドーシスでは,アミロイド蛋白が腱や靭帯に沈着しやすく,手根管症候群の合併頻度が高い.ATTRアミロイドーシスはTTR遺伝子変異を原因とする遺伝性ATTRアミロイドーシス(ATTRv:従来の家族性アミロイドポリニューロパチー)と,TTR遺伝子変異のない野生型ATTRアミロイドーシス(ATTRwt:従来の老人性全身性アミロイドーシス)に分類される.心アミロイドーシスの主要病態はアミロイド蛋白の蓄積によるHFpEFであるが,心不全は再発性,難治性であり,病期が進行すると収縮不全が出現する.特に高齢HFpEF例において,ATTRwtアミロイドーシスの診断例が増加傾向にある383). 2.2 適応と判読 心エコー法における本症の特徴は,アミロイド蛋白の蓄積によるびまん性の心筋肥大である.アミロイド蛋白は左室に限らず右室,心房筋,弁にも沈着し,弁の肥厚を伴うこともある.左室心筋の中の粒状高エコー像(granular 表47 心サルコイドーシスにおける経胸壁心エコー法 (TTE)の推奨とエビデンスレベル 推奨クラスエビデンス レベル 他臓器でサルコイドーシスと診断されている場合,心サルコイドーシス病変スクリーニングのためにTTE を行う. I B心電図異常や心室性不整脈,房室ブロックなどで受診した際に,心サルコイドーシス病変スクリーニングのためにTTEを行う. I B他の画像診断で心サルコイドーシスが疑われた場合に,心サルコイドーシス病変スクリーニングのためにTTE を行う. I B心サルコイドーシス確定症例における治療効果判定,および治療後定期的な経過観察のためにTTE を行う. I C状態が安定しており,心電図や胸部写真等に変化がなく,治療方針の変更の可能性が低い場合にも,経過観察としての年1 回程度のTTE は考慮してもよい. IIb C