p.14 抽出テキスト
【注意点】 前述の「1.2.2」,「1.2.4」に3D心エコー法を用いて計測したLVMI,LAVIの平均値と標準偏差が示されており,これより平均値に2倍の標準偏差を加えることで対象計測値の正常上限を設定することもできるが,確立されていない.国内外を問わず,LVMIやLAVIの正常上限値については多くの臨床研究が断層心エコー法によって得られた値を用いている.したがって本ガイドラインでは,断層心エコー法で得られた以下の値をLVMI,LAVIの正常上限値として用いることを推奨する. LVMIの上限値:左室内径と壁厚から求めたときには,男性115 g/m 2,女性95 g/m 2,truncated ellipsoid法やarea-length法で求めたときには,男性102 g/m 2,女性88 g/m 2を用いる. LAVIの上限値:男女ともに34 mL/m 2を用いる. 1.2.6弁a. 僧帽弁 画質が良好であれば,僧帽弁を左房から観察する立体画像(surgeon’s view) (図4)を描出し,僧帽弁逸脱の弁形成術前の病変部位評価に用いることができる51-55).僧帽弁狭窄症(MS)では,3D画像データから正確に弁口を描出し,トレース法で正確な弁口面積計測が可能である56-58). 僧帽弁疾患における僧帽弁病変の評価は,3D心エコー法の適応となる30). b. 大動脈弁 大動脈弁狭窄症(AS)では,3D画像データから弁口のプラニメトリー法59, 60)や,1回拍出量を計測し(左室流出路面積を3D心エコー法で計測する)連続の式を用いて61),弁口面積計測が可能である.ただし弁石灰化が強い症例では,音響陰影によってプラニメトリー法による計測は困難となる.ASの重症度評価は3D心エコー法の適応となる30). 図3 3D 心エコー画像データからの右室容積および右室駆出率の計測 図4僧帽弁逸脱症例の経胸壁3D 心エコー法1心拍記録3D画像からのsurgeon’s viewで,後尖P3が収縮期に左房側に逸脱しているのが描出されている(白矢印).A:前尖,P:後尖, AL:前交連,PL:後交連 拡張期収縮期