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な解剖を再構築することが可能である.心筋壁までのカテーテルの距離,カテーテルの安定性,診断カテーテルとの位置関係などが非透視下に3次元マップ上で視認できるので,透視の使用頻度を抑えることができる. CT/MRI画像との統合 2008年頃より,術前に撮影したCTまたはMRI画像を3次元マッピングシステムのソフトウェアで3次元再構築し,術中に作成するマップと統合することが可能となり,より正確なマッピングが可能となった(CARTO XP,EnSite Version 8).これらのシステムにより,治療成績の向上,透視時間の軽減などの効果が報告された217, 218).また,MRI画像との統合よりもさらに透視時間を短縮できることが報告されている219). 心腔内エコー画像の表示 心腔内エコーシステムは汎用性の高い機器で,とくに心房細動のアブレーションでは心房中隔穿刺を行うこともあるため,使用頻度は高い.術前に画像撮影ができない場合でも,術中に心腔内エコーを用いて心筋をトレースすることにより描出した画像を3次元マップと統合するシステム(CARTO Sound)も開発された.CARTO Soundシステムでは,術中にエコーで描出した動脈弁,冠動脈,乳頭筋などの解剖情報のみならず,エコー輝度を用いて瘢痕化した心筋を描出することが可能である.それらを3次元マップと統合可能で,心房細動だけでなく心室頻拍アブレーションなどでも,被ばくを増やさずに得られる情報として有用である220). 多極電極によるマッピング 当初の3次元マッピングシステムではアブレーションカテーテル先端の双極電極でのみマッピングが可能であったが,2000年代後半からは多極電極でのマッピングが可能となり,短時間でより詳細なマッピングが可能となっている.2016年からは新たにボストンサイエンティフィック社の超高密度マッピングシステム(Rhythmia ®)がわが国にも導入されている.カテーテルの形状がバスケット型であり,安全性の高いマッピングが短時間に可能であるが,被ばく線量低減への寄与についてはまだ明らかではない. コンタクトフォースの搭載 2010年代に入り,アブレーションカテーテル先端でコンタクトフォース(接触の強さ)をリアルタイムに計測,表示可能となった.操作感覚だけでなく,非透視下にも正確にカテーテルの位置,接触の強さ,安定性を視認できるようになり,大幅な被ばく線量低減,透視時間短縮が得られたことが報告されている221–223). このように3次元マッピングシステムの進歩は,治療効果と安全性を高めるとともに,被ばく線量低減に寄与してきた(表37).単施設で12年間に心房細動アブレーションを行った約1900例の検討では,初期の2004~2006年には平均透視時間61分,線量1365 mGyであったが,2013~ 2015年の2年間ではそれぞれ17分,304 mGyにまで減少 し,さらにコンタクトフォースカテーテルを使用した症例では11分,200 mGyであったと報告されている223).現在, 3次元マッピングシステムに表示可能なシースも使用可能となり,さらなる被ばく線量低減が期待される. 6.4 カテーテルナビゲーションシステム カテーテル操作を補助するため3次元マッピングシステムと併用するナビゲーションシステムも開発され,被ばく線量低減に寄与している. 6.4.1 リモート磁気ナビゲーションシステム 微弱な磁場を形成する特殊なシステム内で磁気センサー付きカテーテルを使用することにより,ジョイスティックを用いてカテーテルを別室など遠隔操作するシステム(Niobe ® ES)である224).術者は3次元マッピングシステム(CARTO RMT)上でカテーテルを視認しながら遠隔操作するため,術中の被ばくを回避でき,またカテーテル先端が非常に柔らかいので透視の使用は限定的である.本システムは特に特殊な解剖を有する症例(先天性心疾患術後,高度の胸郭異常など)でのアブレーションにおいて,従来のシステムと比較し被ばく線量低減を期待できる225).また近年のメタ解析は,本システムを用いた心房細動アブレーションにおいて透視時間が有意に減少したと報告している226). 6.4.2 非透視カテーテルナビゲーションシステム センサーを内蔵した専用カテーテルやガイドワイヤ先端が,保存した透視画像上に表示されるシステム(MediGuide ®)である.前胸部に貼付した生体リファレンスパッチにより心電図と呼吸に同期して保存されている透視画像が再生されるため,透視下でカテーテルやガイドワイヤを操作するのと同様の感覚が得られる.心房細動をは 表37 不整脈のカテーテル治療における3 次元マッピングシステムの進歩 2000 国内最初の3次元マッピングシステムの販売開始 複数カテーテル表示(EnSite® NavX,CARTO® 3) 2005 2010 2015 多極電極によるマッピング コンタクトフォース搭載アブレーションカテーテル CT/MRI画像と統合心腔内エコー画像表示(CARTO Soundモジュール)