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p.46 抽出テキスト

像の明るさは維持される.しかし,そのままではノイズが目立つ画像になるため,視野の拡大に応じて入力線量を増やし,ノイズ劣化を防止するように制御されている(図24).手技内容によっては拡大視野がPCIを安全に施行するために必須の機能であるが,皮膚障害防止のためにも必要最小限にとどめるべきである180). 8  同一方向での長時間の透視・撮影を避ける.

X線透視装置の機能として,均一な画像を得るためにX線受像器に入射する線量が一定になるように制御されている.このため,左前斜位像では患者の右背部から脊柱・縦隔を通して心臓を観察することになり,多くの線量が照射される.左前斜位でさらにcranialやcaudalへ透視装置を動かすと,X線が通過する体の厚さが増すため,さらに線量が増える.したがって,長時間の左前斜位 cranial viewや左前斜位 caudal viewが必要な症例では,パルスレートを下げるなどの工夫をすべきである32). 9  必要な照射野での透視・撮影とする.

図25は照射野を全開にした場合と70%に絞った場合の比較である.照射野を絞ることにより,単位面積あたりの線量は変わらないものの,皮膚障害を起こす可能性のある照射面積を小さくすることが可能である19, 181). 4.2 被ばくの危険性と患者への説明

人体に対する放射線の影響は,身体的影響としての急性障害および晩発性障害と,生殖腺細胞被ばくによる遺伝的影響とに分けられる(p. 13の図2).また被ばく線量とともに障害の程度(重症度)が増大する「確定的影響(組織反応)」と,被ばく線量に障害の発生率が比例する「確率的影響」とに区別される(図3,4).

一般的に,皮膚・水晶体・造血器などへの影響は「確定的影響」であり,しきい値を超えないように放射線被ばくを制御することにより予防できる.体幹部におけるインターベンションでは前述のように皮膚障害が最も懸念されるが,頭頚部においては白内障や脱毛といった別の危険性が生じうるため,インターベンションの対象部位に応じた術前のインフォームドコンセントが必要となる.

臨床的に関連のある障害をもたらす可能性があり,医学的経過観察が必要な注意喚起レベルの放射線量を「実体放射線量レベル(substantial radiation dose level: SRDL)」といい,現在提案されているSRDLとして患者の皮膚線量3 Gyが挙げられる165).このSRDLを超えると早期の皮膚障

図24 心血管インターベンションにおける拡大透視・撮影と被ばく線量(フラットパネルディテクタ:FPD)

患者が受ける線量・術者が受ける線量は FPD サイズ 7.5 インチの線量を 1 として比較した.

1.0 線量単位

X 線管

FPD FPD

X 線管

FPD サイズ 7.5 インチ患者への線量

1.0 線量単位≪1.3 線量単位0.7 線量単位

FPD サイズ 4.5 インチ