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p.43 抽出テキスト

水晶体被ばく線量低減のために防護眼鏡を着用する167, 168). I B個人線量計を用いた被ばく線量モニタリングを徹底する19, 164). I B頚部の個人線量測定値が4 mSv 以上/月の従事者はネックガードの着用を考慮する169–171). IIa B

4.1 被ばく線量低減のための工夫

4.1.1 増加する被ばくと皮膚障害

過去20年の間に心血管疾患領域においては,カテーテル検査・治療などに代表されるX線透視撮影が画像診断技術として大きく進歩し,広く用いられるようになった.この革新により心血管疾患の診断・治療能力は大幅に向上

しているが,その反面で患者の放射線被ばくの機会を増やす結果となった.循環器疾患でのX線装置を用いる画像検査においては,医療従事者は患者被ばくが生じることを肝に銘じて検査・治療の予定を組むべきと考える.

カテーテルインターベンションにおける医療被ばくで最も問題になるのは皮膚障害であることを常に意識することが重要で,その皮膚線量は透視時間とパルスレート,撮影フレームレートや撮影時間に大きく左右される.また,カテーテル検査・治療の内容と患者の体格により放射線量は大きく異なるため,手技ごとの皮膚吸収線量(表32,33)を熟知しておくことも重要である172–178).

透視装置の進歩によって画像をより鮮明に視認できるようになったため,心血管疾患におけるカテーテルインターベンションはより複雑な手技で行えるようになった.しか

表32 各種インターベンションにおける患者の皮膚吸収線量

手 技患者皮膚吸収線量(Gy)文献

頭頚部血管病変の塞栓術脳動静脈奇形:(中央値)3.74脳動脈瘤:(中央値)3.78腫瘍:(中央値)3.77 Miller DL, et al. 2003 172)肝細胞癌に対する動脈塞栓術従来装置:1.07±0.44 FPD装置:0.28±0.13 Suzuki S, et al. 2005 173)肝動注カテーテル留置術0.89±0.87鈴木滋ほか. 2005 174)胆道ドレナージ(中央値)1.16 Miller DL, et al. 2003 172)下大静脈フィルター留置術(中央値)0.22消化管出血に対するIVR (中央値)2.77子宮動脈塞栓術(中央値)2.75経皮的冠動脈インターベンション2.2±2.2 Suzuki S, et al. 2006 175)胸部ステントグラフト内挿術0.87±0.41芳賀喜裕ほか. 2015 176)腹部ステントグラフト内挿術1.11±0.57経カテーテル大動脈弁留置術経大腿動脈:0.53±0.26経心尖部:0.33±0.13 Saurenn LD, et al. 2011 177)

表33 各種インターベンションにおける術者の被ばく線量

手 技術者被ばく線量(μSv)文献

頭頚部血管病変の塞栓術眉間:170±120左手:150±180防護衣外側胸部:90±70鈴木滋ほか. 2004 178)肝細胞癌に対する動脈塞栓術防護衣外側胸部:64.5±23.2 Suzuki S, et al. 2005 173)

経皮的冠動脈インターベンション眉間:290±420左手:860±2450防護衣外側胸部:380±920鈴木滋ほか. 2004 178)