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p.17 抽出テキスト

表示するシステムも開発されている(図10).患者モデル上でCアームおよびカテーテル寝台の幾何学的関係とX線条件から患者被ばく線量を可視化している.リアルタイムでPSDの評価が可能で,入射線量が注意喚起レベルに近づいた場合などに,照射視野サイズや照射位置の変更,線量設定の変更などにより,手技中の術者が積極的に線量を低減することが可能となる. c. 診断参考レベル(DRL)を用いた線量適正化

ICRP Publication 73(1996年)

18)では医療被ばくにおけ

る包括的な防護の最適化にDRLを用いることを勧告した.さらにPublication 105(2007年) 24)では,IVRの場合,患者線量の管理を促し,不要な放射線の確率的影響を回避するために原則的にDRLを使用するとしている.一方,国際原子力機関(IAEA)のウェブサイト(Radiation Protection of Patients)の「Radiation doses in interventional fluoroscopy」39)では,確率的影響を推定するために使用する線量はKAPとしている.しかし,組織反応(確定的影響)である放射線皮膚障害はPSDに関連し,患者照射基準点(PERP) [mGyまたはGy]のAKから推定できるとしている. 2020年4月に医療法施行規則が改正40)され,患者の線

量記録・管理が必須項目となった.厚生労働省の指針策定ガイドラインには線量記録・管理に関して具体的に明記されていないが,上記から考えると組織反応(確定的影響)を考慮したAKと確率的影響を考慮したKAPの管理が必要と思われる.さらに日本放射線医学会ではAK,KAPに加え透視時間の記録も必須とし,可能であれば撮影フレーム数の記録も推奨している41).各施設での標準的な体形の患者におけるこれらの中央値と学会から発表されるDRLとを比較し,線量適正化に向けた取り組みが必要となる.

放射線障害のリスクが高いIVR領域では装置の線量管理も重要な要素となる.現在,装置のアイソセンターからX線焦点側に15 cm移動したPERPでの線量測定には,図11 33, 42)に示す2とおりの方法がある.国際電気標準会議(IEC)の装置表示値の規格では,アクリル(メタクリル樹脂:PMMA)を寝台に設置し,寝台を可能なかぎり線量計から離した状態で空気カーマ率を測定する.一方,わが国における一般的な測定方法は,医療放射線防護連絡協議会が報告した「IVRに伴う放射線皮膚障害の防止に関するガイドライン」33)に則り,線量計の上にアクリルを設置し,

図8皮膚面の放射線量とその分布の評価(患者背面から観察)

A

胸部RADIREC® による線量測定0 210 (mGy)

C

胸部RADIREC での測定結果

B

GAFCHROMIC Film® (XR-RV3) での測定結果

図7リアルタイム放射線量計シンチレーション光ファイバー線量計(アクロバイオ株式会社 提供)

光ケーブル式4チャネルリアルタイム線量計(トーレック株式会社 提供)