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る217, 218).フラップが全周性に脱落し,重積や左室への逸脱をきたすこともある219, 220).逆に,逆流口がフラップで覆われて逆流が過小評価となる可能性もある. d. 送血関連のトラブルと術中解離 大動脈に直接送血管を刺入する場合,真腔に入っていることをTEEで確認する221, 222).大腿動脈送血では,DeBakey III型解離の逆行性進展症例で偽腔送血が起こりやすいので,送血時にモニターしておくことが望ましい211).術中解離が術野で疑われる場合はepiaortic echo 223),TEE 224)あるいは両者による評価が薦められるが225),血行動態や術野では気付かないこともあるため226, 227),送血開始時にTEEでモニターしておくことが望ましい.大動脈置換後に遮断部位から逆行性に解離をきたすことがあり,その診断にTEEが有用である228, 229). 3.6.3 ハイブリッド手術 段階的治療を目的にelephant trunk(ET)を留置する際,大動脈内で屈曲していないかをTEEで確認することができる230).ETをlandingや吻合に用いる場合,TEEによる 可視化がガイドとして役立つことがある231, 232).frozen elephant trunk(FET)では,対麻痺や壁損傷を回避するため挿入時にTEEガイドが用いられ233, 234),留置後のずれの診断にも大動脈壁とグラフトの両者を描出できるTEEが有用である235, 236).B型解離に対するTEVARでは,ガイドワイヤーを真腔に進めるときにTEEによるナビゲーションが用いられる237, 238).さらに,cheese-wire techniqueにおけるガイドワイヤーの偽腔への誘導239),開窓術のガイド240), re-entryへのステント留置にもTEEガイドが用いられている241).TEEは造影剤を用いずにリークを繰り返し評価できるため,タッチアップの評価などで造影剤の量を減らすことに役立つ可能性がある232, 242).EVAR後のリークの評価にコントラストエコーが用いられたり243),血管内エコーが用いられたりする244). 3.6.4 外傷性大動脈損傷 多発外傷の一病態であり,診断にはCT検査が第一選択 図45 大動脈解離に伴う脳malperfusion (Orihashi K. 2016 192),渡橋和政.2019 206)より) © 2016 Springer Japan. https://link.springer.com/journal/595,南江堂より許諾を得て抜粋・改変し転載. フラップentry 上行大動脈 偽腔 右鎖骨下動脈左鎖骨下動脈 左総頚動脈右総頚動脈 右椎骨動脈左椎骨動脈 中大脳動脈 後大脳動脈 前大脳動脈静脈うっ滞 心拍出量減少(タンポナーデ,心筋虚血) 脳底動脈 Willis動脈輪 真腔近赤外線 分光法 眼球ドプラ 頚部エコー 経食道エコー 右総頚動脈左総頚動脈 右鎖骨下動脈左鎖骨下動脈 経頭蓋ドプラ 総頚動脈総頚動脈内頚静脈内頚静脈 フラップフラップ真腔偽腔硝子体 網膜中心動脈動脈血流 静脈血流