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p.38 抽出テキスト

b. 偽腔閉塞型

偽腔閉塞型では,単純CT検査で凝血塊や血腫により満たされた偽腔が三日月状または輪状の高濃度域として,大動脈の長軸方向に連続して認められる(図37).造影CT検査ではむしろわかりにくくなるため,単純CT検査が必要である.また,この所見は大動脈瘤の破裂・切迫破裂で認めるhigh-attenuating crescent sign(図31 を参照)と類似しているが,鑑別点として,破裂・切迫破裂では画像上で限局した部位に高濃度域が認められ,解離では大動脈の長軸方向に連続する比較的広範囲な病変として認めることが多い.造影CT検査では,後期相に至るまで血栓閉塞した偽腔内部はまったく造影されない.閉塞した偽腔と大動脈の壁在血栓の鑑別が問題になるが,解離は内腔面が整であることが多く,動脈硬化性変化である壁在血栓の内腔面は不整であることから,区別が可能である. c. ULP型

ULPは,造影CT検査で偽腔内への潰瘍性病変として観察される(図38).複数存在することや経過観察中に生じることもある.経時的に拡大して偽腔開存型に変化したり,破裂の原因になったりするものがある.特に,上行大動脈,左鎖骨下動脈分岐直後,横隔膜近傍の下行大動脈に認める場合は,注意深い経過観察が必要である138).

近年,大動脈内腔との連続が明らかでないか,分枝血管(肋間動脈,気管支動脈,腰動脈など)と連続性をもつ血栓偽腔内の小造影域を壁内血液貯留(IBP)として,ULP

図34 aortic cobweb(造影CT)偽腔内に索状構造物を認め,aortic cobwebが示唆される(↑).

F

T F T

図35 大動脈解離,entry 内膜欠損像大動脈内膜が欠損している(↑).

造影CT 像造影CT VR 像

図36 大動脈解離,entry 内膜欠損像(MPR 像)

造影CT 横断像造影CT 矢状断像造影CT 冠状断像

図37 偽腔閉塞型大動脈解離急性期a: 大動脈辺縁に三日月状の高吸収域を認め(↑),偽腔閉塞型大動脈解離の急性期が示唆される. b:高吸収域が頭尾方向に連続している(▲).

a:単純CT 横断像b :単純CT MPR 像