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p.31 抽出テキスト

3.2 CT検査

3.2.1 方法

単純および造影早期相の撮像が必須であり,必要に応じて造影後期相を追加する.単純CT検査は壁の石灰化の程度,内側偏位の有無に加え,偽腔閉塞型解離における偽腔内血腫の認識,瘤の切迫破裂を疑わせる壁在血栓内の高濃度域114)などの評価に有用である.

造影CT検査では,ヘリカルCTを用いて非イオン性造影剤を自動注入器で3 mL/s前後の注入速度で注入しながら,全大動脈の良好な造影早期相の撮像を行うことが原則である(図20-a).マルチスライスCT(MDCT)は検出器が多列化したヘリカルCTであるが,短い息止め時間で広範囲を高精細に撮像することが可能であり,大動脈瘤・解離の診断にきわめて役立っている.得られた高分解のデータを利用して,volume rendering(VR)やmulti-planar reconstruction (MPR)によって立体画像(図20-b)やさまざまな方向の断

層像(図20-c)を再構成することにより,精密な診断が可能となっている. 3.2.2 大動脈瘤のCT像

大動脈瘤の存在診断に加え,大きさと進展範囲,瘤壁の石灰化やその他の状況(炎症性大動脈瘤など),壁在血栓の量や状態,瘤と周辺臓器や主要分枝との位置関係などのさまざまな情報を得ることができる.紡錘状瘤の場合,瘤径は手術適応を決める重要な因子であり,一般的にTAAで径55~60 mm以上,AAAで径50~55 mm以上が手術適応とされ96),計測に精確さと客観性が要求される. a. 瘤径の計測i. center line法

MPRやcurved planar reconstruction(CPR)などによる3次元再構成CT画像を用いて,大動脈の中心線に直交する断面で瘤径を計測することが推奨されている(図21).横断像での計測と比較して,頭尾方向へ進展した大動脈瘤や屈曲蛇行した大動脈瘤の計測において,精確で再現性の高い瘤径の評価が可能である115–117). ii. 最大短径を用いる方法

3次元再構成CT画像を利用できない場合は,最大短径の計測を原則とする118).数スライスで瘤の短径を測定し,そのうち最も大きな径を最大短径とするものであるが,客

図20 大動脈解離の造影CT 早期相

c 造影CT MPR 像

a 造影CT 横断像b 造影CT VR 像