p.155 抽出テキスト
した大動脈壁のdouble ring-like patternを認め(図75),本症に特徴的とされている1720, 1721).また,FDG集積の程度は高安動脈炎の臨床的活動度とも相関しており1719),治療効果判定にも有用である. 狭窄性病変,拡張性病変は胸部X線(下行大動脈辺縁の波状化),CTA,MRA,心臓エコー(大動脈弁閉鎖不全),血管造影で描出される.上行大動脈は拡張し,大動脈弁閉鎖不全を伴いやすい.慢性期には胸部X線にて大動脈辺縁の線状石灰化,大動脈弁閉鎖不全に伴う心拡大を認め,大動脈狭窄が強い場合は肋間動脈からの側副血行路の発達を反映した肋骨下縁の浸蝕像(rib notching)を認める.また,CTにて動脈壁の全周性石灰化を認め,CT血管造影とMR血管造影にて血管の限局性~びまん性狭窄・拡張や側副血行路の発達が描出される. どちらかに検出される,多発性またはびまん性の肥厚性病変,狭窄性病変(閉塞を含む)または拡張性病変(瘤を含む)の所見の存在が診断基準の1項目を構成している1711).すなわち,高安動脈炎の確定診断には上記画像検査所見の存在が必須である.これらの評価は,胸部X線検査, CT・MRI検査,エコー検査,血管造影検査,PET/CT検査で行う.ただし,CT・MRI検査の普及によって,初期診断に侵襲的血管造影が利用されることは少ない.なお, F-18 FDG PETは,2018年4月より一部のPET施設において,他の検査で病変の局在または活動性の判断がつかない大型血管炎患者を対象に,保険適用での検査が可能となった. 肥厚性病変は,エコー(総頚動脈のマカロニサイン) 1717), 造影CT,造影MRI(動脈壁全周性の造影効果) 1718),PET/ CT(動脈壁全周性のFDG取り込み)で描出される1719) (図74).特に造影CT後期相では,高安動脈炎早期に肥厚 図74 PET/CT による大動脈炎の評価大動脈壁の広範囲に全周性のFDG集積が認められる(↑). PET 冠状断像 矢状断像 横断像PET/CT CT