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p.109 抽出テキスト

PQ 11

性・再発性疼痛があればcomplicated B型解離として緊急処置を検討する390, 1271).

complicated急性B型解離に対しては,侵襲的治療として血管内治療が推奨される386, 1272).破裂であっても,解離に瘤が合併していない限り,TEVARが優先される1273). malperfusionの場合も,かつて本邦で多く行われてきた非解剖学的バイパス術はstatic obstruction例を除いて適応にはならず,TEVARによるmajor entryの閉鎖(±大動脈分枝へのステント留置) 386, 1272, 1274, 1275),あるいは腹部大動脈レベルでの開窓術(血管内治療あるいは外科手術)を行う140, 477–481, 1276–1279).

急性期(発症から2週間以内)を脱した亜急性期(発症から3ヵ月以内)において,急性期同様のcomplicationが出現すれば,急性期に準じて治療を行う1280–1286).

一方,重篤な合併症がなく比較的安定した病態(uncomplicated B型解離)のうち,将来,偽腔の拡大が予想される症例(high-risk uncomplicated) 385, 396–400, 1287–1292) (「3.1.3.-a. 定義」P. 116と,PQ 11の表39 を参照)においては,TEVAR発症から1年以内の胸部entry閉鎖(preemptive TEVAR)が推奨される.preemptive TEVARの施行時期に関しては,急性期(発症≦14日)に行うとの意見もあるが1293, 1294),エビデンスに乏しいのが現状である.急性期TEVARにおいて比較的高率に発症する逆行性A型解離を避けるため417),より発症リスクの低い亜急性期から慢性早期(1年以内)での施行が適切と思われる390, 1287, 1295–1299).今後,

拡大予測にもとづく患者選択下でのRCTの施行が望まれる.

Stanford B型解離に対するステントグラフト内挿術はいつが適切か推奨急性期・亜急性期のcomplicated症例にTEVARを施行する.亜急性期・慢性早期に将来の偽腔拡大が予測されるuncomplicated症例にTEVARを施行する.

本ガイドラインではB型解離において,急性・亜急性と慢性とに分けて,それぞれのTEVARに関する記載を行っており,病期とその適応に関し混乱が生じる可能性もあるので,補足記載する.

B型解離に対するTEVARの適応は以下の3つに大別できる(図62). 1  急性・亜急性期complicated型に対する緊急・準緊急

TEVAR 2  亜急性期から慢性早期(発症後1年以内)に行うpre-

emptive(先制)TEVAR

されている1211, 1212, 1262).また,逆行性A型解離に対するTEVARは,2001年のKatoら以来報告されており1244–1246),胸骨正中切開による人工血管置換術では到達困難な下行大動脈のtearを閉鎖する方法として有用であるほか,高齢者などの高リスク患者において低侵襲治療として検討してよい.ただ,上行大動脈の拡大や心嚢液貯留を伴う場合には人工血管置換術を倂施する必要がある.FET法でも同様の効果が見込まれるが,TEVARは低侵襲である一方で,中枢側landing zoneが解離しているため,新たな内膜亀裂による大動脈解離の再発も懸念される.

3 Stanford B型大動脈解離

3.1 急性および亜急性

3.1.1 治療適応:総論

臨床症状,基本的な検査所見より急性大動脈解離を疑うことが最も重要である.

急性解離を疑う臨床症状・所見として,突然生じる激烈な胸背部痛・胸内苦悶,ショックバイタル,異常高血圧,意識障害・下肢麻痺,腹痛,腰痛,移動性疼痛,血圧の左右差,上下肢血圧差,脈拍欠損,などがある.検査所見として,胸部X線写真の縦隔陰影の拡大,胸水の出現,心電図異常,血液検査上の白血球数やCRP値の上昇,貧血, Dダイマー上昇,などが挙げられる.特にDダイマー上昇は感度が高く,解離を疑いさらなる検索を行う契機となる98).また,経胸壁エコー検査による心嚢水の貯留,大動脈弁閉鎖不全,バルサルバ洞の拡大などは急性大動脈解離を疑う所見となる.上記検査より急性解離を疑えば,次に造影CT検査などの画像診断を行う.画像上A型・B型の鑑別をする.急性B型解離の診断を得れば,続いてcomplicated,uncomplicatedの診断を行う(次項の「3.1.2.a.定義」を参照).

A型解離と異なりB型解離は,急性期の保存的治療による死亡率が10%程度と低いため1192, 1263–1265),破裂やmalperfusionなどの重篤な合併症(続発症)のないun complicated症例には心拍数・血圧のコントロール,安静を中心とした内科治療が推奨されてきた1263–1270).内科治療は心拍数,血圧にそれぞれの目標が設定される(心拍数<60/ min,100≦収縮期血圧≦120 mmHgなど)

1264, 1266–1270).最

も重要なことは急性期における疼痛の状況であり,持続