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p.59 抽出テキスト

表28 上行大動脈拡大に対する手術適応の推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

大動脈三尖弁

AR 単独では手術適応がない場合AR の重症度や大動脈弁形態に関わらず,上行大動脈径≧55 mm の症例に対する予防的上行大動脈置換術IIa B

上行大動脈径<55 mm であっても,大動脈径の拡大が>5 mm/ 年で進行する症例に対する予防的上行大動脈置換術IIa C

重症AR に対する手術適応がある場合上行大動脈径≧50 mm の症例に対する,AVR 施行時の上行大動脈置換術IIa C大動脈二尖弁

AR 単独では手術適応がない場合若年,危険因子* が併存または大動脈縮窄症を合併している場合の,上行大動脈径≧50 mm の症例に対する上行大動脈置換術IIa C

危険因子* の併存または大動脈縮窄症の合併を認めない場合の,上行大動脈径≧ 55 mm の症例に対する上行大動脈置換術IIa C

重症AR に対する手術適応がある場合上行大動脈径≧45 mm の症例に対するAVR 施行時の上行大動脈置換術IIa Cマルファン症候群

AR 単独では手術適応がない場合背景疾患の有無に関わらず,上行大動脈径≧ 50 mm の症例に対する予防的上行大動脈置換術I C

危険因子* が併存またはLoeys-Dietz 症候群に代表される遺伝子変異(TGFBR 1 またはTGFBR 2)を合併している場合の,上行大動脈径≧ 45 mm の症例に対する上行大動脈置換術IIa C

重症AR に対する手術適応がある場合上行大動脈径≧ 45 mm の症例に対するAVR 施行時の上行大動脈置換術I C * 危険因子とは,大動脈解離の家族歴・血管解離の既往歴・重症ARまたはMR・妊娠希望・高血圧症・大動脈径の経時的拡大(>3 mm/年)を指す.

合は,上行大動脈置換術を施行することが妥当と考えられる(推奨クラスIIa) 441).危険因子とは,大動脈解離の家族歴・血管解離の既往歴・重症ARまたはMR・妊娠希望・高血圧症・大動脈径の経時的拡大(>3 mm/年)を指す.さらに,小柄な女性,TGFBR2遺伝子変異をもつ(家族性胸部大動脈瘤または解離に関連)または重症の血管外病変を合併している場合は,上行大動脈径≧40 mmでの上行大動脈置換術を考慮してもよい(推奨クラスIIb) 441, 442).ARの重症度が中等症以上であれば同時に大動脈弁手術を施行することが妥当と考えられる(推奨クラスIIa).

6.3.2 手術適応の重症AR+上行大動脈拡大

重症ARに対する手術適応がある場合,上行大動脈径≧45 mmであれば同時に上行大動脈に対する手術を推奨

する(推奨クラスI).さらに,小柄な女性,TGFBR2遺伝子変異をもつ(家族性胸部大動脈瘤または解離に関連)または重症の血管外病変を合併している場合は,上行大動脈径≧40 mmでの上行大動脈に対する手術を考慮してもよい(推奨クラスIIb) 441, 442).

6.4 体格を考慮した判断

体格の小さな症例においては,上記基準よりも少し早めの手術を考慮する.その際には,大動脈径が経時的に拡大傾向であるかどうかも考慮に入れる.ただし,その基準値に関してはエビデンスがなく,本ガイドラインでは明記しない.