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p.47 抽出テキスト

ラスIIa,軽症MS: 推奨クラスIIb)

MSのほとんどはリウマチ性であるが,高齢者または透析患者においては弁尖全体の加齢性石灰化による非リウマチ性MSが認められる319).この場合,交連部の癒合なしでMSをきたすため,PTMCは不適応であることが多い.非リウマチ性MSの場合,通常のリウマチ性MSと異なり,より進行が緩徐であるという報告もあるが319),定まっていない.

5.3.2 PTMCと外科治療の選択基準

PTMCは比較的低侵襲であり,いくつかのランダム化比較試験によりOMCと遜色ない結果を示している.逆にいえば,PTMCの適応を有する症例は,OMCのよい適応であるともいえる.中等症以上のMRがあればOMCを選択する考えもあるが,術者の経験に依存する.PTMC,あるいはOMCが不適切と思われる症例はMVRの適応となる.PTMCか外科治療かの選択は,PTMCに適した解剖要件と手術リスクとの複合的な判断により決定される(表22).

PTMCの成否を決定する最も大きな要因は弁形態であり,TTEなどを用いて詳細に観察する必要がある.弁形態の評価はWilkinsスコア329)が有名であるが,Iungスコアなど他のスコアを参考にしてPTMC実施の可否を決定する(表23) 378).バルーンによる狭窄弁口開大の機序はリウマチ性変化により癒合した交連部の裂開と弁口全体のストレッチと考えられている.両側の癒合が高度の場

重症MS(MVA<1.0 cm2)中等症MS(MVA 1.0~1.5 cm2)軽症MS(MVA 1.5~2.0 cm2)

運動負荷試験でmPG≧15 mmHgまたはPASP≧60 mmHg

症状なし症状あり

運動負荷試験で症状 (+) , mPG≧15 mmHgまたはPASP≧60 mmHg

新規心房細動または左房内血栓による

塞栓症の既往ありありなし

なし

経過観察外科手術

またはPTMC推奨クラス IIb外科手術

またはPTMC推奨クラス IIa外科手術

またはPTMC推奨クラス I外科手術

またはPTMC推奨クラス IIb

症状なし症状あり

ありなし

経過観察

図12 MS における外科手術/PTMC の適応PASP: 肺動脈収縮期圧

表21 MS に対する外科手術/PTMC の推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

有症候性重症・中等症MS で,弁の形態がPTMC に適している症例に対するPTMC I B有症候性重症・中等症MS でPTMC の禁忌または望ましくない解剖要件があり,外科手術が高リスクでない場合の外科手術I B他の心臓手術を行う際の,重症MS に対する同時僧帽弁手術I C無症候性重症・中等症MS で,運動負荷で有症状または運動負荷時にmPG >15 mmHg または肺動脈収縮期圧> 60 mmHg の肺高血圧を合併する場合のPTMC あるいは外科手術IIa B他の心臓手術を行う際の,中等症MS に対する同時僧帽弁手術IIa C無症候性重症・中等症MS で,新規発症心房細動,塞栓症の既往がある症例に対するPTMC あるいは外科手術IIb C有症候性軽症MS で運動負荷心エコー図検査でmPG >15 mmHg またはSPAP >60 mmHg の症例に対するPTMC あるいは外科手術IIb C他の心臓手術を行う際の,軽症MS に対する同時僧帽弁手術IIb C