p.37 抽出テキスト
b. 中等症MR i. CABGによる血行再建を行う場合 中等症MRに関しては,後下壁領域にバイアビリティを有する症例やdyssynchronyを認めない症例では単独CABGのみでもMRを改善する可能性が高い281, 282).僧帽弁手術を加える場合は弁輪形成が第一選択となるが,弁輪形成を行うことで前述の機能性MSの問題や,また神経学的合併症や上室不整脈の発生率が高くなることから282),比較的心機能が保たれていて後下壁領域にバイア ビリティがあり,血行再建のみでMRが改善する可能性が高い症例ではCABGによる血行再建を第一選択とする(推奨クラスIIb) 281, 282). 後下壁にバイアビリティを有さない症例,バイアビリティがあっても右冠動脈や左回旋枝にバイパス可能な血管を有さない場合282, 283)では,人工心肺のリスクが高くなければCABGの際に僧帽弁輪形成術を考慮する(推奨ク 僧帽弁手術推奨クラス I僧帽弁手術 推奨クラス IIbカテーテル 手術推奨クラスIIb弁膜症チーム による検討定期観察CABGのみ 推奨クラス IIb僧帽弁手術 推奨クラス IIb弁膜症チーム による検討定期観察 重症二次性MR CABGの適応 心不全症状 >30% LVEF LVEF ≦30% >30% ≦30% あり あり なし なし心不全症状後下壁バイアビリティ ありなしありなし CRT/PCIまで考慮した 内科治療中等症二次性MR CABGの適応ありなし CRT/PCIまで考慮した 内科治療 * 図10 左室収縮機能低下に伴う二次性MR の手術適応*年齢,手術リスクに基づいて弁膜症チームで決定する 表15 形成術後MR 再発の予測心エコー指標 指標像時相再発高リスクの指標感度 (%)特異度(%)文献 TTE指標テンティング面積心尖四腔像収縮中期≧2.5 cm2 64 95 272 テンティング高心尖四腔像収縮中期≧1 cm 64 90 272テザリング角度心尖四腔像収縮中期≧45° 100 95 272前尖テザリング角度傍胸骨長軸像収縮中期≧39.5° 98 97 273末梢前尖角度傍胸骨長軸像収縮中期>25° 88 94 274乳頭筋間距離傍胸骨短軸像収縮末期> 20 mm 95.7 97.2 275 MR重症度高度248収縮期球形度心尖部像収縮末期≧ 0.7 100 100 276 TEE指標僧帽弁輪径四腔像収縮期≧ 37 mm 84 76 277 テンティング面積長軸像収縮期≧1.6 cm2 80 54 277 MR重症度収縮期≧3.5 42 81 277