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p.73 抽出テキスト

代DESよりも優れるという報告はない.予後に関しても,観察期間や症例数の点から十分な統計学的検出力を有する研究は存在しないが,ネットワークメタ解析によって,新世代DESおよびDCBは再血行再建に関して同等であったと報告されている896, 897).DCBの小血管に対する有効性も示唆されており,3 mm未満の小血管新規冠動脈病変に対してもDCBの使用が可能である.

6.2 カッティングバルーン

カッティングバルーンカテーテルは通常のPOBAで拡張しにくい部分の血管内狭窄部の拡張を行うことを目的として使用される.バルーン表面にはバルーンの長軸方向に平行にブレード(刃)が3枚または4枚取り付けられている.バルーンを加圧・拡張するとバルーンの中に折り込まれているブレードが表面に現れ,プラークに押し付けられて切り込みを入れることが可能となる.このため低圧力で標的病変を拡張することができる.大きな冠動脈解離を作ることなく狭窄部を開大しうるが,冠動脈穿孔のリスクがある.解離が生じた場合に内膜を切断し,偽腔から真腔へのリエントリーを作製することも可能である.

本邦のエビデンスにはBMS留置前のカッティングバルーン使用の意義を検討したREDUCE III試験がある898). IVUSガイドでカッティングバルーンを使用後にBMSを留置した群の再狭窄率は6.6%で,造影ガイドでカッティングバルーン使用後にBMSを留置した群の再狭窄17.9%, IVUSガイド下バルーン血管拡張後のBMS群の19.8%,造影ガイド下バルーン血管拡張後BMS群の18.2%に対し,著しく良好であった.このようにIVUSガイド下カッティングバルーンによる病変前処置の有用性が示されている.

6.3 スコアリングバルーン

スコアリングバルーン(アンジオスカルプト®バルーンカテーテル,ラクロスNSE ®バルーンカテーテル)は,冠動脈穿孔のリスクを軽減しつつカッティングバルーンと同じ機能をもたせるように,表面にブレードではなくワイヤーなどのエレメントを装着したバルーンである.通常型バルーンカテーテルでは拡張時にスリッピングなどを起こして十分な拡張が得られないと想定される病変に対し,良好な拡張が期待できる. 6.4 パーフュージョン型バルーンカテーテル

パーフュージョン型バルーンカテーテルは,バルーン開大時にも冠血流を確保し,長時間の病変開大を可能にしたバルーンである.冠動脈穿孔時に冠血流を保ちながら止血するときに用いる.パーフュージョンマーカーまでガイドワイヤーを抜去しておくとバルーン先端部への血流維持効果が大きくなる.

7 アテレクトミーカテーテル

表51 アテレクトミーカテーテルの推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベル

石灰化病変に対するロータブレーター使用IIa B分岐部病変に対する方向性冠動脈粥腫切除術(DCA) IIb C

再狭窄を克服するために数多くのデバイスが開発され, 1990年代前半にはアテレクトミーシステム,レーザーシステムなど,ニューデバイスと呼ばれるデバイスが次々と市販された.しかしBMSに比較して再狭窄率を有意に改善するものではなく,導入された初期こそ注目されたが,広く一般的に使用されるに至らなかったものが多い.

7.1 ロータブレーター,オービタルアテレク トミーカテーテル

ロータブレーター®(高速回転式経皮経管アテレクトミーシステム)の使用が本邦で承認されたのは1997年で,その当時は再狭窄抑制に有効なデバイスという位置づけではなかった899–902).しかし,高度石灰化病変は現在もなおPCIの成績を低下させる病変の代表であり,ロータブレーターは透析患者をはじめとした高度石灰化病変に対して必要であるという点では,一定の地位を確立している903).CVITレジストリー研究から成績が発表されているが904),2014年,2015年のPCIのうちロータブレーター使用は3.2%で,主要合併症は1.3%,心タンポナーデは0.6%の発生率であった.

2017年には石灰化病変用のオービタルアテレクトミーシ