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また,急性期以降の投与に関しても血管系死亡率の減少効果が示されている.早期に投与するほど死亡率が低下することが示されていることから10, 238–244),重篤な血液異常,アスピリン喘息や過敏症のある患者を除き,できるだけ早くアスピリンを投与する.病院外でも,早急に効果を得るためにアスピリン162 ~200 mg を噛み砕いて服用させる.ただし,既知の過敏症のある患者には使用すべきではなく,血液疾患,重症肝障害の患者にも注意して使用すべきである.心血管系手術における出血性合併症について出血量が多くなるという報告はあるが,再手術率の増加はみられなかった245).また,上部消化管出血の既往歴がある患者が低用量アスピリンを服用すると,消化性潰瘍および出血を含む消化管合併症の発生率が高まることが示されている246).再発予防にはヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療やプロトンポンプ阻害薬(PPI)の投与が有効であり,除菌治療単独にくらべ,除菌に加えてPPI を投与するほうが有 効であることがガイドラインで示されている247). Primary PCI を行ったSTEMI 患者に対するクロピドグレル投与により,心血管死亡,非致死性心筋梗塞,総死亡が減少した一方,大出血の増加はわずかであった248, 249). STEMI 患者では,アスピリンとの併用で,PCI 前にクロピドグレル300 mg 初回投与後,翌日から75 mg/日を投与することにより心血管イベントリスクが低下する.Primary PCI 施行時の抗血栓薬の詳細については,「第6 章3.1 抗血栓薬」を参照されたい. 血栓溶解療法施行例,再灌流療法非施行例に対してもクロピドグレルの効果は示されている.NSTEMI におけるクロピドグレル投与とプラセボ投与を比較した研究では,クロピドグレル群における血管性イベント(心血管死,心筋梗塞および脳卒中)発症リスクの減少効果が示されている250).