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Vol.30 Supplement 2 DECEMBER 2023 日集中医誌J Jpn Soc Intensive Care Med 重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023 Japanese Clinical Practice Guidelines for Rehabilitation in Critically Ill Patients 2023 (J-ReCIP 2023)
Vol.30 Supplement 2 DECEMBER 2023 日集中医誌J Jpn Soc Intensive Care Med 重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023 Japanese Clinical Practice Guidelines for Rehabilitation in Critically Ill Patients 2023 (J-ReCIP 2023)
日集中医誌 2023;30:S905-72. -S 905- 1 札幌市立大学看護学部2 South Shore University Hospital, Northwell Health 3 藤田医科大学病院看護部4 広島大学病院診療支援部リハビリテーション部門5 大垣市民病院呼吸器内科6 豊橋創造大学保健医療学部7 昭和大学病院リハビリテーション科8 静岡県立こども病院集中治療センター9 長崎大学病院リハビリテーション部10 順天堂大学医学部附属浦安病院救命救急センター11 順天堂大学保健医療学部理学療法学科12 日本赤十字九州国際看護大学看護学部13 聖マリアンナ医科大学リハビリテーション科14 大阪医科薬科大学医学部リハビリテーション医学教室15 横浜市立大学附属病院集中治療部16 茨城キリスト教大学看護学部17 日立総合病院看護部18 シャリテ・ベルリン医科大学シャリテ保健研究所再生医療研究センター19 京都大学大学院医学研究科初期診療・救急科20 聖路加国際大学大学院看護学研究科21 富山県立中央病院看護部22 広島大学病院薬剤部23 東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター24 自治医科大学附属さいたま医療センターリハビリテーション部25 社会医療法人愛仁会尼崎だいもつ病院リハ技術部理学療法科26 昭和大学保健医療学部リハビリテーション学科27 兵庫医科大学リハビリテーション医学講座28 天山病院リハビリテーション科29 秋田大学医学部附属病院リハビリテーション部30 広島大学病院高度救命救急センター31 岡山大学病院総合リハビリテーション部32 済生会熊本病院リハビリテーション部33 岡山赤十字病院リハビリテーション科34 榊原記念病院看護部35 北海道立子ども総合医療・療育センターリハビリテーション課 重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023 Japanese Clinical Practice Guidelines for Rehabilitation in Critically Ill Patients 2023(J-ReCIP 2023)卯野木 健1林田 敬2河合 佑亮3對東 俊介4安藤 守秀5飯田 有輝6笠井 史人7川崎 達也8神津 玲9近藤 豊10齊藤 正和11櫻本 秀明12佐々木 信幸13佐浦 隆一14中村 謙介15大内 玲16岡本 菜子17岡村 正嗣18栗原 知己1栗山 明19松石 雄二朗20山本 憲督21吉廣 尚大22矢坂 泰介23安部 諒24飯塚 崇仁25井上 拓保26内山 侑紀27遠藤 聡28大倉 和貴29太田 浩平30大塚 貴久31岡田 大輔32小幡 賢吾33片山 雪子34金田 直樹35北山 未央36喜納 俊介37草葉 隆一38桑原 政成39笹沼 直樹40高橋 正浩41髙山 千尋田代 尚範42立野 淳子43田村 貴彦44田本 光拡45土谷 飛鳥46堤 悠介47長門 直48成田 知大49名和 智裕50野々山 忠芳51花田 匡利9平川 功太郎52牧野 晃子20正木 宏享53松木 良介54松嶋 真哉55松田 航56宮城島 沙織57諸見里 勝58柳 尚弥59山内 康太60山下 遊平61山本 夏啓62劉 啓文63~65若林 侑起66渡辺 伸一67米倉 寛68中西 信人69高橋 哲也11西田 修70日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会 36 金沢医科大学病院看護部37 中頭病院リハビリテーション部38 九州大学病院リハビリテーション部39 虎の門病院・循環器センター内科40 兵庫医科大学病院リハビリテーション技術部41 市立札幌病院リハビリテーション科42 昭和大学病院リハビリテーションセンター43 小倉記念病院看護部44 高知大学医学部麻酔科学・集中治療医学講座45 京都大学医学部付属病院集中治療部46 東海大学医学部医学科総合診療学系救命救急医学47 国立病院機構水戸医療センター救急科48 JCHO東京山手メディカルセンター49 静岡県立総合病院救命救急科/集中治療科50 北海道立子ども総合医療・療育センター小児循環器内科・小児集中治療科51 福井大学医学部附属病院リハビリテーション部52 榊原記念病院リハビリテーション科53 名古屋大学医学部附属病院看護部54 関西電力病院リハビリテーション部55 杏林大学保健学部リハビリテーション学科56 国立国際医療研究センター救命救急センター救急科57 札幌医科大学附属病院リハビリテーション部58 中部徳洲会病院看護部59 北里大学メディカルセンターリハビリテーション部60 製鉄記念八幡病院リハビリテーション部61 群馬県立心臓血管センターリハビリテーション課62 横浜市立大学附属病院麻酔科63 プリンスチャールズ病院集中治療リサーチグループ64 クイーンズランド大学医学部65 NPO法人集中治療コラボレーションネットワーク66 神戸市立医療センター中央市民病院看護部67 岐阜保健大学リハビリテーション学部理学療法学科68 藤田医科大学ばんたね病院麻酔・疼痛制御学69 神戸大学医学部災害救急医学分野70 藤田医科大学医学部麻酔・侵襲制御医学講座
-S 906- はじめに 集中治療の進歩によって救命可能な患者が増えたものの,退院後,患者はさまざまな問題を抱え,日常生活への復帰が困難な状況にある。重症患者へのリハビリテーションは,合併症を予防し,日常生活への復帰を促進することが期待されている。日本集中治療医学会では,2017年に「集中治療における早期リハビリテーション ―根拠に基づくエキスパートコンセンサス―」1)を発行したが,系統的にエビデンスを評価したものではなく,あくまでも専門家のコンセンサスに基づくものであった。そこで,日本集中治療医学会では,質が高く,かつ,臨床家が理解しやすく,その意思決定に資することを目的に,システマティックレビュー(systematic review, SR)およびGRADE (grading of recommendations, assessment, development and evaluation)アプローチを用いた診療ガイドラインを作成した。本ガイドラインの作成にあたり,日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会では,診療ガイドライン作成グループ(guideline development group, GDG)を立ち上げた。リハビリテーションにおいては多職種連携が非常に重要であるため,本ガイドラインのGDGは多職種(医師,理学療法士,看護師,作業療法士,薬剤師など)で構成した。また,医師も集中治療専門医のみならず,リハビリテーション科専門医,救急科専門医,呼吸器専門医といった多様な専門家が参画した。加えて,GDGの 要約:重症患者に対する標準化された質の高いリハビリテーションの提供は,取り組むべき重要課題である。日本集中治療医学会では,2017年に「集中治療における早期リハビリテーション ―根拠に基づくエキスパートコンセンサス―」を発行したが,系統的にエビデンスを評価したものではなく,あくまでも専門家のコンセンサスに基づくものであった。そこで,日本集中治療医学会では,質が高く,かつ,医療従事者が理解しやすく,その意思決定に資することを目的に,システマティックレビューおよびGRADE(grading of recommendations, assessment, development and evaluation)アプローチを用いた診療ガイドラインを作成した。重症患者に対するリハビリテーションに特化し,かつ,GRADEアプローチを用いた診療ガイドラインとしては,世界初の試みである。本ガイドラインは日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会を核に,ワーキンググループ,システマティックレビュー班,アカデミックガイドライン推進班から構成された診療ガイドライン作成グループの合計73名からなるメンバーで作成した。リハビリテーションでは多職種連携が非常に重要であることはいうまでもない。本ガイドラインも多職種,かつ多様な専門分野を持つ医師や医療従事者, ICU患者経験者を含む多くのメンバーが作成に寄与した。本ガイドラインでは,グループメンバーによる議論に基づいて,8領域を注目すべき臨床重要領域とした。その上で,各領域から重要な14の臨床疑問(clinical question, CQ)を作成した。パブリックコメントの募集を計2回行い,CQに対する回答としては,10のGRADEによる推奨,4つの背景疑問の解説が示された。また,CQごとに情報を視覚的診療フローとして作成し,各CQの位置付けがわかりやすいように配慮した。多職種が関与する重症患者に対するリハビリテーションにおいて,本ガイドラインが活用されることを期待する。 Key words: 1ICU, 2early ambulation, 3critical illness, 4guideline 補助的な役割として,ワーキンググループ(WG)も組織した。WGには理学療法士,看護師,医師,作業療法士に加え,ICU患者経験者も参画した。診療ガイドラインの作成を適正な方法で進めるために,中立的な立場のアカデミックガイドライン推進班を設置し,学術面からサポートした。質の担保と作業過程の透明化を図るため,委員会内での相互査読,各班内の議論のオープン化,複数回のパブリックコメントの募集を行った。 本ガイドラインでは,グループメンバーによる議論に基づいて,8領域を注目すべき課題とし,臨床重要領域とした。その上で,各臨床重要領域より合計14の臨床疑問(clinical question, CQ)を作成した。CQに対する回答としては,GRADEによる10の推奨,4つの背景疑問(background question, BQ)の解説を示した。また,診療フローを作成し,各CQの位置付けが視覚的にわかりやすいように配慮した。多職種が関与する重症患者に対するリハビリテーションにおいて,本ガイドラインが臨床での有効な意思決定に寄与するものとして活用されることを期待する。 1 名称 正式名称は,「日本版重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023」である。 英語名称は,「Japanese Clinical Practice Guidelines for Rehabilitation in Critically Ill Patients 2023」である。略称は「J-ReCIP 2023」とする。
-S 907-長2名,委員12名,アドバイザー1名の計17名から構成 された。リハビリテーションに関与する多様な専門職を包含することを方針とし,集中治療科専門医,救急科専門医,呼吸器専門医,リハビリテーション科専門医,看護師,理学療法士といった重症患者のリハビリテーションに関わる多職種が含まれた。GDGでは,診療ガイドラインのCQ/PICO(patient, intervention, comparison, outcome)の選定,投票による推奨文の決定,パブリックコメントへの対応などを行った。 委員は,後述する各重要臨床領域(以下,領域)におけるWGの班長,副班長としての役割を担い,後述するWGの補助を得ながら,CQ/PICOの選定,Evidence to Decision(EtD)テーブルの作成,推奨案の作成,本文の作成を行った。なお,アドバイザーは全体的なアドバイスを行う立場であり,投票を含む具体的な作業には関与していない。 また,委員である各領域の班長,副班長は,担当領域のSRを実施しないこととした。しかし,SR実施者とメーリングリストを用いてコミュニケーションを適宜とることは可能とした。その場合,後述するアカデミックガイドライン推進班は,コミュニケーションの内容をモニタリングし,委員の意見がSRの方法や結果に影響を与えないように配慮した。 7-2. ワーキンググループ(WG) 委員である各領域の班長,副班長を補佐するためにWGが編成された。WGは多職種の専門家から構成する方針とし,公募を経て選抜された。CQ/PICOの作成, EtDテーブルや推奨案の作成に関して班長,副班長を補助した。また,希望者はSRも行った。1つのCQあたり2~3名程度を基本として,合計43名が配置された。WGメンバーの役割はあくまでも委員である班長,副班長の補助であり,意思決定は班長が行った。 7-3. システマティックレビュー班 システマティックレビュー班は,SRを行うメンバーで,WGメンバーの希望者と,公募されたシステマティックレビューメンバーで構成された。 7-4. アカデミックガイドライン推進班 診療ガイドライン作成がスムーズかつ適切な方法で行われるように,全工程にわたり補助的に活動する班である。各種資料の作成,準備,配布,委員への助言,および査読を行った。全体の進行状況を俯瞰し,議論が円滑に進むよう,メーリングリストを用いたすべての領域の議論をモニタリングし,適宜アドバイスした。 2 目的 本ガイドラインの目的は,信頼に足る重症患者へのリハビリテーションの診療ガイドラインとして,患者および患者家族,ケア提供者のQOLを含む予後を改善するために,医療従事者の適切な判断を支援することである。また同時に,今後の研究疑問を明らかにすることも目的とした。 3 対象とする集団 対象とする集団は,ICUに入室する患者,および家族やケア提供者とした。また,ICU退室後の回復過程にある患者や,家族,ケア提供者も含めた。なお,本ガイドラインにおけるケア提供者としては,看護師や介護福祉士などではなく,無償でケアを提供する家族などを想定した。対象とする患者,ケア提供者は,一部のCQを除き,成人を想定した。 4 診療ガイドラインがカバーする視点 本ガイドラインでは,集団ではなく,患者,家族,ケア提供者の個人の立場から推奨を考えることとした。 5 対象とする利用者 対象とする医療従事者としては,ICUにおいて患者やその家族と関わる医療従事者のみならず,ICU退室後に一般病棟や外来で関わる医療従事者をも想定した。 6 既存の診療ガイドラインとの関係 「日本版敗血症診療ガイドライン」や「成人ICU患者に対する鎮痛・鎮静・せん妄管理ガイドライン改訂版」など,重症患者のリハビリテーションに言及している診療ガイドラインは複数存在するものの,重症患者のリハビリテーションに焦点をあてた診療ガイドラインは例がない。診療ガイドラインではないが,関連する資料として,日本集中治療医学会「集中治療における早期リハビリテーション ―根拠に基づくエキスパートコンセンサス―」(2017)がある。本ガイドラインでは,SRを実施してGRADEアプローチを用い,標準的な診療ガイドライン作成の手法に則り,推奨を記述した。 7 組織構成 7-1. 診療ガイドライン作成グループ(GDG) GDGは,日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会の担当理事1名,委員長1名,副委員
-S 908- 医療者1名に意見を聞くことができるように配慮した。 11 質と透明性の確保 質と透明性を確保する工夫として,以下のような活動を行った。1教育 日本医療機能評価機構のEBM(evidence based medicine)普及推進事業(Minds)の提供する動画やマニュアルを使用して教育を行い,メンバー内で知識の標準化を図った。また,疑問点がある場合,適宜Mindsの専門家に問い合わせを行った。2複数回のパブリックコメントの募集 CQ立案時と推奨案作成時に,日本集中治療医学会のほか,日本リハビリテーション医学会,日本理学療法学会連合,日本クリティカルケア看護学会,日本摂食嚥下リハビリテーション学会にパブリックコメントを求めた。また,Mindsのホームページにパブリックコメント募集の旨を掲載した。3相互査読の実施 委員が,PICO,EtDテーブル,および本文の相互査読を実施した。相互査読は匿名で行われた。4作業と議論の透明化 WG内の議論は原則的にメーリングリストを用いて行い,また,アカデミックガイドライン推進班のメンバーはすべての領域での議論をモニタリングすること また,SRにおいてわかりにくい部分に関しては動画を作成するなど,適切にSRが行われるように活動した。 8 重要臨床領域 重要臨床領域に関しては,GDG内でブレインストーミングを行って予測されるCQを8領域に分類し,それぞれの領域を以下のWGが担当した。 WG1:ICUでの運動療法(呼吸理学療法なども含む) WG2:神経筋電気刺激/床上エルゴメータWG3:嚥下機能に関するリハビリテーションWG4:離床に関する基準WG5:栄養療法とリハビリテーションWG6:小児のリハビリテーションWG7:ICU退室後のリハビリテーションWG8:家族面会・家族のリハビリテーション参加 9 診療ガイドラインがカバーしない範囲 ICUでの集中治療を要しない患者,その家族などは対象としなかった。 10 対象集団(患者や家族,ケア提供者)の価値 観を反映させる工夫患者および患者家族の価値観を反映させるために,重篤な状態に陥りICUに入院経験のある医療者1名をWGに加えた。他のWGからもICUに入院経験のある Fig. 1 診療フロー黄色は前景疑問(foreground question, FQ)を,緑色は背景疑問(background question, BQ)を示す。 重症患者にリハビリテーションのプロトコルを導入するか?(CQ1)重症患者に対して1日に複数回のリハビリテーションを行うか?(CQ2) 重症患者 重症患者に対して神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータを行うか?(CQ3)小児ICU患者に早期運動リハビリテーションのプロトコルを導入するか?(CQ11) 小児急性期呼吸管理患者に呼吸理学療法を行うか?(CQ12) 重症患者に対して、嚥下内視鏡検査に基づいたマネジメントを行うか?(CQ5) No 重症患者に対してICU退室後に強化リハビリテーションを行うか?(CQ13)重症患者の治療4~10日目に20 kcal/kg/day以上または消費エネルギー量の70%以上のエネルギー量投与を行うか?(CQ9) 重症患者の治療4~10日目に1.0 g/kg/day以上のタンパク質量投与を行うか?(CQ10) 重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加とその意義は何か?(CQ14)成人か? 重症患者の離床と運動療法の開始基準は何か?(CQ7) ICUの重症患者における嚥下障害の頻度とスクリーニング方法は?(CQ4) 重症患者の離床と運動療法の中止基準は何か?(CQ8) ICUを退室離床を検討できるか? Yes No 重症患者に対して、嚥下機能に関わるリハビリテーション治療を行うか?(CQ6) 嚥下機能の低下はあるか? Yes No Yes 経口摂取開始
-S 909- により,不適切な方法や議論を把握し,修正した。原則から外れて遠隔会議を行う場合,基本的にアカデミックガイドライン推進班も参加し,録画や議事録を作成して議論を見直せるようにした。5利益相反(COI)とメンバーの役割の開示 利益相反に関する申告は日本医学会COI管理ガイドラインに準拠し,利益相反(COI)に関する確認は委員会から独立したグループが行った。 12.作成資金 本ガイドラインは,日本集中治療医学会の資金で作成した。作成にあたり,すべてのメンバーは一切の報酬を受けていない。推奨の作成にあたり,医学会の意向や利益は反映されていない。 13.診療ガイドライン普及の方略 利用者が使いやすいように,診療フロー(Fig. 1),グラフィック・アブストラクト(Fig. 2)を作成した。加えて,ダイジェスト版を作成予定である。日本集中治療医学会の学術集会やセミナーなどにおいても啓発活動に努める。さらに,普及状況に関して当委員会でモニタリングを行い,普及に向けた方略を継続的に改善し続ける。14 診療ガイドライン作成方法の概略 本ガイドラインは,大きく分けると,1CQの立案, 2SRによるエビデンスの検索と収集,統合,確実性の評価,3推奨の作成の3つの工程を経て作成した。 14-1. CQの立案 以下のCQ立案のルールに基づき,領域の班長がWGメンバーの補佐を得ながらCQ原案を作成し,委員による相互査読を経て,委員会で承認を受けた。さらに,2021年8月30日から9月10日までの日程でパブリックコメントを募集後,寄せられた意見を参考に修正し,委員会において14のCQを最終確定した。【本ガイドラインにおける,CQ立案のルール】1)臨床上で必要なCQは,質の高いエビデンスがない と予想されてもCQに含めた。2)CQは基本的に疑問形式とし,P(患者),I(介入), C(対照),O(アウトカム)を決定した。本ガイドラインの対象者は,ICUで集中治療を受ける患者であるため,PICOの対象者は基本的に「ICU入室患者」とした。あるいは,「ICU入室患者の家族」や「ICU入室患者に対応するケア提供者」も対象者として許容した。また,ICU入室患者全般において Fig. 2 グラフィック・アブストラクト
-S 910- 知見が乏しい場合,対象者をICUに入室し得る疾患の患者などに設定することも許容した。また,対象者には,回復するプロセスにある患者も含んだ。これは,ICUでのリハビリテーションのみを扱うのではなく,患者が回復するプロセスで入院する一般病棟や地域におけるリハビリテーションなども含めることを意味する。 14-2. BQの扱い BQは,常識的であり,教科書に記載されているような疑問である。本ガイドラインは意思決定に寄与する前景疑問(foreground question, FQ)を中心に作成し,BQは臨床上で重要なものに限った。一方,BQを加えることで知識の普及に資する領域もあり,一概にBQを最小限にすることは不適切であるという方針のもと,委員会でBQを決定した。 確定したCQに対する推奨文案を各領域で作成し,委員による相互査読のあと,委員会における賛同率が90%以上になるまで修正を加え,合意形成を図った。賛否の表明は匿名によるオンライン投票とした。BQの投票は2022年3月27日から開始し,2022年7月6日に最終確定した。注:経済的COIのある委員がBQ投票を行っていた件 2022年度のCOIが確認された時点で,1名の委員について2021年度の経済的COIの開示漏れが判明した。すなわち,BQ本文に対する投票,承認後に判明したことになる。 投票は,投票していない委員を特定する目的で記名式としたが,投票を行う委員とは独立したアカデミック推進班の1名のみが投票結果の管理をしていた。投票後,委員に集計結果を公開する際には無記名とした。当該委員のBQに関する投票結果を委員長および前述のアカデミック推進班員が確認したところ,仮に当該委員が投票を行わなくとも賛同率が90%を超えていることから,当委員会では,当該委員の経済的COIによる影響は少ないと判断した。 14-3. SRに関する事項 (付録参照) 14-3-1.実施スケジュール 2021年10月18日:検索開始2021年11月 1 日:一次スクリーニング2021年11月29日:二次スクリーニング2022年 1 月10日:データ抽出/risk of bias評価2022年 2 月21日:エビデンス・プロファイル作成2022年 3 月22日:エビデンス・プロファイル相互 査読/修正 14-3-2. エビデンスの検索14-3-2-1. エビデンスのタイプ 個別研究論文としては,基本的にRCTのみを対象とした。RCTが存在しない場合,領域担当の班長は アカデミック推進班に相談の上で,non-randomized studies of interventionや質的研究の採用の可否を委員会で諮ることとした。また,診断精度に関する研究を対象とする場合も同様の過程を経た。委員会ではアカデミック推進班の意見を参考とした。言語は英語と日本語の論文に限った。抄録しか存在しない研究は対象とせず,著者への問い合わせは行わないことを原則とした。最終的に本ガイドラインではRCTのみを対象としている。14-3-2-2. データベース MEDLINE via PubMed,医学中央雑誌,CENTRAL (Cochrane Central Register of Controlled Trials)を基本とした。14-3-2-3. 検索の基本方針 介入の検索には,PICOフォーマットを用いた。PとIの組み合わせを基本として,ときにCも指定した。Oに関しては検索式に含めなかった。言語は英語と日本語に限定し,抄録のみが出版されているものは含まなかった。14-3-2-4. 検索対象の収載期間 検索対象は,2021年10月18日までにデータベースに収載された論文とした。さらに,最終検索日以降,新規の論文が存在することが判明した際は, 2022年7月30日までに出版されていれば,SRに含めることを検討してもよいこととしたが,対象となる論文はなかった。14-3-2-5. エビデンスの評価と統合の方法 RCTの個々の研究のバイアス評価には, Cochrane RoB tool for RCT(RoB1.0)(Cochrane Methods, UK)を用いた。 14-4. 推奨作成から公開に向けた最終調整,および公 開に関する事項14-4-1.実施スケジュール 2022年 6 月 6 日 :EtDテーブル作成2022年 6 月27日 :EtDテーブル相互査読/修正2022年 8 月22日 :委員会,第1回投票(EtDテーブ ルおよび推奨案)# 2022年 8 月28日 :委員会,第2回投票(EtDテーブ ルおよび推奨案)#* 2022年 9 月24日 :本文作成2022年10月15日 :本文相互査読2022年12月17日 :本文投票2023年 4 月13日 :外部評価2023年 5 月16日 :外部評価への対応
-S 911-確実性定義表記 高効果の推定値が推奨を支持する適切さに強く確信があるA中効果の推定値が推奨を支持する適切さに中程度の確信があるB低効果の推定値が推奨を支持する適切さに対する確信は限定的であるC非常に低効果の推定値が推奨を支持する適切さ にほとんど確信がないD 推奨の決定は,以下のように行った。・Median < 7.5の場合,あるいはDI≧0.2の場合 委員会で議論してEtDと推奨文を修正し,再投票を行った。・Median≧7.5,かつDI < 0.2の場合 委員から重大なコメントがあった場合には,委員会で議論を行い,必要であればEtDと推奨文を修正した後,再投票を行った。重大なコメントがない場合,投票結果の確認を行い,合意形成を図った。推奨案の第1回投票では,すべてのCQに対して重大なコメントがあった。その後の委員会において合意形成が図られ,再投票が行われた。再投票の結果,すべての推奨が承認された。14-4-4. 本文作成 本文は各領域の班長の責任のもと,WGメンバーの補佐を得ながら作成された。本文草案は,委員会にて賛同率が90%以上になるまで修正が加えられた。2022年12月17日,すべての本文が承認された。14-4-5. 最終調整 推奨に対して,パブリックコメントを募集し,外部評価を受審した。 上記評価を参考として,診療ガイドライン最終版を最終調整した。14-4-6. 公開 日本語版,英語版,ダイジェスト版を作成し,また,グラフィック・アブストラクト(Fig. 2)を作成した。 15 改訂予定 本ガイドラインは4年ごとに改訂される。次回改訂は2027年の予定である。集中治療早期リハビリテーション委員会にて重要な論文に関しては継続的にモニタリングし,改訂前に重要な知見が公表され至急改訂の必要性が生じた場合には,集中治療早期リハビリテーション委員会にて審議の上,改訂を行う可能性がある。 注: # 経済的COIのある委員1名は,すべての投票において参 加していない。また,アカデミックCOIのある委員1名は,関連するCQ3とCQ10の投票に参加していない。* CQ6とCQ10に関しては,エビデンス・プロファイルに 疑義が生じたため,SR班に差し戻し後,2022年9月11日にEtDテーブルおよび推奨案に関する再投票を行った。また,CQ9のSR結果(アウトカムの定義)に関して疑義が生じたため,委員会で協議の上,再投票とした。EtDテーブルおよび推奨案に関する再投票は2022年10月18日に行われた。14-4-2. 推奨の作成 SRを行い,GRADEを用いたCQでは,エビデンス・プロファイルをSR班が作成し,それを基に委員とWGメンバーが協働してEtDテーブルと推奨文案を作成した。次に示す委員会の合議により推奨を決定した。14-4-3. 推奨文案に対する投票 委員の合意形成には,RAND/UCLA法(修正デルファイ法)2)を用いた。各委員は独立して推奨案を評価し,1から9までの得点(1点:同意できない~ 9点:同意できる)とコメントを付けた。投票は匿名かつオンラインで行い,投票権のないアカデミックガイドライン推進班のメンバーが集計を行い,得点の中央値(median),パーセンタイル範囲(interpercentile range, IPR),対称を補正したパーセンタイル範囲(interpercentile range adjusted for symmetry, IPRAS),見解不一致指数(disagreement index, DI)を算出した。 投票後,委員会(パネル会議)を開催し,合意形成を図った。【推奨の強さ】 GRADEシステムで示される推奨の強さは,以下の4つのカテゴリに分類される。 推奨の強さ例文表記推奨「XX を推奨する」1弱い推奨「XX を弱く推奨する」2非推奨「XX をしないことを推奨する」1弱い非推奨「XX をしないことを弱く推奨する」2 さらに,エビデンスの確実性は以下のように分類される。
-S 912-項目点†領域別スコア 領域1対象と目的 95.6% 1ガイドライン全体の目的が具体的に記載されている7 2ガイドラインが取り扱う健康上の問題が具体的に記載されている7 3ガイドラインの適用が想定される対象集団(患者,一般市民など)が具体的に記載されている7領域2利害関係者の参加 77.8% 4ガイドライン作成グループには,関係する全ての専門家グループの代表者が加わっている7 5対象集団(患者,一般市民など)の価値観や希望が調べられた4.5 6対象となるガイドラインの利用者が明確に定義されている6領域3作成の厳密さ 95.0% 7エビデンスを検索するために系統的な方法が用いられている7 8エビデンスの選択基準が明確に記載されている7 9エビデンス総体(body of evidence)の強さと限界が明確に記載されている6.5 10推奨を作成する方法が明確に記載されている7 11推奨の作成にあたって,健康上の益,副作用,リスクが考慮されている7 12推奨とそれを支持するエビデンスとの対応関係が明確である7 13ガイドラインの公表に先立って,専門家による外部評価がなされている7 14ガイドラインの改訂手続きが示されている5.5領域4提示の明確さ 71.1% 15推奨が具体的であり,曖昧でない5.5 16患者の状態や健康上の問題に応じて,異なる選択肢が明確に示されている3.5 17重要な推奨が容易に見つけられる6領域5適用可能性 63.3% 18ガイドラインの適用にあたっての促進要因と阻害要因が記載されている6 19どのように推奨を適用するかについての助言・ツールを提供している7 20推奨の適用に対する,潜在的な資源の影響が考慮されている6.5 21ガイドラインにモニタリングや監査のための基準が示されている5領域6編集の独立性 100% 22資金提供者の見解が,ガイドラインの内容に影響していない7 23ガイドライン作成グループメンバーの利益相反が記録され,適切な対応がなされている7ガイドライン全体の評価 1 このガイドラインの全体の質を評価する 6 83.3% 2 このガイドラインの使用を推奨する推奨する:5 名推奨する(条件付き):1 名推奨しない:0 名 †中央値
-S 913- 16-3. 外部評価者(敬称略) 大田えりか(方法論の専門家):聖路加国際大学大学 院看護学研究科国際看護学山川 一馬(日本救急医学会):大阪医科薬科大学救 急医学教室松元 秀次(日本リハビリテーション医学会):茨城 県立医療大学医科学センター西村 行秀(日本リハビリテーション医学会):岩手医 科大学医学部リハビリテーション医学講座幸田 剣(日本リハビリテーション医学会):和歌 山県立医科大学医学部リハビリテーション医学講座城戸 顕(日本リハビリテーション医学会):奈良 県立医科大学医学部リハビリテーション医学講座16-4. 推奨の強さの解釈の仕方 本ガイドラインで示される推奨の強さは,推奨,弱い推奨,弱い非推奨,非推奨の4つのカテゴリに分類される。 推奨の強さ推奨の内容推奨介入支持の強い推奨弱い推奨介入支持の条件付き推奨弱い非推奨介入反対の条件付き推奨非推奨介入反対の強い推奨 推奨の強さは,エビデンスの確実性,効果のバランス,価値観,容認性(コストや資源の利用),実行可能性という5つの要因によって規定される。よって,その推奨度は連続体であり,弱い推奨と弱い非推奨に差がないこともあり得る。そのため,弱い推奨と弱い非推奨を逆方向の推奨と捉えることは誤りである。ガイドラインの推奨は,本来的にはカテゴリに当てはめることが困難なものを一定のルールに基づいて強制的にカテゴリ化していることを理解し,使用していただきたい。 文 献 1) 高橋哲也,西田 修,宇都宮明美,他;日本集中治療医学会早期リハビリテーション検討委員会.集中治療における早期リハビリテーション~根拠に基づくエキスパートコンセンサス~.日集中医誌 2017;24:255-303. 2) Fitch K, Bernstein SJ, Aguilar MD, et al; Rand Corp Santa Monica CA. The RAND/UCLA appropriateness method user's manual 2001. [cited 2023 Apr 1]. Available from: https://apps.dtic.mil/sti/citations/ADA393235 16 外部評価 本ガイドラインの妥当性を評価するため,方法論の専門家,日本リハビリテーション医学会や日本救急医学会の専門家による外部評価を受けた。外部評価はAGREE II(Appraisal of Guideline Research & Evaluation II)に基づき,評定尺度および自由記載によって行われた。AGREE IIには6つの領域があり,評点は6領域ごとに計算される。領域別スコアは0~ 100%の値を取り,当該領域で要求されている内容の充足率を示す。本ガイドラインでは領域別スコアのほか,各項目の中央値を算出し,修正の際の参考とした。領域別スコア,各項目の中央値を次の表に示す。 16-1. 主な外部評価への対応・ ガイドライン全体の目的を追記・ 対象とする集団に患者の年齢に関する記述を追加・ 改訂の手続きに関する記述を追加・ ガイドラインの普及や遵守に関するモニタリング について記述を追加 16-2. 外部評価において低得点であったが,修正がで きなかった項目「5. 対象集団(患者,一般市民など)の価値観や希望が調べられた」,「16. 患者の状態や健康上の問題に応じて,異なる選択肢が明確に示されている」に関しては,中央値< 5であったが,修正を行うことができなかった。「5. 対象集団(患者,一般市民など)の価値観や希望が調べられた」に関しては,患者の価値観に関する調査や,さらにICU患者体験者をパネルに含めるなど,患者の価値観を推奨に反映できる仕組みを整えることが望ましい。「16. 患者の状態や健康上の問題に応じて,異なる選択肢が明確に示されている」に関しては,一部CQではサブグループ解析を実施し患者の状態や健康上の問題に応じて異なる選択肢について言及しようとした。しかし,組み入れた一次研究がサブグループ解析を実施しておらず,本診療ガイドラインのSRでもサブグループ解析が実施できなかったため,異なる選択肢を提示することが困難であった。組み入れた一次研究でサブグループ解析が行われていない限り困難ではあるが,今後の課題としたい。
-S 914-チ」であり,このCQでは「事前に策定したプロ トコルに従って計画的に行われている」ものを指す) C (対照):プロトコルに沿った段階的リハビリ テーション非実施(従来通りの患者ケアであり,プロトコルがない経験則によるリハビリテーションのこと。プロトコルを用いない早期離床を含んでもよい) O (アウトカム):ICU退室時の基本動作(functional status score for the ICU,The Physical Function in ICU Testなどの指標と歩行自立度),退院時のADL(Functional Independence Measure,Katz indexなど),ICU退室時の筋力〔Medical Research Council sum score(MRC-SS),握力など〕,人工呼吸期間,ICU滞在日数,ICU滞在中のせん妄の出現率,すべての有害事象(3)エビデンスの要約 文献検索の結果,3,394論文を抽出し,重複を削除した2,764論文のタイトルと抄録を確認した。このうち対象論文の可能性がある161論文の全文を確認し,23編のRCT1)~23)を用いてメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 1-1) 望ましい効果:基本動作(6 RCT:n=595)に対する効果推定値は CQ1: 重症患者にリハビリテーションのプロトコル を導入するか? Answer:重症患者にリハビリテーションのプロトコルを導入することを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)。(1)背景および本CQの重要度 重症患者に対する早期からのリハビリテーションは,筋力低下の予防,運動機能および日常生活動作(activities of daily living, ADL)の改善などに寄与することが報告されているが,臨床現場ではリハビリテーションの開始時期や実施方法などが施設ごとに異なり,その内容および効果にばらつきが存在する。しかし,プロトコルに沿ってリハビリテーションを開始することで人工呼吸期間やICU滞在日数の短縮,ADLの改善などが期待できる。そのため,ICUにおいてプロトコルに沿ったリハビリテーションを行うことの有効性を検討する臨床的意義は大きく,本ガイドラインにおいて扱うべき重要な臨床課題であると判断した。(2)PICO P (患者): 成人重症患者I (介入):ICU入室後にプロトコルに沿った段階 的リハビリテーションプログラムの実施(プロトコルとは「段階的な離床を含む系統的なアプロー CQ-1: 重症患者にリハビリテーションのプロトコルを導入するか? CQ-2: 重症患者に対して1日に複数回のリハビリテーションを行うか? CQ-3: 重症患者に対して神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータを行うか? CQ-4: ICUの重症患者における嚥下障害の頻度とスクリーニング方法は? CQ-5: 重症患者に対して,嚥下内視鏡検査に基づいたマネジメントを行うか? CQ-6: 重症患者に対して,嚥下機能に関わるリハビリテーション治療を行うか? (※嚥下に関わるリハビリテーション治療:リハビリテーションチーム医療職が行う 嚥下訓練,嚥 下筋トレーニング,呼吸訓練,嚥下筋電気刺激療法,筋電図バイオフィードバック嚥下訓練,喉頭電気刺激) CQ-7: 重症患者の離床と運動療法の開始基準は何か? CQ-8: 重症患者の離床と運動療法の中止基準は何か? CQ-9: 重症患者の治療4〜10日目に20 kcal/kg/day以上または消費エネルギー量の70%以上のエネル ギー量投与を行うか? CQ-10: 重症患者の治療4〜10日目に1.0 g/kg/day以上のタンパク質量投与を行うか? CQ-11: 小児ICU患者に早期運動リハビリテーションのプロトコルを導入するか? CQ-12: 小児急性期呼吸管理患者に呼吸理学療法を行うか? CQ-13: 重症患者に対してICU退室後に強化リハビリテーションを行うか? CQ-14: 重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加とその意義は何か?
-S 915-か」と判断した。 益と害のバランス:望ましい効果は「中」であり,望ましくない効果は「わずか」であった。そのため,「介入が優位」であると考える。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 すべてのアウトカムが同じ方向性を示していたが,重大アウトカムに関するエビデンスの確実性がすべて「非常に低」であるため,全体的なエビデンスの確実性は「非常に低」とした。(6)価値観 重症患者に対するプロトコルに沿った段階的リハビリテーションのアウトカムに関する患者や家族の価値観についてのデータはないが,患者・家族は基本動作能力,ADLなどの回復を希望するので,主要なアウトカムに対する患者・家族の価値観のばらつきは「おそらくなし」と判断した。(7)容認性 令和4年度診療報酬改定では,プロトコル導入に関 標準化平均値差(standardized mean difference, SMD)0.62高い(95%CI:0.01高い〜1.23高い), ADL(5 RCT:n=641)に対する効果推定値はSMD 0.15高い(95%CI:0.27低い〜0.57高い),筋力(5 RCT:n=272)に対する効果推定値は平均値差(mean difference, MD) 4.52点高い(95%CI:1.54点低い〜10.59点高い),人工呼吸期間(16 RCT:n=1,165)に対する効果推定値はMD 1.28日短い(95%CI:1.68日短い〜0.87日短い),ICU滞在日数(19 RCT: n=1,838)に対する効果推定値はMD 1.53日短い(95%CI:2.3日短い〜0.77日短い),ICU滞在中のせん妄の出現率の報告はなかった。基本動作とADLのSMDは小さいが,報告のあったすべてのアウトカムは介入群で優位であり,望ましい効果は「中」と判断した。 望ましくない効果:すべての有害事象(7 RCT:n=994)に対する効果推定値は1,000人当たり24人少ない(95%CI:61人少ない〜71人多い)であり,望ましくない効果は「わず Table 1-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 基本動作(PFIT, IMS, MMS, SOMS) 6 RCT 深刻a 深刻b 深刻でない 深刻c なし 307 288 ― 標準化平均差0.62高い (0.01高い~1.23高い) ○○○ 非常に低重大 日常生活動作(FIM, BI, mmFIM, SPPB) 5 RCT 非常に深刻d 深刻e 深刻でない 深刻f なし 314 327 ― 標準化平均差0.15高い (0.27低い~0.57高い) ○○○ 非常に低重大 筋力(MRC-SS) 5 RCT 非常に深刻d 深刻g 深刻でない 深刻f なし 137 135 ― 平均4.52点高い (1.54点低い~10.59点高い) ○○○ 非常に低重大 人工呼吸期間 16 RCT 非常に深刻d 深刻h 深刻でない 深刻でない 出版バイアスが 強く疑われるi 584 581 ― 平均1.28日短い (1.68日短い~0.87日短い) ○○○ 非常に低重大 ICU滞在日数 19 RCT 非常に深刻d 深刻j 深刻でない 深刻でない なし 925 913 ― 平均1.53日短い (2.3日短い~0.77日短い) ○○○ 非常に低重大 せん妄の出現率 重大 すべての有害事象 7 RCT深刻a深刻k深刻でない深刻lなし39/489(8.0%) 43/505(8.5%) RR 0.72 (0.28 to 1.83) 1,000人あたり24人少ない (61人少ない~71人多い) ○○○ 非常に低重大 a . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。b . 非一貫性の懸念(I2=92%)のため1段階ダウングレードした。c . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。d . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,不完全なアウトカムデータ) により2段階ダウングレードした。e . 非一貫性の懸念(I2=85%)のため1段階ダウングレードした。f . 95%CIが0をまたぎ,最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。g . 非一貫性の懸念(I2=82%)のため1段階ダウングレードした。h . 非一貫性の懸念(I2=93%)のため1段階ダウングレードした。i . Egger検定(P<0.01)およびファンネルプロットの非対称性から重大な出版バイアスを検出した。j . 非一貫性の懸念(I2=89%)のため1段階ダウングレードした。k . 非一貫性の懸念(I2=65%)のため1段階ダウングレードした。l . 95%CIが1をまたぎ,最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。
-S 916- 「中」と変更した上で2回目の投票を行った結果,中央値9,見解不一致指数0.1となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 The American Thoracic Society(ATS)/The American College of Chest Physicians(ACCP)の成人重症患者における人工呼吸器離脱に関するプラクティスガイドライン24)では,24時間以上の人工呼吸管理を受けた入院急性期の成人患者に対して,離床を目指したプロトコルに沿ったリハビリテーションを実施することを条件付きで提案している(条件付きの推奨/低い確実性のエビデンス)。 PADISガイドライン25)では,成人重症患者にリハビリテーションを行うことが提案されている(条件付き推奨,低い質のエビデンス)。 J-SSCG202026),27)では,敗血症患者において集中治療後症候群(post intensive care syndrome)の予防に早期リハビリテーションを行うことを弱く推奨(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)している。 ARDS診療ガイドライン202128)~30)では,成人ARDS患者に早期リハビリテーションを行うことを条件付きで推奨している(条件付き推奨/低い確実性のエビデンス:GRADE 2C)。(12)実施に関わる検討事項 重症患者に対するプロトコルに沿った段階的リハビリテーションを行うことにより増加する医療従事者の業務量は,許容範囲であると考えられる。ただ,今回検討した一次研究は海外で実施されたものであり,用いられたプロトコルとその内容は研究ごとに異なっている。したがって今後は,本邦の各施設の実状や診療報酬制度などを勘案した重症患者に対する段階的なリハビリテーションのためのプロトコル策定が必要であ するコストとして,特定集中治療室などでは早期離床・リハビリテーション加算(入室した日から起算して14日を限度に1日あたり500点)の算定が可能であり,医療費負担といった患者個人の視点から考えても許容できる。また,必要な医療機器や薬剤などをあらためて追加する必要性は少なく,医療経営的視点からもハードルは低い。そのため,リハビリテーションのプロトコル導入の容認性は「おそらく,はい」であると判断した。(8)実行可能性 すでに多くの特定集中治療室などで早期離床・リハビリテーションの取り組みは実践されている。プロトコル導入により早期離床・リハビリテーションの取り組みが拡大すると考えられるが,それに伴い,特定集中治療室などに入室後に早期離床・リハビリテーションチーム(医師,看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士または臨床工学技士など)による計画に基づく早期離床の取り組みの開始が必要となり,医療従事者への負担が増加することが懸念される。しかし,医師の指示のもとで看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士または臨床工学技士などがタスクシフト/シェアやチームアプローチを実践することで実行可能となる。ただし,場合によっては人員を増やす必要があるため,実行可能性は「おそらく,はい」であると判断した。(9)判断の要約(Table 1-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値8.0,見解不一致指数0.1であった。中央値7.5以上,見解不一致指数0.2未満の基準を満たしたが, EtDテーブルの望ましい効果および効果のバランスの部分に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,「介入が優位である」と判断し,望ましい効果を Table 1-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 917- for critically ill medical and surgical patients: the Activity and Cognitive Therapy in ICU (ACT-ICU) trial. Intensive Care Med 2014;40:370-9. 13) Nydahl P, Günther U, Diers A, et al. PROtocol-based MObilizaTION on intensive care units: stepped-wedge, cluster-randomized pilot study (Pro-Motion). Nurs Crit Care 2020;25:368-75. 14) Maffei P, Wiramus S, Bensoussan L, et al. Intensive Early Rehabilitation in the Intensive Care Unit for Liver Transplant Recipients: A Randomized Controlled Trial. Arch Phys Med Rehabil 2017;98:1518-25. 15) Dong Z, Liu Y, Gai Y, et al. Early rehabilitation relieves diaphragm dysfunction induced by prolonged mechanical ventilation: a randomised control study. BMC Pulm Med 2021;21:106. 16) Pang Y, Li H, Zhao L, et al. An Established Early Rehabilitation Therapy Demonstrating Higher Efficacy and Safety for Care of Intensive Care Unit Patients. Med Sci Monit 2019;25:7052-8. 17) Hayes K, Holland AE, Pellegrino VA, et al. 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-S 918- れており,これらを用いたメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 2-1) 望ましい効果:基本動作(1 RCT,n=216)に対する効果推定値はMD 3.00高い(0.33点高い~5.67点高い)であり,ADL (2 RCT,n=204)に対する効果推定値はSMD 0.22高い(0.05低い~0.5高い),筋力(2 RCT,n=87)に対する効果推定値はMD 2.17点低い(5.62点低い~1.29点高い)であった。また,人工呼吸期間(6 RCT,n=291)に対する効果推定値はMD 2.26日短い(3.86日短い~ 0.65日短い),ICU滞在日数(7 RCT,n=533)に対する効果推定値はMD 2.24日短い(4.02日短い~0.46日短い)であり,ICU滞在中のせん妄の出現率に関しては報告しているRCTは存在しなかった。 臨床的に重要な基本動作とADL,人工呼吸期間とICU滞在日数が介入で優位である。一方で,筋力は対照が優位であったが,基本動作とADLよりも重要度を低く設定しており,全体の効果に関する影響は少ないと判断する。基本動作とADLのSMD/MDは小さいが,望ましい効果は「中」と判断した。 望ましくない効果:すべての有害事象(3 RCT,n=422)に対する効果推定値は,1,000人あたり10人多い(95%CI: 10人少ない~20人多い)であり,望ましくない効果は「わずか」とした。 益と害のバランス:望ましい効果は「中」であるものの,望ましくない効果は「わずか」であるため,「おそらく介入が優位」であると考える。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 重大なアウトカムのエビデンスの確実性は有害事象が「低」,その他はすべて「非常に低」であり,異なる方向性を示すアウトカムがあるため,最も低いグレードである「非常に低」を全体的なエビデンスの確実性とした。(6)価値観 ICU入室中の早期リハビリテーションのアウトカムについて,患者や家族の価値観に関するデータはない。しかし,患者や家族はICUの滞在日数の短縮,基本動作やADLなどの回復を希望するため,主要なアウトカムに対する患者や家族の価値観のばらつきは「おそらくなし」と判断した。(7)容認性 ICU入室中のリハビリテーションには,入室した日から起算して14日を限度に「早期離床・リハビリテーション加算」として500点が算定されるが,1日あたり複数回のリハビリテーションを実施してもその点数は ドライン作成委員会.ARDS診療ガイドライン2021. 日集中医誌 2022;29:295-332. 29) 一般社団法人日本集中治療医学会/一般社団法人日本呼吸器学会/一般社団法人日本呼吸療法医学会 ARDS診療ガイドライン作成委員会.ARDS診療ガイドライン2021. 日呼吸誌 2022;11:235-70. 30) 一般社団法人日本集中治療医学会/一般社団法人日本呼吸器学会/一般社団法人日本呼吸療法医学会 ARDS診療ガイドライン作成委員会.ARDS診療ガイドライン2021. 人工呼吸 2022;39:81-121. CQ2:重症患者に対して1日に複数回のリハビリテ ーションを行うか? Answer:重症患者に対して1日に複数回のリハビリテーションを行うことを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)。(1)背景および本CQの重要度 重症患者に対する早期リハビリテーションは,患者の筋力低下予防,運動機能およびADLの改善などに寄与することが報告されており,近年その重要性が示されている。さらに,小規模研究ではあるが1日に複数回(2回以上)のリハビリテーションを実施することでICU入室後のMRC-SSが向上するとの結果が示されている1) 。しかしながら,この複数回実施の有効性について一定の見解は得られていない。そのため, ICUにおいて1日に複数回のリハビリテーションを行うことの有効性について検討する臨床的意義は大きく,本ガイドラインにおいて扱うべき重要な臨床課題であると判断した。(2)PICO P (患者): 成人重症患者I (介入): ICU入室中に1日に複数回(2回以上)の リハビリテーションの実施(1回あたりの量や時間は不問) C (対照): ICU入室中に1日に1回のリハビリテー ションの実施(1回あたりの量や時間は不問) O (アウトカム): ICU退室時の基本動作(functional status score for the ICU,The Physical Function in ICU Testなどの指標と歩行自立度),退院時のADL(Functional Independence Measure,Katz index),ICU退室時の筋力(MRC-SS,握力),人工呼吸期間,ICU滞在日数,ICU滞在中のせん妄の出現率,すべての有害事象(3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTが8編1)~8)施行さ
-S 919-いて中央値8.0,見解不一致指数0.1であった。中央値 7.5以上,見解不一致指数 0.2未満の基準を満たしたが,EtDテーブルの容認性,実行可能性,望ましい効果,効果のバランスの部分に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,容認性と実行可能性を「さまざま」と変更した上で2回目の投票を行った結果,中央値9,見解不一致指数 0.1となり,委員会で採択された(7点以上:100 %)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 PADISガイドライン9)では,成人重症患者にリハビリテーションを行うことを提案(条件付き推奨,低い質のエビデンス)しているが,1日に複数回のリハビリテーションを行うことについては言及されていない。また, J-SSCG202010),11)では,敗血症患者において集中治療後症候群(post intensive care syndrome) の予防に早期リハビリテーションを行うことを弱く推奨しているが(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」),同様に複数回の実施については記述されていない。(12)実施に関わる検討事項 1日に複数回のリハビリテーションを行うことについて,医療従事者の負担や労力の増加,もしくは増員 変わらないため,患者や家族に新たな経済的負担は生じない。しかし,疾患別リハビリテーション料では,実施したリハビリテーションの単位数に応じた診療報酬が算定される。複数回のリハビリテーションは保険診療の対象であり,患者個人の視点から許容可能である。その実施においては,ICUのみならず病院全体におけるリハビリテーション需要とスタッフの労力とのバランスを考慮する必要があり,場合によっては増員による人件費増加といった医療機関の経営状況や,医療従事者の仕事量に影響する可能性がある。これらは各医療機関の状況によって「さまざま」であると判断した。(8)実行可能性 多くのICUにおいて,医療チームの連携や協働,工夫によって最適なリハビリテーションの実施を目指している。しかし,1日に複数回のリハビリテーションを実施するためには,特に病院全体のリハビリテーション需要とスタッフ人員数とのバランスが重要となる。そのため実行可能性は,各医療機関によって「さまざま」であると判断した。(9)判断の要約(Table 2-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計にお Table 2-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 基本動作(Modified Rivermead Mobility Index) 1 RCT 非常に深刻a 深刻でない 深刻でない 非常に深刻b なし 112 104 ― 平均3点高い (0.33点高い~5.67点高い) ○○○ 非常に低重大 日常生活動作(FIM, Modified Barthel Index) 2 RCT 深刻c 深刻でない 深刻でない 非常に深刻d なし 109 95 ― 標準化平均差0.22高い (0.05低い~0.5高い) ○○○ 非常に低重大 筋力(MRC-SS) 2 RCT 深刻c 深刻でない 深刻でない 非常に深刻d なし 45 42 ― 平均2.17点低い (5.62点低い~1.29点高い) ○○○ 非常に低重大 人工呼吸期間 6 RCT 非常に深刻e 深刻f 深刻でない 深刻g なし 147 144 ― 平均2.26日短い (3.86日短い~0.65日短い) ○○○ 非常に低重大 ICU滞在日数 7 RCT 非常に深刻e 深刻でない 深刻でない 深刻g なし 271 262 ― 平均2.24日短い (4.02日短い~0.46短い) ○○○ 非常に低重大 せん妄の出現率 0 すべての有害事象 3 RCT深刻c深刻でない深刻でない深刻gなし2/205(1.0%) 0/217(0.0%) RR 3.08 (0.33 to 29.10) 1,000人あたり10人多い (10人少ない~20人多い) ○○ 低重大 a . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化)により2段階ダウングレードした。b . 95%CIが広く,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。c . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。d . 95%CIが広く1をまたぎ,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。e . バイアスのリスク(割り付けの隠蔽,アウトカム評価者の盲検化)により2段階ダウングレードした。f . 大きな非一貫性(I2=53%)を認めたため1段階ダウングレードした。g . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。
-S 920- rehabilitation therapy on patients with mechanical ventilation. World J Emerg Med 2014;5:48-52. 5) Hickmann CE, Castanares-Zapatero D, Deldicque L, et al. Impact of Very Early Physical Therapy During Septic Shock on Skeletal Muscle: A Randomized Controlled Trial. Crit Care Med 2018;46:1436-43. 6) Shirvani F, Naji SA, Davari E, et al. Early mobilization reduces delirium after coronary artery bypass graft surgery. Asian Cardiovasc Thorac Ann 2020;28:566-71. 7) Winkelman C, Sattar A, Momotaz H, et al. Dose of Early Therapeutic Mobility: Does Frequency or Intensity Matter?. Biol Res Nurs 2018;20:522-30. 8) Wright SE, Thomas K, Watson G, et al. Intensive versus standard physical rehabilitation therapy in the critically ill (EPICC): a multicentre, parallel-group, randomised controlled trial. Thorax 2018;73:213-21. 9) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. 10) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 11) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ3:重症患者に対して神経筋電気刺激または/およ び床上エルゴメータを行うか? Answer:重症患者に対して,神経筋電気刺激を行うことを弱く推奨する(GRADE 2B:エビデンスの確実性=「中」)。床上エルゴメータを行うことを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)。神経筋電気刺激および床上エルゴメータを行うことを弱く推奨する(GRADE 2B:エビデンスの確実性=「中」)。 に伴う人件費の増加が生じる可能性があり,アウトカムと合わせて評価される必要がある。また,今回のSRで組み入れられた研究では,複数のプログラム内容に関しては同一のものを選定しており,異なるプログラムや(プロトコルの)ステップアップの有無,運動の強度や時間なども設定する必要がある。このような相違によって,本CQで設定されたアウトカムにどのような影響があるのかを検討することも重要である。(13)今後の研究の可能性 以下の内容に関する検討が必要と考える。・ 1日に複数回のリハビリテーションが特に必要とな る患者集団の特定・ 1日2回がよいのか,より多い方がよいのかといっ た最適な回数の検証・ プログラム内容の相違(例:リハビリテーションセ ラピストによるリハビリテーション,指導を受けた他の医療従事者によるリハビリテーション,患者自身や家族で行うリハビリテーション,またはその組み合わせなど)による効果の検証・ リハビリテーションの強度と時間を加味した効果 の検証 文 献 1) Yosef-Brauner O, Adi N, Ben Shahar T, et al. Effect of physical therapy on muscle strength, respiratory muscles and functional parameters in patients with intensive care unit-acquired weakness. Clin Respir J 2015;9:1-6. 2) Fossat G, Baudin F, Courtes L, et al. Effect of In-Bed Leg Cycling and Electrical Stimulation of the Quadriceps on Global Muscle Strength in Critically Ill Adults: A Randomized Clinical Trial. JAMA 2018;320:368-78. 3) Amundadottir OR, Jónasdóttir RJ, Sigvaldason K, et al. Effects of intensive upright mobilisation on outcomes of mechanically ventilated patients in the intensive care unit: a randomised controlled trial with 12-months follow-up. Eur J Physiother 2021;23:68-78. 4) Dong ZH, Yu BX, Sun YB, et al. Effects of early Table 2-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 921- (4)益と害のバランス(Table 3-1-1~3) 望ましい効果: 1神経筋電気刺激について,ADL(Barthel Index)(2 RCT:n=106)に対する効果推定値はMD 10.76点高い(12.95点低い〜34.48点高い),筋力(MRC-SS)(2 RCT:n=68)に対する効果推定値はMD 4.68点高い(2.66点低い〜12.03点高い),筋肉量(2 RCT:n=42)に対する効果推定値はMD 0.37 mm大きい(2.57 mm小さい〜3.30 mm大き い),人工呼吸期間(10 RCT:n=502)に対する効果推定値はMD 1.0日短い(2.18日短い〜0.18日長い),病院滞在日数(7 RCT:n=411)に対する効果推定値はMD 3.77日短い(7.98日短い〜0.43日長い)であった。6MWDに関して報告しているRCTは存在しなかった。いずれのアウトカムも介入において優位であり,望ましい効果は「中」とした。 2床上エルゴメータについて,運動耐容能(6MWD)(1 RCT:n=67)に対する効果推定値はMD 53.0 m長い(16.85 m短い〜122.85 m長い),筋力(MRC-SS)(2 RCT:n=110)に対する効果推定値はMD 0.19点低い(2.91点低い〜2.53点高い),筋肉量(1 RCT:n=24)に対する効果推定値はMD 2.75 mm大きい(4.17 mm小さい〜9.67 mm大き い),人工呼吸期間(7 RCT:n=319)に対する効果推定値はMD 0.76日長い(0.69日短い〜2.2日長い),病院滞在日数(6 RCT:n=277)に対する効果推定値はMD 1.28日短い(5.44日短い〜2.88日長い)であった。ADLに関して報告しているRCTは存在しなかった。それぞれのアウトカムが異なる方向性を示すが,重要性を最も高く設定した6MWDは介入で優位であることから,望ましい効果は「小さい」とした。 3神経筋電気刺激および床上エルゴメータについて,ADL(Katz Index, Barthel Index)(2 RCT: n=250)に対する効果推定値はSMD 0.21高い(0.29低い〜0.71高い),6MWD(1 RCT:n=46)に対する効果推定値はMD 81.0 m長い(7.01 m長い〜 154.99 m長い),筋力(MRC-SS)(3 RCT:n=477) に対する効果推定値はMD 0.47点高い(4.09点低い〜5.04点高い),筋肉量(3 RCT:n=585)に対する効果推定値はSMD 0.39大きい(0.13大きい〜0.65大きい),人工呼吸期間(2 RCT:n=474)に対する効果推定値はMD 0日(0.25日短い〜0.25日長い),病院滞在日数(2 RCT:n=301)に対する効果推定値はMD 1.96日短い(3.32日短い〜0.6日短い)であった。ほとんどのアウトカムで介入において優位 (1)背景および本CQの重要度 ICU入室患者における筋力低下は,敗血症をはじめとする重症病態に伴うタンパク異化の亢進などによって早期から生じ1),ICU退室後のADLや運動耐容能などの低下のみならず,死亡率にまで影響を与える可能性が示唆されている2) 。これらの予防・改善のために早期リハビリテーションが推奨されているが,その介入方法はさまざまであり,一定の見解は得られていない。神経筋電気刺激や床上エルゴメータは,患者の意識レベルや鎮静深度によらず,早期から実施可能な介入であり,筋力低下の予防やICU退室後のADLや運動耐容能の改善などへの効果が期待されている。これらの背景から,介入なしもしくは通常の早期リハビリテーションに加えて,神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータを行うことの有効性について検討する臨床的意義は大きく,本ガイドラインにおいて扱うべき重要な臨床課題であると判断した。(2)PICO P (患者):成人重症患者I (介入):1神経筋電気刺激の実施,2床上エル ゴメータの実施,3神経筋電気刺激および床上エルゴメータの実施1では,対照群との介入の差分が「神経筋電気刺激 のみ」の介入であるものを対象とする。2では,対照群との介入の差分が「床上エルゴメー タのみ」の介入であるものを対象とする。3では,対照群との介入の差分が「神経筋電気刺激 および床上エルゴメータ〔双方の実施方法(同時に実施か別々のタイミングに実施か)を問わない〕」の介入であるものを対象とする。123いずれもICU入室後7日目までに開始され た介入を対象とする。C (対照):1神経筋電気刺激の非実施,2床上エ ルゴメータの非実施,3神経筋電気刺激および床上エルゴメータの非実施O (アウトカム):退院時以降のADL(Functional Independence Measure, Barthel IndexもしくはKatz Index),退院時以降の運動耐容能〔6分間歩行距離(six-minute walk distance, 6MWD)〕, ICU退室時の筋力(MRC-SS),筋肉量,人工呼吸期間,病院滞在日数,すべての有害事象(3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTについて,1では19件3)~21),2では10件21)~30),3では4件21),31)~33)施行されており,これらを用いたメタアナリシスを実施した
-S 922-ら,「介入が優位」であると考えられる。 2床上エルゴメータについて,望ましい効果は「小さい」,望ましくない効果は「わずか」であったことから,「おそらく介入が優位」であると考えられる。 3神経筋電気刺激および床上エルゴメータについて,望ましい効果は「中」,望ましくない効果は「わずか」であったことから,「介入が優位」であると考えられる。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 1神経筋電気刺激について,すべてのアウトカムが同じ方向性を示しているため,重大なアウトカムに関するエビデンスの確実性の中で最も高いグレードである「中」を全体的なエビデンスの確実性とした。 2床上エルゴメータについて,各アウトカムが異なる方向性を示しているため,重大なアウトカムに関するエビデンスの確実性の中で最も低いグレードである「非常に低」を全体的なエビデンスの確実性とした。 3神経筋電気刺激および床上エルゴメータについ であり,望ましい効果は「中」とした。望ましくない効果: 1神経筋電気刺激について,すべての有害事象(4 RCT:n=139)に対する効果推定値は1,000人あたり140人少ない(380人少ない〜100人多い)であり,望ましくない効果は「わずか」とした。 2床上エルゴメータについて,すべての有害事象(1 RCT:n=67)に対する効果推定値は1,000人あたり0人少ない(60人少ない〜60人多い)であり,望ましくない効果は「わずか」とした。 3神経筋電気刺激および床上エルゴメータについて,全ての有害事象(1 RCT:n=312)に対する効果推定値は1,000人あたり10人少ない(60人少ない〜30人多い)であり,望ましくない効果は「わずか」とした。益と害のバランス: 1神経筋電気刺激について,望ましい効果は「中」,望ましくない効果は「わずか」であったことか Table 3-1-1 エビデンスプロファイル 神経筋電気刺激 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 日常生活動作(Barthel index) 2 RCT 非常に深刻a 深刻b 深刻でない 非常に深刻c なし 54 52 ― 平均10.76点高い (12.95点低い~34.48点高い) ○○○ 非常に低重大 運動耐容能(6分間歩行テスト) 0 重大 筋力(MRC SS) 2 RCT 深刻d 深刻e 深刻でない 非常に深刻c なし 30 38 ― 平均4.68点高い (2.66点低い~12.03点高い) ○○○ 非常に低重大 筋肉量 2 RCT 深刻でない 深刻f 深刻でない 非常に深刻c なし 19 23 ― 平均0.37 mm大きい (2.57 mm小さい~3.30 mm大きい) ○○○ 非常に低重大 人工呼吸期間 10 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 深刻g なし 249 253 ― 平均1日短い (2.18日短い~0.18日長い) ○ 中重大 病院滞在日数 7 RCT 深刻h 深刻i 深刻でない 深刻g なし 197 214 ― 平均3.77日短い (7.98日短い~0.43日長い) ○○○ 非常に低重大 全ての有害事象 4 RCT深刻j非常に深刻k深刻でない非常に深刻lなし11/65 (16.9%) 18/74 (24.3%)推定不能1,000人あたり140人少ない (380人少ない~100人多い) ○○○ 非常に低重大 a . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化,不完全なアウトカムデータ,選択的アウトカム報告)により2段階ダウングレードした。b . 大きな非一貫性(I2=64%)を認めたため1段階ダウングレードした。c . 95%CIが0をまたぎ,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。d . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化,不完全なアウトカムデータ)により1段階ダウングレードした。e . 大きな非一貫性(I2=73%)を認めたため1段階ダウングレードした。f . 大きな非一貫性(I2=47%)を認めたため1段階ダウングレードした。g . 95%CIが0をまたぐため1段階ダウングレードした。h . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,不完全なアウトカムデータ)により1段階ダウングレードした。i . 大きな非一貫性(I2=52%)を認めたため1段階ダウングレードした。j . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化,不完全なアウトカムデータ,選択的アウトカム報告)により1段階ダウングレードした。k . 非常に大きな非一貫性(I2=87%)を認めたため2段階ダウングレードした。l . 95%CIが1をまたぎ,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。
-S 923-いて許容できると考えられる。一方で,介入には神経 筋電気刺激や床上エルゴメータの機器を必要とするため,機器を有さない施設では新たに機器を導入するための購入費が生じる。したがって,神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータの実施に対して患者と医療者の視点からは許容可能と考えられるが,機器を有さない施設の経営者の視点からは許容困難と考えられるため,その容認性は「さまざま」であると判断した。(8)実行可能性 神経筋電気刺激や床上エルゴメータの機器を有する施設においては,医師,または医師の指示のもとで理学療法士などのリハビリテーション専門職や看護師によって実行可能と考える。しかし,機器を有さない施設においては実行困難である。したがって,その実行可能性は「さまざま」であると判断した。(9)判断の要約(Table 3-2-1~3) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計にお て,すべてのアウトカムが同じ方向を示しているため,重大なアウトカムに関するエビデンスの確実性の中で最も高いグレードである「中」を全体的なエビデンスの確実性とした。(6)価値観 重症患者に対する神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータにおけるアウトカムに関する患者の価値観についてのデータは存在しない。一般的に, ADL,運動耐容能や筋力などに対する相対的価値は高く,そのばらつきは「おそらくなし」であると判断した。(7)容認性 疾患別リハビリテーション料(1単位20分あたり200点前後)または早期離床・リハビリテーション加算(1日あたり500点)として保険診療を受けることが可能であり,患者個人の視点からおそらく許容できると考える。神経筋電気刺激や床上エルゴメータの実施によって医療従事者の労働量が増加することが予測されるが,その程度は大きくなく,現行の診療体制にお Table 3-1-2 エビデンスプロファイル 床上エルゴメータ 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 日常生活動作(Barthel index) 0 ― 重大 運動耐容能(6分間歩行テスト) 1 RCT 非常に深刻a 深刻でない 深刻でない 非常に深刻b なし 31 36 ― 平均53 m長い (16.85 m短い~122.85 m長い) ◯◯◯ 非常に低重大 筋力(MRC SS) 2 RCT 深刻c 深刻でない 深刻でない 深刻d なし 58 52 ― 平均0.19点低い (2.91点低い~2.53点高い) ◯◯ 低重大 筋肉量 1 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 非常に深刻e なし 12 12 ― 平均2.75 mm大きい (4.17 mm小さい~9.67 mm大きい) ◯◯ 低重大 人工呼吸期間 7 RCT 深刻f 深刻でない 深刻でない 深刻g なし 166 153 ― 平均0.76日長い (0.69日短い~2.2日長い) ◯◯ 低重大 病院滞在日数 6 RCT 深刻h 深刻でない 深刻でない 深刻i なし 146 131 ― 平均1.28日短い (5.44日短い~2.88日長い) ◯◯ 低重大 全ての有害事象 1 RCT 非常に深刻j 深刻でない 深刻でない 非常に深刻k なし 0/31(0.0%) 0/36(0.0%) 推定不能 1,000人あたり0人少ない (60人少ない~60人多い) ◯◯◯ 非常に低重大 a . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化,不完全なアウトカムデータ,その他のバイアス)により2段階ダウングレードした。b . 95%CIが広く,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。c . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。d . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。e . 95%CIが0をまたぎ,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。f . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,不完全なアウトカムデータ,選択的アウトカム報告)により1段階ダウングレードした。g . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。h . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,不完全なアウトカムデータ)により1段階ダウングレードした。i . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。j . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化,不完全なアウトカムデータ,その他のバイアス)により2段階ダウングレードした。k . 95%CIが1をまたぎ,研究数が少ないため2段階ダウングレードした。
-S 924- 低」)。また,敗血症患者に対する標準治療として他動関節運動療法(メタアナリシスに組み込まれた文献はすべて床上エルゴメータを介入としている)を行うことが弱く推奨されている(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)。J-SSCG2020におけるSRでは2019年4月までの文献を対象としていることに対して,本ガイドラインでは2021年10月までの文献を対象としていること,また,本ガイドラインでは対照群との介入の差分が当該介入のみの文献を対象としていることが,神経筋電気刺激に関するJ-SSCG2020の推奨との違いに影響を与えた可能性が考えられる。なお, PADISガイドライン36)では,成人重症患者に早期リハビリテーションを行うことを提案(条件付き推奨,低い質のエビデンス)しているが,神経筋電気刺激や床上エルゴメータを行うことについては言及されていない。 いて中央値8,見解不一致指数0.292であった。中央値7.5以上を満たしたが,見解不一致指数0.2未満の基準を満たさなかった。また,EtDテーブルの望ましい効果(1,2,3)と望ましくない効果(1,3),エビデンスの確実性(3),効果のバランス(2),容認性(1, 2,3),実行可能性(1,2,3)の部分に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,上記項目を修正した上で2回目の投票を行った結果,中央値 9.0,見解不一致指数 0となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 J-SSCG202034),35)では,成人集中治療患者を対象にSRを行い,敗血症患者に対する標準的治療としてICU獲得性筋力低下(ICU-acquired weakness, ICU-AW)予防に神経筋電気刺激を行わないことが弱く推奨されている(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に Table 3-1-3 エビデンスプロファイル 神経筋電気刺激および床上エルゴメータ 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 日常生活動作(Katz Index, Barthel index) 2 RCT 深刻a 深刻b 深刻でない 非常に深刻c なし 118 132 ― 標準化平均差0.21高い (0.29低い~0.71高い) ○○○ 非常に低重大 運動耐容能(6分間歩行テスト) 1 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 深刻d なし 23 23 ― 平均81m長い (7.01 m長い~154.99 m長い) ○ 中重大 筋力(MRC SS) 3 RCT 深刻でない 非常に深刻e 深刻でない 深刻f なし 235 242 ― 平均0.47点高い (4.09点低い~5.04点高い) ○○○ 非常に低重大 筋肉量 3 RCT 深刻g 深刻h 深刻でない 深刻i なし 295 290 ― 標準化平均差0.39大きい (0.13大きい~0.65大きい) ○○○ 非常に低重大 人工呼吸期間 2 RCT 深刻j 深刻でない 深刻でない 深刻k なし 238 236 ― 平均0日 (0.25日短い~0.25日長い) ○○ 低重大 病院滞在日数 2 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 深刻l なし 150 151 ― 平均1.96日短い (3.32日短い~0.6日短い) ○ 中重大 全ての有害事象 1 RCT 非常に深刻m 深刻でない 深刻でない 非常に深刻n なし 7/158(4.4%) 9/154(5.8%) 推定不能 1,000人あたり10人少ない (60人少ない~30人多い) ○○○ 非常に低重大 a . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。b . 非一貫性の懸念(I2=65%)のため1段階ダウングレードした。c . 95%CIが広く,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。d . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。e . 非一貫性の懸念(I2=98%)のため2段階ダウングレードした。f . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。g . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。h . 非一貫性の懸念(I2=58%)のため1段階ダウングレードした。i . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。j . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。k . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。l . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。m . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化,アウトカム評価者の盲検化,不完全なアウトカムデータ,選択的アウトカム報告)により2段階ダウングレードした。n . 95%CIが広く,最適情報量よりも対象者数が少ないため2段階ダウングレードした。
-S 925-場合),運動様式が他動か自動か(床上エルゴメータの 場合),神経筋電気刺激および床上エルゴメータの場合は併用の方法など,介入方法がさまざまである。神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータを実施する際には,本CQで設定したADLや運動耐容能,筋力といったアウトカムを測定した効果検証を継続しながら,対象患者と適切な介入の時間や頻度などについて検討する必要がある。 (12)実施に関わる検討事項 本介入における医師,理学療法士などのリハビリテーション専門職,看護師の労働負担は大きくないと考えられる。ただし,施設によっては神経筋電気刺激装置や床上エルゴメータ機器の新たな購入費を考慮する必要がある。また,今回組み入れた一次研究では,対象患者が多様であることに加えて,介入の時間や頻度,介入の部位や強度などの条件(神経筋電気刺激の Table 3-2-1 判断の要約 神経筋電気刺激 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない Table 3-2-2 判断の要約 床上エルゴメータ 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない Table 3-2-3 判断の要約 神経筋電気刺激および床上エルゴメータ 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 926- the rate of muscle volume loss in critically ill patients: A randomized controlled trial. J Rehabil Med 2019;51:705-11. 12) Nakanishi N, Oto J, Tsutsumi R, et al. Effect of Electrical Muscle Stimulation on Upper and Lower Limb Muscles in Critically Ill Patients: A Two-Center Randomized Controlled Trial. Crit Care Med 2020;48:e997-1003. 13) Shen SY, Lee CH, Lin RL, et al. Electric Muscle Stimulation for Weaning from Mechanical Ventilation in Elder Patients with Severe Sepsis and Acute Respiratory Failure - A Pilot Study. Int J Gerontol 2017;11:41-5. 14) Akar O, Günay E, Sarinc Ulasli S, et al. Efficacy of neuromuscular electrical stimulation in patients with COPD followed in intensive care unit. Clin Respir J 2017;11:743-50. 15) Silva PE, de Cássia Marqueti R, Livino-de-Carvalho K, et al. Neuromuscular electrical stimulation in critically ill traumatic brain injury patients attenuates muscle atrophy, neurophysiological disorders, and weakness: a randomized controlled trial. 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Effects that passive cycling exercise have on muscle strength, duration of mechanical ventilation, and length of hospital stay in critically ill patients: a randomized clinical trial. J Bras Pneumol 2017;43:134-9. 25) Nickels MR, Aitken LM, Barnett AG, et al. Effect of in-bed cycling on acute muscle wasting in critically ill adults: A randomised clinical trial. J Crit Care 2020;59:86-93. 26) Carvalho MTX, Ludke E, Cardoso DM, et al. Effects of early passive cycling exercise on quadriceps femoris thickness in critically ill patients: a controlled randomized pilot study. Fisioter Pesqui 2019;26:227-34. 27) Hickmann CE, Castanares-Zapatero D, Deldicque L, et al. (13)今後の研究の可能性 以下の内容に関する検討が求められるであろう。・ 重症度や人工呼吸器装着の有無など,対象患者を層 別化した神経筋電気刺激または/および床上エルゴメータの効果検証・ 神経筋電気刺激における最適な時間や頻度,部位や 強度などの条件,開始期間や継続期間の検討・ 床上エルゴメータにおける最適な時間や頻度,運動 様式が他動か自動か,開始期間や継続期間の検討・ 神経筋電気刺激および床上エルゴメータの併用に 関する最適な実施方法の検討 文 献 1) Puthucheary ZA, Rawal J, McPhail M, et al. Acute skeletal muscle wasting in critical illness. JAMA 2013;310:1591-600. 2) Hermans G, Van Mechelen H, Clerckx B, et al. Acute outcomes and 1-year mortality of intensive care unitacquired weakness. A cohort study and propensity-matched analysis. Am J Respir Crit Care Med 2014;190:410-20. 3) Dall' Acqua AM, Sachetti A, Santos LJ, et al; MoVe- ICU Group. Use of neuromuscular electrical stimulation to preserve the thickness of abdominal and chest muscles of critically ill patients: A randomized clinical trial. J Rehabil Med 2017;49:40-8. 4) Dos Santos FV, Cipriano G Jr, Vieira L, et al. Neuromuscular electrical stimulation combined with exercise decreases duration of mechanical ventilation in ICU patients: A randomized controlled trial. Physiother Theory Pract 2020;36:580-8. 5) Fischer A, Spiegl M, Altmann K, et al. Muscle mass, strength and functional outcomes in critically ill patients after cardiothoracic surgery: does neuromuscular electrical stimulation help? The Catastim 2 randomized controlled trial. Crit Care 2016;20:30. 6) Fontes Cerqueira TC, Cerqueira Neto ML, Cacau LAP, et al. Ambulation capacity and functional outcome in patients undergoing neuromuscular electrical stimulation after cardiac valve surgery: A randomised clinical trial. Medicine (Baltimore) 2018;97:e13012. 7) Gruther W, Kainberger F, Fialka-Moser V, et al. Effects of neuromuscular electrical stimulation on muscle layer thickness of knee extensor muscles in intensive care unit patients: a pilot study. J Rehabil Med 2010;42:593-7. 8) Jonkman AH, Frenzel T, McCaughey EJ, et al. Breathsynchronized electrical stimulation of the expiratory muscles in mechanically ventilated patients: a randomized controlled feasibility study and pooled analysis. Crit Care 2020;24:628. 9) Kho ME, Truong AD, Zanni JM, et al. Neuromuscular electrical stimulation in mechanically ventilated patients: a randomized, sham-controlled pilot trial with blinded outcome assessment. J Crit Care 2015;30:32-9. 10) McCaughey EJ, Jonkman AH, Boswell-Ruys CL, et al. Abdominal functional electrical stimulation to assist ventilator weaning in critical illness: a double-blinded, randomised, sham-controlled pilot study. Crit Care 2019; 23:261. 11) Nakamura K, Kihata A, Naraba H, et al. Efficacy of belt electrode skeletal muscle electrical stimulation on reducing
-S 927-と嚥下障害を有していることが少なくない。そのため, 重症患者における嚥下障害の頻度を把握することは重要である。また,嚥下障害は経口摂取の制限や食事摂取方法の変更,在宅復帰の可否や予後にも影響するため,ICU入室中においても適切な時期に嚥下機能を評価することが望ましい。嚥下機能の評価は嚥下障害をふるい分けるためのスクリーニングと診断を下すための嚥下機能検査とで構成されているが,重症患者に最適なスクリーニング方法や検査時期はいまだ不明である。嚥下機能の評価方法はさまざまであるが,ICU入室患者は多くの医療デバイスが装着され活動範囲が制限されるため,ICUで実施できる嚥下機能検査法は限られる。以上により,重症患者における嚥下障害を見逃さないことと,そのためのスクリーニング方法や検査時期について明らかにすることが重要であると判断し,本ガイドラインのCQとして取り上げた。(2)解説 嚥下障害の標準的な評価方法や診断基準がないこと,先行研究における対象の違い,検査時期の違いなどにより,ICU入室中の重症患者における嚥下障害の頻度はさまざまである(Table 4-1)。集中治療領域における嚥下障害に関して,近年さまざまなSRやコホート研究が報告されている。48時間を超える人工呼吸管理後に抜管された65歳以上の患者に対する内視鏡を用いた嚥下機能検査では,対象の52%(42人中22人)に嚥下障害を認めた1) 。気管挿管に起因する喉頭損傷の影響をみたSRでは,抜管直後の嚥下障害は49%(319人中157人)であった2)。この中で,人工呼吸患者59人(挿管日数の平均は9.4±6.1日)に対する嚥下スコアを用いたスクリーニングでは,抜管後24時間以内に評価された44人のうち57%に嚥下障害を認め,さらに抜管後24時間以上経過して評価された15人のうち60%に嚥下障害を認めた2) 。別のSRでは,抜管48時間後における嚥下障害は急性呼吸不全患者の少なくとも20%に認め,48時間を超える長期人工呼吸管理を要した症例では50〜60%に認めたとされている3) 。また,48時間以上の人工呼吸管理を受けた心臓外科患者では,抜管後の嚥下機能評価で51%(254人中130人)に嚥下障害を認め,人工呼吸期間が長期化した例では嚥下障害の頻度が高かった4) 。重症患者2,484人を対象とした大規模コホート研究では,スクリーニングを行ったICU入室患者の84%(446人中374人)に嚥下障害を認めたという報告があるが5),対象の6割以上にスクリーニングが行われていなかったため,実際の正確な頻度は不明である。以上により,スクリーニング方法や検査時期が異なるものの,ICUの重症患者において人工呼吸 Impact of Very Early Physical Therapy During Septic Shock on Skeletal Muscle: A Randomized Controlled Trial. Crit Care Med 2018;46:1436-43. 28) Kho ME, Molloy AJ, Clarke FJ, et al. Multicentre pilot randomised clinical trial of early in-bed cycle ergometry with ventilated patients. BMJ Open Respir Res 2019;6:e000383. 29) Coutinho WM, dos Santos LJ, Fernandes J, et al. Acute effect of the use of cycle ergometer during physical therapy treatment in mechanically ventilated critically ill patients. Fisioter Pesqui 2016;23:278-83. 30) Bianchi T, dos Santos LJ, de Aguiar Lemos F, et al. The Effect of Passive Cycle Ergometry Exercise On Dia-Phragmatic Motion of Invasive Mechanically Ventilated Critically Ill Patients In Intensive Care Unit: A Randomized Clinical Trial. Int J Phys Med Rehabil 2018;6:1000499. 31) Berney S, Hopkins RO, Rose JW, et al. Functional electrical stimulation in-bed cycle ergometry in mechanically ventilated patients: a multicentre randomised controlled trial. Thorax 2021;76:656-63. 32) Fossat G, Baudin F, Courtes L, et al. Effect of In-Bed Leg Cycling and Electrical Stimulation of the Quadriceps on Global Muscle Strength in Critically Ill Adults: A Randomized Clinical Trial. JAMA 2018;320:368-78. 33) Waldauf P, Hrušková N, Blahutova B, et al. Functional electrical stimulation-assisted cycle ergometry-based progressive mobility programme for mechanically ventilated patients: randomised controlled trial with 6 months follow-up. Thorax 2021;76:664-71. 34) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 35) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. 36) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. CQ4:ICUの重症患者における嚥下障害の頻度とス クリーニング方法は? Answer:ICUの重症患者における嚥下障害の正確な頻度は不明である。国ごとに事情や食文化が異なるため,嚥下障害のスクリーニングにはさまざまな方法が考案されており,国際的に統一されていない。自発的に嚥下できても不顕性誤嚥の場合もあるため,複数のスクリーニング方法を組み合わせて嚥下障害の有無を判断することがある。(1)背景および本CQの重要度 重症患者では,気管チューブの留置,気管切開,手術侵襲などにより嚥下機能が低下する場面にしばしば遭遇する。特に高齢者は,合併症や加齢によりもとも
-S 928- 閉口運動を観察しながら口腔内の汚染や舌苔をチェックして,口腔ケアを行う。次に,残存歯牙や動揺歯,齲歯を把握し,咀嚼機能を評価する。舌運動と挺舌時の舌偏位・萎縮,軟口蓋挙上やカーテン徴候の診察で食塊の送り込み機能が推測できる。鼻唇溝の深さ,口すぼめ,口角引きなど,顔面神経機能は食塊の口腔内保持に影響する。声質と構音の評価において,気息性嗄声や声量不足は声門閉鎖不良の存在を疑わせ,反回神経麻痺の可能性も考慮する。また,湿性嗄声は声門に気道分泌物が付着して起こるが,唾液の喉頭蓋谷や梨状陥凹への貯留,喉頭への侵入によって起こることがあり,注意を要する。反復唾液嚥下テスト(repetitive saliva swallowing test, RSST) 30秒間にできる空嚥下(唾液を飲み下すこと)の回数をカウントする簡易なテストで,2回以下を異常とする8) 。本邦で開発されたスクリーニング方法であり,特別な道具を必要とせず,誰にでも実施でき,測定者による結果変動が少ないため,国内で広く行われている9) 。VF所見と比較して,誤嚥に関しては感度98%,特異度56%である10) 。患者を背もたれさせずに座らせ,リラックスさせた状態で検者が患者の喉頭隆起に第2・3指をあてて,指を十分に乗り越えて挙上した場合を1回とカウントする。口腔乾燥が大きく影響するため,十分な口腔ケアの実施後,あるいは人工唾液を噴霧してから行う。改訂水飲みテスト(modified water swallow test, MWST) 本邦では,3 mLの冷水を口腔底に入れて飲んでもらい,嚥下状態によって5段階で評価する方法11)が主に行われている(Table 4-2)。3点以下を異常とすると, 管理後早期の嚥下障害は概ね50%に発生すると推測され,人工呼吸期間が長期化するとその割合がさらに増加すると考えられる。 ICUの重症患者における嚥下障害は,肺炎発症や再挿管,入院期間,自宅退院率,退院時の嚥下機能,経口摂取の有無,院内死亡率などの予後と関連する5) 。したがって,ICU入室後は可及的早期に嚥下機能評価を行い,リハビリテーション治療を開始することが望まれる。スクリーニングは,嚥下障害が疑われる患者を早期に発見し,その後の精査と診断,治療へとつなげるために行う6) 。本邦では病院食にお粥が多用されており,粘度設定が重要視されるが,他国の評価には硬いパンを必須評価項目に組み込んでいるものもある7) 。国ごとに事情や食文化が異なるためさまざまな方法が考案されており,国際的に統一することは困難である。ICU入室患者は多くの医療デバイスを装着され活動範囲が制限されるため,特別な設備を必要とせずベッドサイドでも簡単に行えるスクリーニング方法が理想である。また,高い妥当性・信頼性,高い感度・特異度が期待されるため,それらの手法は,ゴールドスタンダードとされる嚥下内視鏡検査(video endoscopic examination of swallowing, VE)もしくは嚥下造影検査(video fluoroscopic swallowing study, VF)と比較検討されている必要がある。以下にICUの重症患者に適切と思われる嚥下障害スクリーニング方法を挙げる。自発的に嚥下できても不顕性誤嚥の場合もあるため,その他の検査や症状を複合的に組み合わせて判断することがある。口腔・咽頭の形態機能評価 各種スクリーニング方法に先立ち,口腔や咽頭の形態機能評価,脳神経診察を行う。まず,自律的な開口・ Table 4-1 人工呼吸管理後の嚥下障害の頻度 著者,出版年, 研究デザイン対象人工呼吸期間対象人数検査時期評価方法該当者 人数頻度 El Solh A, et al. 20031), コホート研究人工呼吸管理 65 歳以上48 時間以上42 人抜管後48 時間以内内視鏡22 人52% Brodsky MB, et al. 20182), システマティックレビュー人工呼吸管理平均8.2 日319 人抜管後6 ~72 時間以内内視鏡157人49% Skoretz SA, et al. 20103), システマティックレビュー人工呼吸管理平均8 日未記載抜管後24 ~48 時間VF,内視鏡,スクリーニングテスト未記載3 ~62% Barker J, et al. 20094), コホート研究人工呼吸管理心臓外科患者平均115.4 時間254 人抜管早期(詳細不明) ST によるベッドサイド評価に加えて,必要に応じてVF が行われた130 人51% Macht M, et al. 20115), コホート研究人工呼吸管理ICU 入室患者中央値7 日446 人抜管早期(詳細不明)スクリーニングテスト374 人84%
-S 929-は81%である16) 。 その他,海外では,気管切開患者に染色した模擬食を摂食させ,気管吸引やストーマ観察で誤嚥物質を同定するEvan's blue dye test17)や,2022年現在,世界14ヶ国語で翻訳され国際的に広く使用されているGugging Swallowing Screen(GUSS)7)が行われているが,評価に使用する物品が本邦では入手し難いため,紹介のみに留める。 文 献 1) El Solh A, Okada M, Bhat A, et al. Swallowing disorders post orotracheal intubation in the elderly. Intensive Care Med 2003;29:1451-5. 2) Brodsky MB, Levy MJ, Jedlanek E, et al. Laryngeal Injury and Upper Airway Symptoms After Oral Endotracheal Intubation With Mechanical Ventilation During Critical Care: A Systematic Review. Crit Care Med 2018;46:2010-7. 3) Skoretz SA, Flowers HL, Martino R. The incidence of dysphagia following endotracheal intubation: a systematic review. Chest 2010;137:665-73. 4) Barker J, Martino R, Reichardt B, et al. Incidence and impact of dysphagia in patients receiving prolonged endotracheal intubation after cardiac surgery. Can J Surg 2009;52:119-24. 5) Macht M, Wimbish T, Clark BJ, et al. Postextubation dysphagia is persistent and associated with poor outcomes in survivors of critical illness. Crit Care 2011;15:R231. 6) 日本摂食嚥下リハビリテーション学会医療検討委員会:摂食嚥下障害の評価 2019 .[cited 2021 Dec 20]. Available from: https://www.jsdr.or.jp/wp-content/uploads/file/ doc/assessment2019-announce.pdf 7) Park KD, Kim TH, Lee SH. The Gugging Swallowing Screen in dysphagia screening for patients with stroke: A systematic review. Int J Nurs Stud 2020;107:103588. 8) 小口和代,才藤栄一,水野雅康,他.機能的嚥下障害スク リーニングテスト「反復唾液嚥下テスト」(the Repetitive Saliva Swallowing Test: RSST)の検討(1)正常値の検討.リハ医 2000;37:375-82. VF所見と比較して,誤嚥に関して感度70%,特異度88%で判定できると報告12)されている。次項のフードテストと合わせて実施されることが多く,簡便で比較的精度が高いため,ICUでの実施に向いている。フードテスト(food test) ティースプーン1杯量(約4 g)のプリンを舌背部に置いて食べてもらい評価する方法13)である(Table 4-2)。評価手順はMWSTとほぼ同様であるが,口腔内残留が舌背や口腔底などに25%以上ある場合3点とする。3点以下を異常とすると,VF所見と比較して,誤嚥に関して感度72%,特異度62%で判定できると報告12)されている。頸部聴診法(cervical auscultation) 聴診器の接触子を頸部に接触させ嚥下音および呼吸音を聴取し,嚥下障害を判定する。あらかじめ吸引や強い咳嗽などにより,口腔・咽頭・喉頭内の貯留物を排出させ,澄んだ呼吸音を聴取する。その後,検査食を与え,嚥下音と嚥下後の呼吸音を聴取して,嚥下前の音と比較する。湿性音や嗽 うがい音などの異常音を聴取し た場合に異常とする。熟練を要するためか,感度は23〜94%,特異度は50〜74%と報告によりばらつきが大きく,評価者間および評価者内信頼性も高くはない14)とされている。Volume-viscosity swallow test(V-VST) 粘度の異なるとろみ水(ネクター状,水,プリン状)を,それぞれ5 mL,10 mL,20 mL嚥下してもらい,むせ,呼吸変化,酸素飽和度の低下の有無をチェックするスクリーニング方法である。パルスオキシメータによる測定でSpO2が3%以上低下した場合や,咳,声の変化がある場合を異常と診断する15) 。VF所見と比較して,口腔咽頭嚥下障害の診断感度は93%,特異度 Table 4-2 改訂水飲みテストとフードテスト 手技改訂水飲みテスト(MWST)フードテスト(FT) 1. 冷水3 mL を口腔底に注ぎ,嚥下を指示する。2. 嚥下後,反復嚥下を2 回行わせる。3. 評価基準が4 点以上ならば,最大で2 施行を繰り返す。4. 最低点を評点とする。1 ティースプーン1 杯量のプリン(約4 g)を 舌背前部に置き,嚥下を指示する。2. 嚥下後,反復嚥下を2 回行わせる。3. 評価基準が4 点以上ならば,最大で2 施行を繰り返す。4. 最低点を評点とする。 評価基準1:嚥下なし,むせる and/or 呼吸切迫 2:嚥下あり,呼吸切迫(不顕性誤嚥の疑い) 3:嚥下あり,呼吸良好,むせる and/or 湿性嗄声〔フードテストの場合は口腔内残留が中等度(約25%以上)の場合を含む〕4:嚥下あり,呼吸良好,むせない(フードテストの場合は口腔内残留がほぼなしの場合を含む) 5:4 に加え,反復嚥下が30 秒以内に2 回可能 FT, food test; MWST, modified water swallow test.
-S 930-ジメント C (対照):通常の嚥下機能評価に基づくマネジメン トO (アウトカム):死亡,肺炎発生,摂食状況,抜 管から経口摂取までの期間,QOL,病院滞在日数,有害事象(肺炎,窒息を含まない) (3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTは1件2)のみであった。(4)益と害のバランス(Table 5-1) 望ましい効果: SRにより対象となったRCTは1件のみであった。死亡,摂食状況,抜管から経口摂取までの期間, QOL,病院滞在日数,有害事象(肺炎,窒息を含まない)に関する報告は存在しなかった。そのため,望ましい効果は「分からない」と判断した。望ましくない効果: SRにより対象となったRCTは1件のみであった。このRCT(n=70)における再挿管に関する効果推定値が1,000人あたり24人多い(25人少ない〜539人多い)であった。肺炎発生は望ましい効果として設定されたが,1件のRCT(n=70)により肺炎発生に関する効果推定値が1,000人あたり75人多い(33人少ない〜590人多い)であり,介入で増加すると推定されたため「望ましくない効果」とした。これらより,望ましくない効果は「小さい」である。益と害のバランス: 本CQにおいて検証された重要なアウトカムは肺炎発生と有害事象(再挿管)のみであり,望ましい効果は「分からない」,望ましくない効果は「小さい」であった。介入によって害がむしろ増加する傾向であるため,「比較対照がおそらく優位」とした。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 臨床的に重要なアウトカムのうち,肺炎発生と有害事象はエビデンスの確実性において「非常に低」であるため,全体的なエビデンスの確実性を「非常に低」とした。(6)価値観 ICU入室中の成人重症患者に対するVEを加えたマネジメントに関して,一般的に主要アウトカムである嚥下機能の低下による死亡や肺炎発生,摂食障害などの予防について相対的価値は高く,そのばらつきは「なし」とした。(7)容認性 VEを基に実施される摂食機能療法にかかる医療費は,患者個人の視点から,保険診療の範囲内で行うこ 9) 小口和代,才藤栄一,馬場 尊,他.機能的嚥下障害スクリーニングテスト「反復唾液嚥下テスト」(the Repetitive Saliva Swallowing Test: RSST)の検討(2)妥当性の検討.リハ医 2000;37:383-8. 10)深田順子,鎌倉やよい,万歳登茂子,他.高齢者における嚥下障害リスクに対するスクリーニングシステムに関する研究.日摂食嚥下リハ会誌 2006;10:31-42. 11) 才藤栄一.平成13年度厚生科学研究補助金(長寿科学総合研究事業)摂食・嚥下障害の治療・対応に関する統合的研究.総括研究報告書 2002;1-17. 12) Tohara H, Saitoh E, Mays KA, et al. Three tests for predicting aspiration without videofluorography. Dysphagia 2003;18:126-34. 13) 向井美惠.非VF系評価法(フードテスト)の基準化(才藤栄一主任研究者).平成11年度長寿科学総合研究事業報告書 2000;43-50. 14) Lagarde ML, Kamalski DM, van den Engel-Hoek L. The reliability and validity of cervical auscultation in the diagnosis of dysphagia: a systematic review. Clin Rehabil 2016;30:199-207. 15) Clavé P, Arreola V, Romea M, et al. Accuracy of the volume-viscosity swallow test for clinical screening of oropharyngeal dysphagia and aspiration. Clin Nutr 2008;27:806-15. 16) Riera SA, Marin S, Serra-Prat M, et al. A Systematic and a Scoping Review on the Psychometrics and Clinical Utility of the Volume-Viscosity Swallow Test (V-VST) in the Clinical Screening and Assessment of Oropharyngeal Dysphagia. Foods 2021;10:1900. 17) Béchet S, Hill F, Gilheaney Ó, et al. Diagnostic Accuracy of the Modified Evan's Blue Dye Test in Detecting Aspiration in Patients with Tracheostomy: A Systematic Review of the Evidence. Dysphagia 2016;31:721-9. CQ5:重症患者に対して,嚥下内視鏡検査に基づい たマネジメントを行うか? Answer:ICU入室中の重症患者に対して,嚥下内視鏡検査に基づいたマネジメントを行わないことを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)。(1)背景および本CQの重要度 ICUの重症患者では,長期間の経口摂取不可による口腔機能低下,経口気管チューブの留置,侵襲による全身性の異化亢進などにより,嚥下機能障害が頻繁に発生する1) 。嚥下内視鏡検査(video endoscopic examination of swallowing, VE)による嚥下機能評価は簡便であり,咽喉頭を直視下に観察できるため, ICUにおける診療に利便性が高いとされているが, VEに基づいたマネジメントの有効性については明確ではない。そのため,本ガイドラインにて検討するべき重要な臨床課題であると考えた。(2)PICO P (患者):成人重症患者I (介入):通常の嚥下機能評価にVEを加えたマネ
-S 931-重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い, 望ましい効果,望ましくない効果,容認性,実行可能性を修正した上で2回目の投票を行った結果,中央値9,見解不一致指数0.103となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 PADISガイドライン3),J-SSCG20204),5)おいて同様のCQは取り上げられていない。(12)実施に関わる検討事項 VEに基づいたマネジメントを考慮する場合は,実施にあたり十分な設備において技量が成熟した医療従事者で臨み,肺炎や有害事象の発生に配慮し,死亡を回避する必要がある。(13)今後の研究の可能性 以下の内容に関する検討が求められる。・ RCTの実施によるエビデンスの蓄積。・ 摂食状況や抜管から経口摂取までの期間に関する 効果検証。 文 献 1) Macht M, Wimbish T, Clark BJ, et al. Postextubation dysphagia is persistent and associated with poor outcomes in survivors of critical illness. Crit Care 2011;15:R231. とができており,おそらく許容できると考える。VEの実施にあたり,追加の薬剤コストはおそらく発生しない。VEならびに摂食機能療法には医師,言語聴覚士,看護師などの人員が必要であり,医療従事者の仕事量が増えることが予測されるが,現行の診療報酬における人員配置などの施設基準上では許容可能と考える。したがって,その容認性は「おそらく,はい」である。(8)実行可能性 VEに基づいたマネジメントには,嚥下内視鏡の設備や,医師の指示のもとで検査のサポートやマネジメントを実行する言語聴覚士や看護師などの専門性を持った医療従事者が必要である。集中治療室を擁する施設ではおそらく実行可能であると考えられるため,その実行可能性は「おそらく,はい」である。(9)判断の要約(Table 5-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値7,見解不一致指数0.163であった。中央値7.5以上,見解不一致指数0.2未満の基準を満たしたが, EtDテーブルの望ましい効果,望ましくない効果,価値観,効果のバランス,容認性,実行可能性の部分に Table 5-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 肺炎発生 1 RCT深刻a深刻でない深刻でない非常に深刻bなし5/37(13.5%) 2/33(6.1%) RR 2.23 (0.46 to 10.73) 1,000人あたり75人多い (33人少ない~590人多い) ○○○ 非常に低重大 有害事象 1 RCT深刻a深刻でない深刻でない非常に深刻bなし2/37(5.4%) 1/33(3.0%) RR 1.78 (0.17 to 18.78) 1,000人あたり24人多い (25人少ない~539人多い) ○○○ 非常に低重大 a . 参加者や研究者の盲検化がされていなかったためダウングレードした。b . イベント数が非常に少なく,95%CIが利益および害の両方の臨床閾値を含むためダウングレードした。 Table. 5-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性 またはばらつきはおそらくなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照 もいずれも優位 でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 932- Index),摂食状況〔Food Intake Level Scale (FILS)〕またはFunctional Oral Intake Scale (FOIS),病院滞在日数,有害事象(窒息を含む) (3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTが11件施行されており,これらを用いたメタアナリシスを実施した1)~11)。(4)益と害のバランス(Table 6-1) 望ましい効果:死亡(9 RCT:n=591)に対する効果推定値は1,000人あたり1人少ない(55人少ない〜95人多い)であったが,信頼区間は介入群・対照群に広くまたがっていた。肺炎発生(5 RCT:n=500)に関する効果推定値は1,000人あたり145人少ない(196人少ない~80人少ない)であり,臨床的効果が期待される。QOL,ADLに関して報告は存在しなかった。摂食状況(FOIS)(3 RCT:n=141)に対する効果推定値はMD 0.79高い(0.21低い〜1.79高い)であり,わずかであったが介入で優位であった。肺炎発生減少効果を認めたが,その他は明らかな効果を示しているとはいえず,望ましい効果は「小さい」と判断した。 望ましくない効果:有害事象に関するアウトカム(4 RCT:n=419)は,効果推定値は1,000人あたり13人少ない(263人少ない〜574人多い)であった。害と設定していたアウトカムで有益方向に効果がみられたが,信頼区間は介入群・対照群に広くまたがっており,望ましくない効果は「わずか」と判断した。 益と害のバランス:本CQにおいては,肺炎発生減少効果を認めたものの,その他は明らかな効果を示しているとはいえなかった。しかし,望ましくない効果はわずかであったことから,「おそらく介入が優位」と判断した。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 重大であると判断されたアウトカムのすべてが,効果推定値において同じ方向性であるため,アウトカムの中で最も高い確実性を全体として採用し「低」とした。(6)価値観 ICU入室中の成人重症患者における嚥下機能に関わるリハビリテーション治療に対して,患者の価値観についてのデータは存在しない。しかし,死亡,入院中の肺炎発生,摂食状況に対する相対的価値観は一般的に高く,そのばらつきは「おそらくなし」と考えられる。 2) Barquist E, Brown M, Cohn S, et al. Postextubation fiberoptic endoscopic evaluation of swallowing after prolonged endotracheal intubation: a randomized, prospective trial. Crit Care Med 2001;29:1710-3. 3) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. 4) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他.日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 5) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他.日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ6:重症患者に対して,嚥下機能に関わるリハビ リテーション治療を行うか? Answer:重症患者に対して,嚥下機能に関わるリハビリテーション治療を行うことを弱く推奨する(GRADE 2C:エビデンスの確実性=「低」)。(1)背景および本CQの重要度 ICUの重症患者では,口腔機能低下,経口気管チューブの留置,気管切開術,高い侵襲などにより,嚥下機能が低下することがある。嚥下機能の低下によって誤嚥性肺炎の発症リスクが高まり,日常生活における食事摂取方法の変更を強いられ,患者のQOLは悪化する。このような重症患者における嚥下機能の障害に対して,口腔機能や嚥下機能を高めることを目的に嚥下機能に関わるリハビリテーション治療が行われているが,その有効性については明確ではない。そのため,本ガイドラインにて検討すべき重要な臨床課題であると考えた。(2)PICO P (患者):成人重症患者I (介入):ICU入室中の嚥下機能に関わるリハビ リテーション治療(嚥下に関わるリハビリテーション治療:リハビリテーション治療チームの医療従事者が行う嚥下訓練,嚥下筋トレーニング,呼吸訓練,嚥下筋電気刺激療法,筋電図バイオフィードバック嚥下訓練,喉頭電気刺激,など) C (対照):ICU入室中の嚥下機能に関わるリハビ リテーション治療をしないO (アウトカム):死亡,肺炎発生,QOL(MOS 36-Item Short-Form Health SurveyまたはEuroQol 5 dimensions 5-level),ADL(Functional Independence Measure,Barthel Index,Katz
-S 933- 7.5以上の基準を満たしたが,見解不一致指数0.2未満 の基準を満たさなかった。EtDテーブルのエビデンスの確実性,実行可能性,実施にかかわる検討事項の部分に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,それぞれの解釈による判断を吟味し直して修正した上で2回目の投票を行った結果,中央値9,見解不一致指数0.132となり,委員会で採択された(7点以上: 100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 PADISガイドライン12),J-SSCG202013),14)のいずれにも本CQは取り上げられていない。重症患者に特化した,嚥下機能に関わるリハビリテーション治療をテーマとした他のガイドラインは,検索する限り見当たらない。(12)実施に関わる検討事項 嚥下機能に関わるリハビリテーション治療の担い手として,本邦では専門的教育を受けている言語聴覚士が中心である。しかしながら,言語聴覚士の実数はほかのリハビリテーション専門職に比べ少数であり,普及と効果検証には不利と言わざるを得ない。摂食機能療法を実施することのできる医療従事者は言語聴覚士 (7)容認性 嚥下機能に関わるリハビリテーション治療は保険診療の範囲内で行うことができており,患者個人の視点からおそらく許容できると考える。摂食機能療法には,医師,言語聴覚士,看護師などの人員が必要であり,医療従事者の負担が増えることが予測されるが,現行の診療報酬における施設基準での人員配置で対応可能であろう。一方,本CQで取り上げたRCTの多くが,嚥下障害に対する神経筋電気刺激療法を介入に用いていたことにより,同様の治療実施には専用の機器購入が必要であるため,容認性は「さまざま」とした。(8)実行可能性 本邦では,ICUに専従の言語聴覚士を配置していない施設が多いことに加え,多くの先行研究で用いられてきた神経筋電気刺激療法の実行には特殊な機器が必要なため,介入を実行できる施設は多くはないと考えられる。そのため,実行可能性は「さまざま」とした。(9)判断の要約(Table 6-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値8,見解不一致指数0.268であった。中央値 Table 6-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 死亡 9 RCT深刻でない深刻でない非常に深刻a非常に深刻bなし47/353(13.3%) 29/238(12.2%) RR 0.99 (0.55 to 1.78) 1,000人あたり1人少ない (55人少ない~95人多い) ○○○ 非常に低重大 肺炎発生 5 RCT深刻でない深刻でない深刻c深刻dなし71/299(23.7%) 73/201(36.3%) RR 0.60 (0.46 to 0.78) 1,000人あたり145人少ない (196人少ない~80人少ない) ○○ 低い重大 QOL 0 重大 日常生活動作 0 重大 摂食状況 3 RCT 深刻でない 深刻e 深刻c 非常に深刻f なし 71 70 ― 平均0.79高い (0.21低い~1.79高い) ○○○ 非常に低重大 病院滞在日数 3 RCT 深刻でない 深刻g 深刻c 非常に深刻f なし 253 142 ― 平均0.26日長い (3.95日短い~4.47日長い) ○○○ 非常に低重要 有害事象 4 RCT深刻でない深刻h深刻i非常に深刻jなし100/266(37.6%) 67/153(43.8%) RR 0.97 (0.40 to 2.31) 1,000人あたり13人少ない (263人少ない~574人多い) ○○○ 非常に低重大 a . 組み入れた研究の死亡の定義や時期が異なる可能性があること,ほとんどの研究が脳卒中患者に焦点をあてており重症患者と一部異なる可能性があることから2 段階ダウングレードした。b . 最適情報量を満たさず,効果量のCIが1をまたいだため2段階ダウングレードした。c . ほとんどの研究が脳卒中患者に焦点をあてており重症患者と一部異なる可能性があることから1段階ダウングレードした。d . 最適情報量を満たさなかったため1段階ダウングレードした。e . 中程度の非一貫性(I2=53%)を認めたため1段階ダウングレードした。f . 最適情報量を満たさず,統合効果量が0をまたいだため2段階ダウングレードした。g . 大きな非一貫性(I2=63%)を認めたため1段階ダウングレードした。h . 中程度の非一貫性(I2=54%)を認めたため1段階ダウングレードした。i . ほとんどの研究が脳卒中患者に焦点をあてており重症患者と一部異なる可能性があることから1段階ダウングレードした。j . 最適情報量を満たさず,効果量のCIが1をまたいだため2段階ダウングレードした。
-S 934- 7) Kumar S, Wagner CW, Frayne C, et al. Noninvasive brain stimulation may improve stroke-related dysphagia: a pilot study. Stroke 2011;42:1035-40. 8) Suntrup S, Marian T, Schröder JB, et al. Electrical pharyngeal stimulation for dysphagia treatment in tracheotomized stroke patients: a randomized controlled trial. Intensive Care Med 2015;41:1629-37. 9) Suntrup-Krueger S, Ringmaier C, Muhle P, et al. Randomized trial of transcranial direct current stimulation for poststroke dysphagia. Ann Neurol 2018;83:328-40. 10) Turra GS, Schwartz IVD, Almeida ST, et al. Efficacy of speech therapy in post-intubation patients with oropharyngeal dysphagia: a randomized controlled trial. Codas 2021;33:e20190246. 11) Vasant DH, Michou E, O’Leary N, et al; Greater Manchester Stroke Research Network. Pharyngeal Electrical Stimulation in Dysphagia Poststroke: A Prospective, Randomized Single- Blinded Interventional Study. Neurorehabil Neural Repair 2016;30:866-75. 12) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. 13) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 14) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ7:重症患者の離床と運動療法の開始基準は何か? Answer:重症患者では,生命の危機から脱し,病態が改善傾向または安定化したことが確認されたのちに離床と運動療法*の開始が検討されるが,安全かつ効果的な離床と運動療法の開始基準・タイミングに関する統一された見解は得られていない。「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」(Table 7)を参考にし,チームで総合的に判断する。 以外に,医師,歯科医師,看護師,准看護師,歯科衛生士,理学療法士,作業療法士が挙げられている。それぞれの専門性を活かした多職種協働によって治療に携わる仕組みづくりを検討する必要がある。また,嚥下治療のための専用機器の効果に頼ったリハビリテーション治療もあり,その機器の有無・種別に着目した効果も検証する必要がある。(13)今後の研究の可能性 嚥下機能に関わるリハビリテーション治療の手法は多く,手法ごとに効果検証を行うことが望ましい。また,医師の指示のもと多職種協働によって,言語聴覚士以外の医療従事者においても同等の治療効果が得られるかの検証を行うことにより,本治療普及の糸口を探ることができるであろう。 文 献 1) Carnaby G, Hankey GJ, Pizzi J. Behavioural intervention for dysphagia in acute stroke: a randomised controlled trial. Lancet Neurol 2006;5:31-7. 2) Du J, Yang F, Liu L, et al. Repetitive transcranial magnetic stimulation for rehabilitation of poststroke dysphagia: A randomized, double-blind clinical trial. Clin Neurophysiol 2016;127:1907-13. 3) Dziewas R, Stellato R, van der Tweel I, et al; PHAST-TRAC investigators. Pharyngeal electrical stimulation for early decannulation in tracheotomised patients with neurogenic dysphagia after stroke (PHAST-TRAC): a prospective, single-blinded, randomised trial. Lancet Neurol 2018;17:849-59. 4) Hwang CH, Choi KH, Ko YS, et al. Pre-emptive swallowing stimulation in long-term intubated patients. Clin Rehabil 2007;21:41-6. 5) Khedr EM, Abo-Elfetoh N, Rothwell JC. Treatment of post-stroke dysphagia with repetitive transcranial magnetic stimulation. Acta Neurol Scand 2009;119:155-61. 6) Khedr EM, Abo-Elfetoh N. Therapeutic role of rTMS on recovery of dysphagia in patients with lateral medullary syndrome and brainstem infarction. J Neurol Neurosurg Psychiatry 2010;81:495-9. Table 6-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性 またはばらつきはおそらくなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照 もいずれも優位 でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 935-体動時に痛みを認めることが多く,これが離床や運動 療法の障壁になることが示唆されている12),13) 。そのため,鎮痛薬を用いた痛みのコントロールが必要とされる。痛みについて自己申告可能な患者に対しては,数値評価スケール(Numeric Rating Scale, NRS)や視覚的評価スケール(Visual Analog Scale, VAS)を使用することが可能であり,痛みを自己申告できない患者に対しては,Behavioral Pain Scale(BPS)14)やCritical-Care Pain Observation tool(CPOT)15)が用いられる12) 。NRSが3,VASが30 mm,BPSが5,CPOTが2を超える場合は,治療が必要な痛みとされており16),17),離床や運動療法前に薬物治療やマッサージ,リラクゼーション手技などの非薬物治療による鎮痛を優先する必要がある。その他,局所の炎症所見やバイタルサインの変化など,痛みに関連する所見についても注意深く確認する必要がある。 痛み以外の自覚症状である呼吸困難や倦怠感についても,離床や運動療法開始前に介入を考慮する必要があると考えられる。しかし,これまでに開始基準として設定された報告は見当たらないため,本ガイドラインでは,重症患者の離床や運動療法実施中の中止基準として採用されている「疲労感」,「呼吸困難」についても,「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」として採用することとした。神経系 鎮静評価には,Richmond Agitation-Sedation Scale (RASS)を用いた評価が広く普及しており18),離床や運動療法の開始基準の指標としても多くの文献で採用されている19)~26) 。重症患者における鎮静深度の目標として,「Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU」では,人工呼吸管理中の成人重症患者に対しては浅い鎮静を用いることを提案している12) 。一般的に浅い鎮静とは,RASS -2から+1と定義されている12) 。本ガイドラインの「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」では,安全な離床や運動療法を行う上で適切な鎮静深度をRASS -2から+1とし,さらに,安全管理のための適切なスタッフ配置が可能であることを条件にRASS +2の鎮静深度も基準に含めた。また,「呼びかけで開眼する」意識レベルを離床や運動療法の開始基準として設定している研究27),28)を踏まえると,中枢神経機能に異常のある患者に関しては,GCSやJCSを使用して意識レベルを評価することも必要である。 著しい呼吸努力や不安の解消,人工呼吸管理中のス *本CQにおいて重症患者の離床と運動療法という用語を使用する場合は,離床や積極的な運動療法を指すこととし,ポジショニングやベッド上での関節可動域運動,神経筋電気刺激ならびに嚥下リハビリテーションなどは含まない。また,重症患者の離床と運動療法の開始基準案を参考にリハビリテーションを開始する際には,患者または患者家族の同意が得られていることが必要である。(1)背景および本CQの重要度 重症患者では,ICU-AWやICU獲得性せん妄(ICU-acquired delirium, ICU-AD)を含め,ICU退室後も長期間にわたり,身体機能障害・精神機能障害・認知機能障害が生じることが示されている1)~3) 。これらの障害の予防・改善を目的とした離床と運動療法の有効性が報告されているが4)~7),開始基準に関して一定の見解が得られていないのが現状である。重症患者に対して安全かつ効果的な離床と運動療法を実施するための開始基準を検討する臨床的意義は大きいと判断し,本ガイドラインのCQに選定した。しかし,重症患者の離床と運動療法の開始基準に関する妥当性について検討した臨床研究は見当たらないのが現状である。そこで,本ガイドラインでは「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」としてのBQを掲載することとした。(2)解説 ICUに入室する成人重症患者に対する離床や運動療法の開始基準は,2003年にStillerとPhilipsによって初めて報告された8) 。その後,2008年に欧州呼吸器学会および欧州集中治療学会による推奨9),2014年にHodgsonらによる交通信号方式(traffic-light system)で表現されたエキスパートコンセンサス10),2015年にSommersらの安全な早期離床のための推奨事項11)が発表された。これまでに示されてきた開始基準は,生理学的原理と臨床的経験に基づいており,対象患者や適用される離床や運動療法プログラムは多岐にわたる。しかし,開始基準の適用に関する妥当性について科学的な検証はなされていない。すなわち,重症患者の離床や運動療法の開始基準に関して,統一された見解は得られていないのが現状である。しかし,重症患者の離床や運動療法に関するこれまでの報告では,バイタルサインなどの基準値に細かな差異はあるものの,開始時に確認すべきとされた評価指標は概ね一致している。本ガイドラインでは,重症患者の離床や運動療法の開始基準に関する過去の研究を参考に,評価指標および基準値を「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」としてまとめた(Table 7)。自覚症状 重症患者は,侵襲と医療的処置により安静時または
-S 936- /min以上かつ40 /min以下12),22),23),25),30)~37)の範囲内, SpO2では88%以上22),23),25),30)~34),36)~40)もしくは90%以上26),41~43)を開始基準として設定している報告が多い。 FIO2 0.6,PEEP 10 cmH2O以上の人工呼吸設定が必要とされている場合,酸素需要を増加させる可能性がある離床や運動療法の開始は慎重に判断する必要があり,離床や運動療法の開始基準にもFIO2 0.6未満24),40),44)~47),PEEP 10 cmH2O未満24)が多くの文献で採用されている。しかし,病態に応じてPEEPの設定は流動的であると考えられ,過去の研究でもPEEP 15 cmH2Oまでを開始基準として許容している場合がある48),49) 。したがって,基準値については施設ごと トレスの軽減,不穏に伴う有害事象の予防など,鎮静薬の使用目的は多岐にわたる29) 。したがって,離床や運動療法開始直前に鎮静薬の新規開始もしくは増量が行われた場合には,その目的をチーム内で明確にし,離床や運動療法を開始できるかを判断する必要がある。呼吸器系 離床や運動療法の開始には,急性呼吸不全の非代償期から改善し病態コントロールが達成されていることが必要であり,呼吸数,SpO2,FIO2,PEEPがその評価指標として広く普及している。 呼吸数,SpO2の基準値には多少の差異はあるものの,比較的一致した見解が得られている。呼吸数は5 Table 7 重症患者の離床と運動療法の開始基準案 カテゴリ項目・指標判定基準値あるいは状態 自覚症状痛み(自己申告可能な場合)NRS ≤ 3 または VAS ≤ 30 mm (自己申告不能な場合)BPS ≤ 5 または CPOT ≤ 2 耐えがたい痛みや苦痛の訴えがない 疲労感耐えがたい疲労感がない呼吸困難突然の呼吸困難の訴えがない 神経系鎮静,不穏(RASS) -2 ≤ RASS ≤ +1 (安全管理のためのスタッフ配置が十分な場合)RASS +2 も可 意識レベル(GCS やJCS)呼びかけで開眼する程度 呼吸器系呼吸数(RR) 5 /mim ≤ RR ≤ 40 /min 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2) SpO2 ≥ 88% または ≥ 90%吸入酸素濃度(FIO2) FIO2 < 0.6呼気終末陽圧(PEEP) PEEP < 10 cmH2O人工呼吸の管理方針Lung rest(肺を休ませる)設定ではない 循環器系心拍数(HR) 40 bpm ≤ HR ≤ 130 bpm 収縮期血圧(sBP) 90 mmHg ≤ sBP ≤ 180 mmHg平均動脈圧(MAP) 60 mmHg ≤ MAP ≤ 100 mmHg昇圧薬の投与量開始前時点で直近に新規投与開始または増量がない不整脈循環動態が破綻する可能性のある不整脈がない心筋虚血新規心筋虚血を示唆する心電図変化や未治療の心筋虚血がない デバイスデバイスやカテーテル類挿入部が適切に固定されている その他頭蓋内圧(ICP) ICP < 20 mmHg かつ開始前時点で直近に値の増加がない 体温(BT) BT < 38.5oC低体温療法中ではない出血活動性の出血がないヘモグロビン濃度≥ 7 g/dL骨格系不安定な骨折がない脳血管イベント24 時間以内に脳血管イベントがない血栓塞栓症血栓塞栓症がコントロールされている臓器虚血新規発症もしくはコントロールされていない臓器虚血がない 離床や運動療法を開始するには患者または患者家族の同意が必須であり,開始基準の使用は患者または患者家族の同意が得られたことを前提としている。BPS, Behavioral Pain Scale; BT, body temperature; CPOT, Critical-Care Pain Observation tool; ICP, intracranial pressure; NRS, Numeric Rating Scale; RASS, Richmond Agitation-Sedation Scale; RR, respiratory rate; VAS, Visual Analogue Scale.
-S 937-類,頭蓋内や胸腔に留置されるドレーン類,動静脈カ テーテルなど,各種デバイスやカテーテルが適切に管理され,挿入部の固定が安定していること,また,各種カテーテルの長さが十分に確保されていることを確認すべきである。 静脈-静脈ECMO(venovenous ECMO, VV- ECMO)を装着中の患者であっても,トレーニングされたチームであれば,適切な安全管理の下で慎重に離床や運動療法を実施できると報告されている54)~56) 。さらに,大動脈内バルーンパンピング(intra-aortic balloon pumping, IABP)や 動脈-動脈ECMO(venoarterial ECMO, VA-ECMO)装着中の重症患者の離床や運動療法の開始基準もいくつか挙げられているが,安全性および有効性に関する科学的根拠は不足しており,今後さらなる知見の集積が必要である。その他 神経集中治療モニタリングとして頭蓋内圧の管理が必要な場合,脳血管の自動調節能障害の程度により異なるが,頭蓋内圧20 mmHg未満を離床や運動療法開始の基準値としているものが多く57),58),本ガイドラインにおいても「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」として採用した。 発熱は,感染や外傷,手術などの生体侵襲による生体反応の一つである。しかし,重症患者では,代謝率や分時換気量,酸素需要の増大,中枢神経障害などの有害な影響を及ぼすことに加え,倦怠感や不快感を招く要因となりうる。そのため,離床や運動療法を開始する際には,38.0~38.5°C未満を基準値とする報告が多い9),41),59)~61) 。また,低体温療法など,離床や運動療法以外の治療が優先されることもあるため,本ガイドラインでは体温38.5°C未満ならびに低体温療法中ではないことを「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」として掲載した。 活動性の出血がみられる場合には,出血量が増加したり,止血が困難となることに加えて,循環血液量の減少や貧血の進行に伴う組織への酸素運搬能の低下による循環不全をきたしやすく,離床や運動療法は原則実施されるべきではない。基礎疾患や病態による違いはあるが,一般にヘモグロビン濃度7 g/dL以上が離床や運動療法開始の基準値として汎用されている9),40),41),60) 。本ガイドラインではヘモグロビン濃度7 g/dL以上を「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」として採用した。 整復後の内固定や創外固定中など,外科的処置がされていない骨盤,脊椎や大腿骨などの安定型骨折に対しては,離床や運動療法による骨折部の転位や周辺軟 に病態に応じて議論することが必要である。一方,離床や運動療法の開始基準に関する過去の報告では言及されていないものの,当該患者の人工呼吸器の管理方針が「lung rest(肺を休ませる)」である場合,離床や運動療法の開始時期やプログラムについてはチームで議論を行う必要があるため,「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」に採用した。循環器系 重症患者に対する離床や運動療法では,循環動態の変化が起こることが報告されており50),離床や運動療法開始に耐えうる循環動態であるかを事前に評価することは重要である。循環器系の項目では,文献により多少の差異はあるものの,開始基準として心拍数40 bpm以上かつ130 bpm以下22),25),30)~34,36),43),収縮期血圧90 mmHg以上かつ180 mmHg以下12),26),36),平均血圧 60 mmHg以上かつ100 mmHg以下12)と設定されていることが多く,離床や運動療法に耐えうる循環動態としての適切性の観点から開始基準に採用した。 昇圧薬については,投与量や種類などを開始基準として設定している文献もあったが24),38),44),48),51),多くの文献で,開始前の時点で直近に昇圧薬の増量がないことが開始基準として設定されており19),20),23),25),32),52),循環動態の安定を保証する観点から,循環器系の開始基準として採用した。 重症患者においては,心室頻拍,心室細動などの致死性不整脈だけでなく,心房細動などの不整脈により循環動態が破綻する可能性がある。新規の不整脈が生じた場合には,安静時に循環動態が破綻していないか,また,離床や運動療法開始に伴い循環動態破綻の可能性がないかを慎重に判断する必要がある。さらに,新規もしくは未治療の心筋虚血がある場合にも循環動態の破綻が予想されるため,新たな心筋虚血を示唆する心電図変化や,未治療の心筋虚血がないことを開始基準として採用した。デバイス 集中的な全身管理を要する重症患者では,各臓器機能障害に対する治療が最優先されるため,臓器機能の改善や病態の安定化が得られているほかに,デバイスやカテーテルの管理状況の安全性に関する項目を開始基準に含む文献が多い10), 35), 36), 53) 。重症患者の離床や運動療法に関連する有害事象の一つにカテーテル類の予定外抜管が報告されている50) 。そのため,離床や運動療法を開始する際には,人工呼吸器の気管チューブ,体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation, ECMO)や腎代替療法(renal replacement therapy, RRT)に用いられるカテーテル
-S 938- 2) Elliott D, Davidson JE, Harvey MA, et al. Exploring the scope of post-intensive care syndrome therapy and care: engagement of non-critical care providers and survivors in a second stakeholders meeting. Crit Care Med 2014;42: 2518-26. 3) Harvey MA, Davidson JE. Postintensive Care Syndrome: Right Care, Right Now...and Later. Crit Care Med 2016;44: 381-5. 4) Fuke R, Hifumi T, Kondo Y, et al. Early rehabilitation to prevent postintensive care syndrome in patients with critical illness: a systematic review and meta-analysis. BMJ Open 2018 5;8:e019998. 5) Zhang L, Hu W, Cai Z, et al. Early mobilization of critically ill patients in the intensive care unit: A systematic review and meta-analysis. PLoS One 2019;14:e0223185. 6) Okada Y, Unoki T, Matsuishi Y, et al. Early versus delayed mobilization for in-hospital mortality and healthrelated quality of life among critically ill patients: a systematic review and meta-analysis. J Intensive Care 2019;7:57. 7) Anekwe DE, Biswas S, Bussières A, et al. Early rehabilitation reduces the likelihood of developing intensive care unit-acquired weakness: a systematic review and metaanalysis. Physiotherapy 2020;107:1-10. 8) Stiller K, Phillips A. Safety aspects of mobilising acutely ill inpatients. Physiother Theory Pract 2003;19:239-57. 9) Gosselink R, Bott J, Johnson M, et al. Physiotherapy for adult patients with critical illness: recommendations of the European Respiratory Society and European Society of Intensive Care Medicine Task Force on Physiotherapy for Critically Ill Patients. Intensive Care Med 2008;34: 1188-99. 10) Hodgson CL, Stiller K, Needham DM, et al. Expert consensus and recommendations on safety criteria for active mobilization of mechanically ventilated critically ill adults. Crit Care 2014;18:658. 11) Sommers J, Engelbert RH, Dettling-Ihnenfeldt D, et al. Physiotherapy in the intensive care unit: an evidencebased, expert driven, practical statement and rehabilitation recommendations. Clin Rehabil 2015;29:1051-63. 12) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. 13) Hodgson CL, Schaller SJ, Nydahl P, et al. Ten strategies to optimize early mobilization and rehabilitation in intensive care. Crit Care 2021;25:324. 14) Young J, Siffleet J, Nikoletti S, et al. Use of a Behavioural Pain Scale to assess pain in ventilated, unconscious and/ or sedated patients. Intensive Crit Care Nurs 2006;22:32-9. 15) Gélinas C, Fillion L, Puntillo KA, et al. Validation of the critical-care pain observation tool in adult patients. Am J Crit Care 2006;15:420-7. 16) Payen JF, Chanques G, Mantz J, et al. Current practices in sedation and analgesia for mechanically ventilated critically ill patients: a prospective multicenter patientbased study. Anesthesiology 2007;106:687-95. 17) Gélinas C, Harel F, Fillion L, et al. Sensitivity and specificity of the critical-care pain observation tool for the detection of pain in intubated adults after cardiac surgery. J Pain Symptom Manage 2009;37:58-67. 18) Sessler CN, Gosnell MS, Grap MJ, et al. The Richmond Agitation-Sedation Scale: validity and reliability in adult intensive care unit patients. Am J Respir Crit Care Med 2002;166:1338-44. 部組織の損傷をきたすリスクが高く,開始するべきではない。 近年,脳血管疾患における発症後24時間以内の超早期離床プログラムについて,有効性と同時に有害性も報告されている62),63) 。A Very Early Rehabilitation Trial after stroke(AVERT)試験では,脳卒中発症後に早期離床を実施した介入群で神経学的機能予後が不良である割合が多かったことが示された64) 。脳卒中発症後24時間以内に開始する超早期離床プログラムは,少なくとも一部の症例で機能および生命予後が不良となるリスクを高める可能性があり,病態に応じて慎重に開始することを提案する。 急性肺動脈血栓塞栓症や深部静脈血栓症は,心停止やショックなど急激な病態の増悪をきたすリスクが高いため65),66),血栓塞栓症が適切にコントロールされてから開始することを「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」として採用した。 腸間膜動脈塞栓症などによる,新規発症もしくはコントロールされていない臓器虚血がある場合も,過去の研究では報告されていないものの,離床や運動療法を実施することで急激な病態の増悪をきたすリスクが高いことから「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」に採用した。重症患者の離床と運動療法において,科学的根拠に基づく統一された開始基準は得られていないのが現状である。各施設の体制または患者の疾患に応じて本ガイドラインの「重症患者の離床と運動療法の開始基準案」を修正して使用することが望まれる。重症患者において,一定の開始基準を含んだ離床や運動療法の安全性を検討したメタアナリシスでは,安全性が憂慮されるイベントの全体の累積発生率は2.6%(0~23%)であり,医学的介入を必要としたイベントは0.6%であったと報告されている50) 。安全性が憂慮されるイベントの内訳は,酸素飽和度低下と血行力学的変化(血圧の変動,心拍数の異常)が最も多く,次に血管内カテーテルの計画外抜去や機能不全が多かったと報告されている50) 。 開始基準案として言及していないその他の病態や医療機器による問題が生じる可能性がある。本ガイドラインで掲載した開始基準案に加え,医師を中心としたチームでの総合的な判断に基づいて離床や運動療法開始の是非を検討することが必要である。 文 献 1) Needham DM, Davidson J, Cohen H, et al. Improving long-term outcomes after discharge from intensive care unit: report from a stakeholders' conference. Crit Care Med 2012;40:502-9.
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-S 940- *本CQにおいて重症患者の離床と運動療法という用語を使用する場合は,離床や積極的な運動療法を指すこととし,ポジショニングやベッド上での関節可動域運動,神経筋電気刺激ならびに嚥下リハビリテーションなどは含まない。また,重症患者の離床と運動療法の中止基準案を参考に離床と運動療法を中止する際には,患者または患者家族の同意が得られていることが必要である。 (1)背景および本CQの重要度 重症患者では,一定の中止基準に基づいた離床や運動療法の有効性が報告されている1)~4) 。しかし,安全に離床や運動療法を実施するための評価項目や中止基準に関しては,一定の見解を得られていないのが現状である。重症患者に対して安全かつ効果的な離床や運動療法を実施するための中止基準を検討する臨床的意義は大きいと判断し,本ガイドラインのCQに選定した。しかし,重症患者の離床と運動療法の中止基準に対する妥当性について検討した臨床研究は見当たらない。そこで,本ガイドラインでは,「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」としてBQを掲載することとした。(2)解説 2008年に欧州呼吸器学会および欧州集中治療学会による推奨5),2014年にHodgsonらによる交通信号方式(traffic-light system)で表現されたエキスパートコンセンサス3),2015年にSommersらによる安全な早期離床のための推奨事項2)が発表された。これまでに示されてきた中止基準は,生理学的原理と臨床的経験に基づいており,対象患者や適用される離床や運動療法のプログラムは多岐にわたる。しかし,中止基準の適用の妥当性について,科学的な検証はなされていない。すなわち,重症患者の離床や運動療法の中止基準に関して,科学的根拠に基づき統一された見解は得られていないのが現状である。しかし,重症患者の離床や運動療法に関するこれまでの報告では,バイタルサインの基準値などに細かな差異はあるものの,開始時に確認すべきとされた評価指標は概ね一致している。 本ガイドラインでは,重症患者の離床や運動療法の中止基準に関する過去の研究を参考に,評価指標および基準値を「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」としてまとめた(Table 8)。自覚症状 離床や運動療法を実施中に突然,呼吸困難や倦怠感,痛みや苦痛などの訴えが出現した場合には,速やかに離床や運動療法を中止することを基準に含む報告が散見される6),7) 。そこで,本ガイドラインでは,これらの自覚症状の出現を「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」として採用した。また,離床や運動療法を oxygenation - United Kingdom ECMO Physiotherapy Network: A consensus agreement for best practice. J Intensive Care Soc 2017;18:212-20. 55) Ferreira DDC, Marcolino MAZ, Macagnan FE, et al. Safety and potential benefits of physical therapy in adult patients on extracorporeal membrane oxygenation support: a systematic review. Rev Bras Ter Intensiva 2019;31:227-39. 56) Hayes K, Hodgson CL, Webb MJ, et al. Rehabilitation of adult patients on extracorporeal membrane oxygenation: A scoping review. Aust Crit Care 2022;35:575-82. 57) Burtin C, Clerckx B, Robbeets C, et al. Early exercise in critically ill patients enhances short-term functional recovery. Crit Care Med 2009;37:2499-505. 58) Sakai T, Hoshino C, Okawa A, et al. The Safety and Effect of Early Mobilization in the Intensive Care Unit According to Cancellation Criteria. Prog Rehabil Med 2020;5:20200016. 59) Berney S, Haines K, Skinner EH, et al. Safety and feasibility of an exercise prescription approach to rehabilitation across the continuum of care for survivors of critical illness. Phys Ther 2012;92:1524-35. 60) Stiller K. Safety issues that should be considered when mobilizing critically ill patients. Crit Care Clin 2007;23: 35-53. 61) Denehy L, Skinner EH, Edbrooke L, et al. Exercise rehabilitation for patients with critical illness: a randomized controlled trial with 12 months of follow-up. Crit Care 2013;17:R156. 62) Coleman ER, Moudgal R, Lang K, et al. Early Rehabilitation After Stroke: a Narrative Review. Curr Atheroscler Rep 2017;19:59. 63) Langhorne P, Collier JM, Bate PJ, et al. Very early versus delayed mobilisation after stroke. Cochrane Database Syst Rev 2018;10:CD006187. 64) AVERT Trial Collaboration group. Efficacy and safety of very early mobilisation within 24 h of stroke onset (AVERT): a randomised controlled trial. Lancet 2015;386: 46-55. 65) Nakamura M, Fujioka H, Yamada N, et al. Clinical characteristics of acute pulmonary thromboembolism in Japan: results of a multicenter registry in the Japanese Society of Pulmonary Embolism Research. Clin Cardiol 2001;24:132-8. 66) Nakamura M, Yamada N, Ito M. urrent management of venous thromboembolism in Japan: Current epidemiology and advances in anticoagulant therapy. J Cardiol 2015;66:451-9. CQ8:重症患者の離床と運動療法の中止基準は何か? Answer:重症患者の離床と運動療法*では,実施中に病態が不安定になる可能性があるため,その中止基準を設定することが重要である。しかし,これまでに重症患者の離床と運動療法の中止基準に関する統一された見解は得られていない。「重症患者の離床と運動療法の中止基準案(Table 8)」を,施設体制または疾患や生理的状態に合わせて使用してもよい。
-S 941- Table 8 重症患者の離床と運動療法の中止基準案 カテゴリ項目・指標判定基準値あるいは状態備考 自覚症状痛み,苦痛耐えがたい痛み・苦痛の訴え 疲労感耐えがたい疲労感呼吸困難突然の呼吸困難の訴え 神経系意識レベル(GCS,JCS)開始時と比べて意識レベル低下の出現 表情苦悶表情,顔面蒼白,チアノーゼの出現鎮静(RASS),不穏RASS ≤ -3 または2 < RASS不穏状態による危険行動の出現四肢の随意性四肢脱力の出現 呼吸器系呼吸数(RR) RR < 5 /min またはRR > 40 /min • 一過性の場合を除く 動脈血酸素飽和度(SpO2) SpO2 < 88% または< 90% • 酸素化不良が著しい症例ではSpO2 < 88% • 一過性の場合を除く 呼吸パターン突然の吸気あるいは呼気努力の亢進(胸鎖乳突筋などの頸部呼吸補助筋の活動性亢進,鎖骨上窩の陥凹,腹筋群の収縮など) • 聴診などにより気道閉塞の所見も合わせて評価 人工呼吸器換気設定変更後も改善しない非同調 バッキング• 吸引による気道分泌物などの除去により改善の有無を評価気管チューブの抜去の危険性または事故抜去 循環器系心拍数(HR) HR < 40 bpm または HR > 130 bpm • 中止基準に該当しない場合でも,著しい心拍数の低下や上昇がある場合は,離床や運動療法を中止し,医師に相談する• 一過性の場合を除く 収縮期血圧(sBP) sBP < 90 mmHg または sBP > 180 mmHg • 左記基準値より逸脱して離床や運動療法を開始している場合には,医師を含めチームで中止基準を設定する。同様に,中止基準に該当しない場合でも著しい血圧低下や血圧上昇がある場合は,離床や運動療法を一時的に中止し,医師に相談する• 一過性の場合を除く 平均血圧(MAP) MAP < 60 mmHg またはMAP > 100 mmHg 心電図所見治療を要する新たな不整脈の出現,心筋虚血の疑い デバイスデバイス,カテーテル類カテーテル抜去の危険性(あるいは抜去),カテーテル挿入部の出血や流量低下 その他患者による拒否または中止の訴え ドレーン排液の性状活動性出血の示唆術創の状態創部離開発汗(多汗),冷汗 RASS, Richmond Agitation-Sedation Scale; RR, respiratory rate.
-S 942- 中止した場合,自覚症状ならびにバイタルサインを注意深く確認し,病態や症状が安定したのちに離床や運動療法の再開を検討すべきである。神経系 重症患者を対象にした多くの報告では,意識レベルの低下を離床や運動療法の中止基準として定めている。離床や運動療法を実施中の意識レベルをGCSやJCSを使用して評価し,開始時に比べて意識レベルの低下を認める場合は離床や運動療法を中止すべきである。離床や運動療法の中止を検討すべき鎮静深度の範囲として,例えばRASSを用いた場合,RASS ≤ -3もしくは+2 < RASSである。さらに,意識障害の出現や興奮状態および危険行動8),9)がみられる場合には,離床や運動療法を中止すべきである。さらに,多くの研究が四肢の脱力を中止基準として定めている9),10) 。呼吸器系 呼吸数に関しては,35または40 /min以上の頻呼吸を認める場合,5 /min未満の徐呼吸の場合,離床や運動療法を中止したことを報告している研究が多い4),10)~17) 。そこで,本ガイドラインでは5 /min未満の徐呼吸もしくは40 /minを超える頻呼吸を「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」として採用した。 SpO2に関しては,90%未満もしくは88%未満のいずれかを離床や運動療法の中止基準として採用している報告が多い10),14)~16),18) 。本ガイドラインにおいては, SpO2 88%未満または90%未満を「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」として採用した2),4),11),17),19)~24) 。臨床においては,体動などにより一過性にSpO2が低下する場合もあり,一定の観察時間を設けて判断することが重要となる。 人工呼吸器との明らかな非同調を認める場合には,労作による呼吸負荷や酸素化の悪化が懸念されるため,離床や運動療法を中止する。また,離床や運動療法中にバッキングが生じた場合には,吸引により気道分泌物などの除去を行い,処置後に改善を認めなければ中止を検討すべきである18) 。循環器系 循環器系の異常は,離床や運動療法を中止する要因として最も重要視される。一過性の場合を除き,労作に伴い心拍数が40 bpm未満へ低下または130 bpmを超える場合は,離床や運動療法を中止する2),10),17) 。 血圧に関して,過去の研究で最も多く設定されてきた,収縮期血圧90 mmHg未満もしくは180 mmHgを超える場合12),21),平均血圧 60 mmHg未満または100 mmHgを超える場合15),16),18)を中止基準として採用した。 また,新たに治療を要する不整脈の出現や8),12),16),25),心電図上で心筋虚血の疑いが出た場合17)も,早急に治療を要する必要性が高いため「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」として採用した。デバイス 人工呼吸器の気管チューブや,IABP,ECMO,補助人工心臓(ventricular assist device, VAD),RRTなどのデバイスを装着している患者,また,ドレーン類が頭蓋内や胸腔に留置されている患者,動静脈カテーテルが留置されている患者に対して離床や運動療法を実施する際は,カテーテル抜去の危険性が生じた場合や抜去された場合,または,カテーテル挿入部の出血や流量低下を認める場合には,直ちに離床や運動療法を中止すべきである13),25),26) 。その他 患者から離床や運動療法について拒否や中止の訴えがある場合を中止基準として示している報告がある。術後患者では,創部離開が生じた場合や,活動性出血を示唆するドレーン排液の性状変化がある場合には17),離床や運動療法よりも病態評価や治療が優先されるべきである。また,呼吸・循環器系の異常が示唆される過度の発汗や冷汗などを離床や運動療法中の中止基準に含む報告がある12) 。これらの状況が生じた場合についても,本ガイドラインでは「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」として採用した。 重症患者の離床と運動療法の中止基準において,科学的根拠に基づく統一された中止基準は得られていないのが現状である。各施設の体制または患者の疾患に応じて本ガイドラインの「重症患者の離床と運動療法の中止基準案」を修正して使用することが望まれる。 文 献 1) Barr J, Fraser GL, Puntillo K, et al; American College of Critical Care Medicine. Clinical practice guidelines for the management of pain, agitation, and delirium in adult patients in the intensive care unit. Crit Care Med 2013;41:263-306. 2) Sommers J, Engelbert RH, Dettling-Ihnenfeldt D, et al. Physiotherapy in the intensive care unit: an evidencebased, expert driven, practical statement and rehabilitation recommendations. Clin Rehabil 2015;29:1051-63. 3) Hodgson CL, Stiller K, Needham DM, et al. Expert consensus and recommendations on safety criteria for active mobilization of mechanically ventilated critically ill adults. Crit Care 2014;18:658. 4) Adler J, Malone D. Early mobilization in the intensive care unit: a systematic review. Cardiopulm Phys Ther J 2012;23:5-13. 5) Gosselink R, Bott J, Johnson M, et al. Physiotherapy for adult patients with critical illness: recommendations of
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-S 944-益と害のバランス: 本CQにおいては,望ましい効果はわずかで,望ましくない効果はわずかであった。よって,「介入も比較対照もいずれも優位でない」と考える。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 重大アウトカムのエビデンスの確実性がすべて「非常に低」であり,「非常に低」を全体的なエビデンスの確実性とした。(6)価値観 重症患者の栄養療法のアウトカムに関し,患者の価値観についてのデータはないが,ADLや身体機能といったアウトカムの相対的価値は高く,そのばらつきは「おそらくなし」と判断した。(7)容認性 栄養療法はすべての患者に必要なものであり,本CQにおける選択肢によって経腸栄養や静脈栄養の実施そのものに変化は生じず,費用の増加や医療従事者の介入が大きく変化しないため,許容できると考える。(8)実行可能性 栄養療法は一般的な治療法であり,どの病院においても実行可能と言える。(9)判断の要約(Table 9-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値8.0,見解不一致指数0.131であった。中央値7.5以上,見解不一致指数0.2未満の基準を満たしたが,EtDテーブルの望ましい効果,望ましくない効果,効果のバランス,容認性,実行可能性,推奨の方向に重大なコメントがあった。重大なコメントに関してパネル会議で議論を行い,望ましい効果,望ましくない効果をわずかとする現行の記載に修正した上で2回目の投票を行った結果,中央値8.0,見解不一致指数0.128となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。その後,PICOに該当しないアウトカムが含まれていることがわかり,それを除いてメタアナリシス,EtDテーブルを作成し直し,各評価と推奨は変化せずに再度投票を行った結果,中央値8.0,見解不一致指数0となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 現時点で公開されているガイドラインで,急性期リハビリテーションと栄養療法を同時に概説するものは我々の知るかぎり存在しないが,栄養の各ガイドラインにおいて至適エネルギー投与量に関して議論されている。国際的な栄養療法ガイドラインとして欧州静脈経腸栄養学会(European Society for Clinical Nutrition and Metabolism, ESPEN)によるものと米国静脈経腸 症患者のリハビリテーションを考える上で重要な問題として取り上げた。(2)PICO P (患者):成人重症患者I (介入):20 kcal/kg/day以上または消費エネル ギー量の70%以上のエネルギー量投与C (対照):20 kcal/kg/day未満または消費エネル ギー量の70%未満のエネルギー量投与,または通常の栄養管理(I/Cともに研究デザインでの目標エネルギー量。 目標達成日は,4〜10日目の範囲で判定。実体重または調整体重を使用) O (アウトカム):退院時または退院後1年までのADL (Barthel Index,Functional Independence Measure),退院時または退院後1年までの身体機能評価〔筋力(握力,MRC-SS),Short Physical Performance Battery,6MWD〕,入院期間中の筋肉量変化(エコー,CT,体組成),退院時または退院後1年までの健康関連QOL(Health Related Quality of Life, HRQOL)(MOS 36-Item Short-Form Health Survey,SF8 Health Survey, the RAND 36-item health survey,EuroQol 5-dimension 5-level),すべての有害事象,死亡(病院死亡,28〜90日死亡のうち最長のもの),病院滞在日数(3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTが15研究施行(18論文)6)~23)されており,これらを用いたメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 9-1) 望ましい効果: ADLと筋肉量変化に関して報告しているRCTは存在しなかった。身体機能(握力)(2 RCT:n=192)に対する効果推定値はMD 0.58 kg高い(4.77 kg低い〜 5.92 kg高い)であった。HRQOL(2 RCT:n=551)に 対する効果推定値はMD 0.01高い(0.03低い〜0.05高い)である。 身体機能,QOLのアウトカムにおいて介入で優位な傾向があるが,いずれも効果推定値が小さいことから,望ましい効果は「わずか」とした。 望ましくない効果:有害事象として下痢(3 RCT:n=1,114)に対する効果推定値は1,000人あたり36人多い(9人少ない〜93人多い)である。 有害事象から考えて,望ましくない効果は「わずか」とした。
-S 945- 20 kcal/kg/day以下の少ないエネルギー投与量戦略 も推奨の範囲としている(quality of evidence: moderate, strength of recommendation: Weak)24) 。また,J-SSCG202025),26)では,「敗血症患者の治療開始初期では経腸栄養を消費エネルギー量よりも少なく投与するか」というCQに対して,消費エネルギーよりも少なく投与することを弱く推奨する(GRADE 2B:エビデンスの確実性=「中」)としている。このように,いずれのガイドラインにおいても急性期初期にはエネルギー投与量の制限を推奨しているが,どのような時期に消費エネルギー量(25〜30 kcal/kg/dayなど)に 栄養学会(American Society for Parenteral and Enteral Nutrition, ASPEN)のものとがある。ESPENガイドラインでは,間接熱量計による精確な消費エネルギー量評価を推奨した上で,はじめの2日間は消費エネルギー量の70%を超えないエネルギー投与量とすることを推奨し(Grade of recommendation B, strong consensus 100% agreement),3日目以降で80〜100%の十分なエネルギー投与量とすることを推奨している(Grade of recommendation 0, strong consensus 95% agreement)4)。一方でASPENガイドラインでは,はじめの7〜10日間は12〜25 kcal/kg/dayを推奨し, Table 9-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 日常生活動作 0 RCT ― ― 重大 握力 2 RCT 深刻a 深刻でない 深刻でない 非常に深刻b なし 93 99 ― 平均0.58 kg高い (4.77 kg低い~5.92 kg高い) ○○○ 非常に低重大 筋肉量変化 0 重大 健康関連QOL 2 RCT 非常に深刻c 深刻でない 深刻でない 非常に深刻b なし 263 288 ― 平均0.01高い (0.03低い~0.05高い) ○○○ 非常に低重大 下痢 3 RCT深刻でない深刻d深刻でない非常に深刻eなし121/560 (21.6%) 101/554 (18.2%) RR 1.20 (0.95 to 1.51) 1,000人あたり36人多い (9人少ない~93人多い) ○○○ 非常に低重大 死亡 8 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 深刻f なし 341/1369 (24.9%) 339/1385 (24.6%) RR 1.01 (0.89 to 1.15) 1,000人あたり0人少ない (30人少ない~34人多い) ○ 中重要 病院滞在日数 7 RCT 深刻でない 深刻g 深刻でない 非常に深刻e なし 401 391 ― 平均1.08日短い (4.86日短い~2.7日長い) ○○○ 非常に低重要 a . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化が困難,不完全なアウトカムデータ)が高いため1段階ダウングレードした。b . 多くの研究が対象者数が少なく,95%CIが効果なしを含み,最適情報量を満たさないため。c . 主観的なアウトカムでありバイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化が困難,アウトカム評価者の盲検化が不明,不完全なアウトカムデータ)が非常に高いため2 段階ダウングレードした。d . I2が55%であり1段階ダウングレードした。e . 95%CIが効果なしを含み,最適情報量を満たさないため。f . 最適情報量は満たすが95%CIが効果なしを含むため。g . I2が45%であり1段階ダウングレードした。 Table 9-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 946- on infection rates in a surgical intensive care unit: a randomized controlled trial. Am J Clin Nutr 2014;100: 1337-43. 9) Rugeles S, Villarraga-Angulo LG, Ariza-Gutiérrez A, et al. High-protein hypocaloric vs normocaloric enteral nutrition in critically ill patients: A randomized clinical trial. J Crit Care 2016;35:110-4. 10) Rice TW, Mogan S, Hays MA, et al. Randomized trial of initial trophic versus full-energy enteral nutrition in mechanically ventilated patients with acute respiratory failure. Crit Care Med 2011;39:967-74. 11) Braunschweig CA, Sheean PM, Peterson SJ, et al. Intensive nutrition in acute lung injury: a clinical trial (INTACT). JPEN J Parenter Enteral Nutr 2015;39:13-20. 12) Petros S, Horbach M, Seidel F, et al. Hypocaloric vs Normocaloric Nutrition in Critically Ill Patients: A Prospective Randomized Pilot Trial. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2016;40:242-9. 13) Needham DM, Dinglas VD, Morris PE, et al; NIH NHLBI ARDS Network. 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N Engl J Med 2015;372: 2398-408. 18) Rugeles SJ, Rueda JD, Díaz CE, et al. Hyperproteic hypocaloric enteral nutrition in the critically ill patient: A randomized controlled clinical trial. Indian J Crit Care Med 2013;17:343-9. 19) Mousavian SZ, Pasdar Y, Ranjbar G, et al. Randomized Controlled Trial of Comparative Hypocaloric vs Full- Energy Enteral Feeding During the First Week of Hospitalization in Neurosurgical Patients at the Intensive Care Unit. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2020;44:1475-83. 20) Allingstrup MJ, Kondrup J, Wiis J, et al. Early goaldirected nutrition versus standard of care in adult intensive care patients: the single-centre, randomised, outcome assessor-blinded EAT-ICU trial. Intensive Care Med 2017;43:1637-47. 21) Bastarache JA, Ware LB, Girard TD, et al. Markers of inflammation and coagulation may be modulated by enteral feeding strategy. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2012;36:732-40. 22) McKeever L, Peterson SJ, Lateef O, et al. Higher Caloric Exposure in Critically Ill Patients Transiently Accelerates Thyroid Hormone Activation. J Clin Endocrinol Metab 2020;105:523–33. 23) National Heart, Lung, and Blood Institute Acute Respiratory Distress Syndrome (ARDS) Clinical Trials Network; Rice TW, Wheeler AP, Thompson BT, et al. Initial trophic vs full enteral feeding in patients with acute lung injury: the 見合った栄養設計をすべきかについては見解が分かれている。(12)実施に関わる検討事項 本介入におけるコストや医療従事者の労働負担は大きくないと考えるが,エネルギー投与を経腸栄養で行うか静脈栄養で行うかによって有害事象が異なり,経腸栄養の際の消化管関連イベント,静脈栄養の際の高血糖やoverfeedingには十分に注意して行う必要がある。(13)今後の研究の可能性 身体機能やADLをアウトカムにした研究がいまだ少なく,また,各アウトカムの測定項目とタイミングも異なるため,今後はアウトカムを統一したエビデンスの蓄積が必要である。経腸栄養と静脈栄養の違いによる望ましい効果の違い,エネルギー投与量や投与時期の違いによるアウトカムの差異,リハビリテーション強度に応じた至適エネルギー投与量の検討が必要と考えられる。 文 献 1) McClave SA, Taylor BE, Martindale RG, et al; Society of Critical Care Medicine, American Society for Parenteral and Enteral Nutrition. Guidelines for the Provision and Assessment of Nutrition Support Therapy in the Adult Critically Ill Patient: Society of Critical Care Medicine (SCCM) and American Society for Parenteral and Enteral Nutrition (A.S.P.E.N.). JPEN J Parenter Enteral Nutr 2016;40:159-211. 2) Fukuda T, Tanaka M, Yamazaki M, et al. Standard medical nutrition therapy of 25 kcal/kg ideal bodyweight/ day often does not reach even resting energy expenditure for patients with type 2 diabetes. J Diabetes Investig 2020;11:626-32. 3) Gaillard C, Alix E, Sallé A, et al. Energy requirements in frail elderly people: a review of the literature. Clin Nutr 2007;26:16-24. 4) Singer P, Blaser AR, Berger MM, et al. ESPEN guideline on clinical nutrition in the intensive care unit. Clin Nutr 2019;38:48-79. 5) Yatabe T, Egi M, Sakaguchi M, et al. Influence of Nutritional Management and Rehabilitation on Physical Outcome in Japanese Intensive Care Unit Patients: A Multicenter Observational Study. Ann Nutr Metab 2019; 74:35-43. 6) Needham DM, Dinglas VD, Bienvenu OJ, et al; NIH NHLBI ARDS Network. One year outcomes in patients with acute lung injury randomised to initial trophic or full enteral feeding: prospective follow-up of EDEN randomised trial. BMJ 2013;346:f1532. 7) Ridley EJ, Davies AR, Parke R, et al; Supplemental Parenteral Nutrition Clinical Investigators. Supplemental parenteral nutrition versus usual care in critically ill adults: a pilot randomized controlled study. Crit Care 2018;22:12. 8) Charles EJ, Petroze RT, Metzger R, et al. Hypocaloric compared with eucaloric nutritional support and its effect
-S 947- O (アウトカム):退院時または退院後1年までの ADL(Barthel Index,Functional Independence Measure),退院時または退院後1年までの身体機能〔筋力(握力,MRC-SS),Short Physical Performance Battery,6MWD〕,入院期間中の筋肉量変化(エコー,CT,体組成),退院時または退院後1年までのHRQOL(MOS 36-Item Short-Form Health Survey,SF8 Health Survey,the RAND 36-item health survey, EuroQol 5-dimension 5-level),すべての有害事象,死亡(病院死亡,28~90日死亡のうち最長のもの),病院滞在日数(3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTが15研究施行(16論文)6)~21)されており,これらを用いたメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 10-1) 望ましい効果: ADL(3 RCT:n=236)に対する効果推定値はMD 21.55高い(1.3低い~44.4高い)であった。身体機能(握力)(2 RCT:n=65)に対する効果推定値はMD 1 kg低い(5.79 kg低い~3.79 kg高い)であり,筋肉量変化(3 RCT:n=286)に対する効果推定値はSMD 0.47高い(0.24高い~0.71高い)であった。HRQOL(3 RCT:n=713)に対する効果推定値はSMD 0.13低い(0.31低い~0.06高い)である。有害事象として下痢(7 RCT:n=465)に対する効果推定値は1,000人あたり45人少ない(176人少ない~140人多い)であった。 ADL,筋肉量変化,有害事象のアウトカムは介入で優位であり,身体機能,HRQOLは対照が優位であったが重要度を低く設定していることから,望ましい効果は「小さい」とした。 望ましくない効果:前述のように,望ましくない効果としての有害事象が増える傾向がみられなかったことから,望ましくない効果は「わずか」とした。 益と害のバランス:望ましい効果は「小さい」,望ましくない効果は「わずか」であることから,「おそらく介入が優位」であると考える。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 アウトカムが反対の方向性を示しているため,重大なアウトカムに関するエビデンスの確実性の中で最も低いグレードである「非常に低」を全体的なエビデンスの確実性とした。 EDEN randomized trial. JAMA 2012;307:795-803. 24) Compher C, Bingham AL, McCall M, et al. Guidelines for the provision of nutrition support therapy in the adult critically ill patient: The American Society for Parenteral and Enteral Nutrition. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2022;46:12-41. 25) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会. 日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 26) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ10: 重症患者の治療4~10日目に1.0 g/kg/day 以上のタンパク質量投与を行うか? Answer:重症患者に対して,4~10日目に1.0 g/kg/day以上のタンパク質量投与を行うことを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性「非常に低」)。(1)背景および本CQの重要度 エネルギー量にならび,重症患者に対する至適タンパク質投与量は明らかになっていない。タンパク質は免疫1)や体形成2)のために必要とされながらも,急性期のタンパク質投与の有害性も示唆されている3) 。また,病態の時期によっても見解が異なり,特に急性期初期(はじめの2~3日)は侵襲や炎症の極期と重なるため,慎重なタンパク質量投与が必要と考えられる4) 。離床やリハビリテーションの目的,すなわち身体機能や筋肉量の維持・増加のためには適切なタンパク質量投与が必要不可欠である5)ことから,本ガイドラインでは重症患者の急性期初期を除いた治療4〜10日目に,1.0 g/kg/day以上のタンパク質量投与を行うことがアウトカムに与える影響を評価することにした。 適切な栄養療法の併用,特にタンパク質投与量の検討は離床やリハビリテーションに伴う身体機能や筋肉量の維持に必要不可欠であり,リハビリテーション関連アウトカムに影響を与えうることから,重症患者のリハビリテーションを考える上で重要な臨床課題として取り上げた。(2)PICO P (患者):成人重症患者I (介入):1.0 g/kg/day以上のタンパク質量投与C (対照):1.0 g/kg/day未満のタンパク質量投与 または通常の栄養管理(I/Cともに研究デザインでの目標タンパク質量。目標達成日は,4〜10日目の範囲で判定。実体重または調整体重を使用)
-S 948- いて中央値8.0,見解不一致指数0.178であった。中央値7.5以上,見解不一致指数0.2未満の基準を満たしたが,EtDテーブルの望ましい効果,望ましくない効果,効果のバランス,エビデンスの確実性,容認性,実行可能性に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,エビデンスの確実性に関してSR班で再検討を行った上で現行の記載に修正し,2回目の投票を行った結果,中央値 9.0,見解不一致指数0.012となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 栄養の各ガイドラインにおいて至適タンパク質投与量に関して議論されている。国際的な栄養療法ガイドラインとしてESPENのものとASPENのものとがある。ESPENガイドラインでは急性期に1.3 g/kg/dayのタンパク質量を漸増にて投与することを推奨し(Grade of recommendation 0, strong consensus 91% agreement)4),ASPENガイドラインでは1.2~2.0 g/ kg/dayのタンパク質量投与を推奨している(quality of evidence: Low, strength of recommendation: (6)価値観 重症患者の栄養療法におけるアウトカムに関して,患者の価値観についてのデータはないが,ADLや身体機能といったアウトカムの相対的価値は高く,そのばらつきは「おそらくなし」であると診断した。(7)容認性 栄養療法はすべての患者に必要なものであり,本CQにおける選択肢によって経腸栄養や静脈栄養の実施そのものに変化は生じない。タンパク質量1.0 g/ kg/day以上は多くの栄養製剤で実現可能で,特定の製剤の供給を増やす必要はなく,費用の増加や医療従事者の介入が大きく変化しないため,「はい」であると診断した。(8)実行可能性 栄養療法は一般的な診療であり,どの病院においても実行可能性は高いと言えるため,「はい」とした。(9)判断の要約(Table 10-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計にお Table 10-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI) Absolute (95%CI) 日常生活動作 3 RCT 深刻でない 深刻a 深刻でない 非常に深刻b なし 114 122 ― 平均21.55高い (1.3低い~44.4高い) ○○○ 非常に低い重大 握力 2 RCT 非常に深刻c 深刻でない 深刻でない 非常に深刻d なし 25 40 ― 平均1 kg低い (5.79 kg低い~3.79 kg高い) ○○○ 非常に低い重大 筋肉量変化 3 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 深刻e なし 145 141 ― 標準化平均差0.47高い (0.24高い~0.71高い) ○ 中重大 健康関連QOL 3 RCT 非常に深刻f 深刻でない 深刻でない 深刻g なし 361 352 ― 標準化平均差0.13低い (0.31低い~0.06高い) ○○○ 非常に低い重大 下痢 7 RCT深刻でない深刻h深刻でない非常に深刻iなし93/234 (39.7%) 104/231 (45.0%) RR 0.90 (0.61 to 1.31) 1,000人あたり45人少ない (176人少ない~140人多い) ○○○ 非常に低い重大 死亡 11 RCT深刻でない深刻でない深刻でない非常に深刻jなし128/750 (17.1%) 149/778 (19.2%) RR 0.90 (0.73 to 1.12) 1,000人あたり19人少ない (52人少ない~23人多い) ○○ 低重要 病院滞在日数 13 RCT 深刻でない 深刻k 深刻でない 深刻でない なし 812 832 ― 平均0.36日長い (0.98日短い~1.7日長い) ○ 中重要 a . I2が76%と高いがフォレストプロットは同じ方向性であったため,深刻と判断しダウングレードした。b . 対象者数が236人であり,800人未満であったためダウングレードした。c . 組み入れた2研究は参加者と研究者の盲検化と不完全なアウトカムデータのバイアスのリスクが高かった。d . 対象者数が65人であり,800人未満であったためダウングレードした。e . 対象者数が286人であり,800人未満であったためダウングレードした。f . 参加者と研究者の盲検化とアウトカム評価者の盲検化のバイアスのリスクが低いと判断された研究がなかった。g . 対象者数が712 人であり,800人未満であったためダウングレードした。h . I2が64%と高く,フォレストプロットは組み入れた研究の間で異なる方向性であった。i . 総イベント数が197であり,300未満であったためダウングレードした。j . 総イベント数が277であり,300未満であったためダウングレードした。k . I2が61%と高い。
-S 949- 4) Singer P, Blaser AR, Berger MM, et al. ESPEN guideline on clinical nutrition in the intensive care unit. Clin Nutr 2019;38:48-79. 5) Reidy PT, Rasmussen BB. Role of Ingested Amino Acids and Protein in the Promotion of Resistance Exercise- Induced Muscle Protein Anabolism. J Nutr 2016;146: 155-83. 6) van Zanten ARH, Petit L, De Waele J, et al. Very high intact-protein formula successfully provides protein intake according to nutritional recommendations in overweight critically ill patients: a double-blind randomized trial. Crit Care 2018;22:156. 7) Ferrie S, Allman-Farinelli M, Daley M, et al. Protein Requirements in the Critically Ill: A Randomized Controlled Trial Using Parenteral Nutrition. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2016;40:795-805. 8) Ridley EJ, Davies AR, Parke R, et al; Supplemental Parenteral Nutrition Clinical Investigators. Supplemental parenteral nutrition versus usual care in critically ill adults: a pilot randomized controlled study. Crit Care 2018;22:12. 9) Berger MM, Pantet O, Jacquelin-Ravel N, et al. Supplemental parenteral nutrition improves immunity with unchanged carbohydrate and protein metabolism in critically ill patients: The SPN2 randomized tracer study. Clin Nutr 2019;38:2408-16. 10) Arabi YM, Al-Dorzi HM, Tamim H, et al; Saudi Critical Care Trials Group. Replacing protein via enteral nutrition in a stepwise approach in critically ill patients: A pilot randomized controlled trial (REPLENISH pilot trial). Clin Nutr ESPEN 2021;44:166-72. 11) Jakob SM, Bütikofer L, Berger D, et al. A randomized controlled pilot study to evaluate the effect of an enteral formulation designed to improve gastrointestinal tolerance in the critically ill patient-the SPIRIT trial. Crit Care 2017;21:140. 12) Beale RJ, Sherry T, Lei K, et al. Early enteral supplementation with key pharmaconutrients improves Sequential Organ Failure Assessment score in critically ill patients with sepsis: outcome of a randomized, controlled, doubleblind trial. Crit Care Med 2008;36:131-44. 13) Fetterplace K, Deane AM, Tierney A, et al. Targeted Full Energy and Protein Delivery in Critically Ill Patients: A Pilot Randomized Controlled Trial (FEED Trial). JPEN J Parenter Enteral Nutr 2018;42:1252-62. 14) Tuncay P, Arpaci F, Doganay M, et al. Use of standard enteral formula versus enteric formula with prebiotic Weak)22) 。一方,J-SSCG2020では敗血症患者に対して急性期に1.0 g/kg/day未満のタンパク質を投与することを弱く推奨している(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」)23),24) 。急性期の期間のとらえ方はそれぞれのガイドラインにおいて若干異なるが,共通の時期を含んでおり,急性期の至適タンパク質量については見解が異なっている。(12)実施に関わる検討事項 本介入におけるコストや医療従事者の労働負担は大きくないと考えるが,タンパク質投与を経腸栄養で行うか静脈栄養で行うかによって有害事象が異なり,経腸栄養の際の消化管関連イベント,静脈栄養の際の窒素負荷やoverfeedingには十分に注意して行う必要がある。(13)今後の研究の可能性 身体機能やADLをアウトカムにする研究が少なく,評価手法やタイミングが異なるものが多いことから,今後は評価を統一したさらなるエビデンスの蓄積が待たれる。タンパク質投与が経腸栄養か静脈栄養かによる望ましい効果の違い,投与量や投与時期の違いによるアウトカムの差異,リハビリテーション強度による至適タンパク質投与量の検討が必要と考えられる。 文 献 1) Moore FA, Phillips SM, McClain CJ, et al. Nutrition Support for Persistent Inflammation, Immunosuppression, and Catabolism Syndrome. Nutr Clin Pract 2017;32:121S-7. 2) Moore DR, Churchward-Venne TA, Witard O, et al. Protein ingestion to stimulate myofibrillar protein synthesis requires greater relative protein intakes in healthy older versus younger men. J Gerontol A Biol Sci Med Sci 2015;70:57-62. 3) Casaer MP, Wilmer A, Hermans G, et al. Role of disease and macronutrient dose in the randomized controlled EPaNIC trial: a post hoc analysis. Am J Respir Crit Care Med 2013;187:247-55. Table 10-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 950- ても離床や筋力回復で難渋する患者は存在する。そういった患者において,早期離床や入室後早期からの運動リハビリテーションにより死亡リスクが低減したり,入院期間が短縮したりすることが期待される。その一方で,各種チューブの計画外抜去に代表される懸念や現場の理解不足から,急性期の運動リハビリテーションに躊躇する可能性も考えられる。そのため,本CQで早期運動リハビリテーションの有効性と安全性を検討することが重要と考えられる。(2)PICO P (患者):ICUに入室するすべての小児患者 (NICU管理の対象となる新生児を除く。上限年齢に関しては文献を広く採用する)サブグループ解析の対象として「急性期呼吸管理 を受けている患者〔非侵襲的陽圧換気(noninvasive positive pressure ventilation, NPPV)を含む〕」,「心臓血管外科術後患者」を設定する(心臓血管外科術後かつ急性期呼吸管理中の患者は,いずれのサブグループ解析にも対象として含まれる) I (介入):早期運動リハビリテーション〔早期離床 に代表される理学療法(physical therapy, PT)や,作業療法(occupational therapy, OT)を含む〕のプロトコル導入(本CQでは摂食・嚥下訓練を含む言語聴覚療法(speech and language therapy, ST)は検討対象としない。また,「早期」とはICU入室後7日以内とする) C (対照):早期運動リハビリテーションのプロト コルなしO (アウトカム):死亡(同一研究内で複数の期間の 死亡アウトカムが提示されている場合には,最長期間の死亡>院内死亡>ICU死亡の優先順位で採用する),病院滞在日数,ICU滞在日数,治療的介入を要する有害事象(計画外抜去,転倒・転落,呼吸不全,循環不全,意識レベル低下,コントロール不良の痛み,呼吸停止,心停止) (3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したランダム化比較試験が2編施行1), 2)されており,これらを用いたメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 11-1) 望ましい効果:病院滞在日数(1 RCT:n=58)に対する効果推定値はMD 0日(95%CI 4.98日短い~4.98日長い)であり, ICU滞在日数(1 RCT:n=58)に対する効果推定値はMD 1.5日長い(95%CI 2.63日短い~5.63日長い)で content in nutrition therapy: A randomized controlled study among neuro-critical care patients. Clin Nutr ESPEN 2018;25:26-36. 15) Reilly J, Mehta R, Teperman L, et al. Nutritional support after liver transplantation: a randomized prospective study. JPEN J Parenter Enteral Nutr 1990;14:386-91. 16) Wischmeyer PE, Hasselmann M, Kummerlen C, et al. A randomized trial of supplemental parenteral nutrition in underweight and overweight critically ill patients: the TOP-UP pilot trial. Crit Care 2017;21:142. 17) Nakamura K, Nakano H, Naraba H, et al. High protein versus medium protein delivery under equal total energy delivery in critical care: A randomized controlled trial. Clin Nutr 2021;40:796-803. 18) Doig GS, Simpson F, Bellomo R, et al. Intravenous amino acid therapy for kidney function in critically ill patients: a randomized controlled trial. Intensive Care Med 2015;41:1197-208. 19) Nakamura K, Kihata A, Naraba H, et al. β-Hydroxy-β -methylbutyrate, Arginine, and Glutamine Complex on Muscle Volume Loss in Critically Ill Patients: A Randomized Control Trial. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2020;44:205-12. 20) Singer P. High-dose amino acid infusion preserves diuresis and improves nitrogen balance in non-oliguric acute renal failure. Wien Klin Wochenschr 2007;119: 218-22. 21) Zhu R, Allingstrup MJ, Perner A, et al; Nephro-Protective Trial Investigators Group. The Effect of IV Amino Acid Supplementation on Mortality in ICU Patients May Be Dependent on Kidney Function: Post Hoc Subgroup Analyses of a Multicenter Randomized Trial. Crit Care Med 2018;46:1293-301. 22) Compher C, Bingham AL, McCall M, et al. Guidelines for the provision of nutrition support therapy in the adult critically ill patient: The American Society for Parenteral and Enteral Nutrition. JPEN J Parenter Enteral Nutr 2022;46:12-41. 23) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 24) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ11:小児ICU患者に早期運動リハビリテーショ ンのプロトコルを導入するか? Answer:小児ICU患者に対して,早期運動リハビリテーションのプロトコルを導入することを弱く推奨する。(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」) (1)背景および本CQの重要度 小児集中治療領域では,早期離床や筋力維持を目的とした入室後早期からの運動リハビリテーションの有効性と安全性に関する知見がいまだ乏しい。しかし,成人領域と同様に,小児の臨床現場でも,回復期に入っ
-S 951- (7)容認性 対象となる小児患者に関わる診療報酬は,患者の主病名や施設基準によってさまざまではあるが,最も集中的に実施されると考えられる早期離床リハビリテーション加算の場合でも500点であり,患者の個人の視点からおそらく許容できると考える。また,本CQにおける早期運動リハビリテーションにおいて新たに購入が必要な医療器具などは少なく,医療機関の経営者側の視点からもおそらく許容できると考える。一方で,通常の介入に加えてさらに介入を行うことにより医療従事者の仕事量が増えることが予測されるが,現行の診療報酬における人員配置などの施設基準上では許容可能と考え,「おそらく,はい」とした。(8)実行可能性 重症小児患者を受け入れている多くの施設において,医師の指示のもとで理学療法士や看護師により実行可能と考えられるが,特に乳幼児に対する運動リハビリテーションに関しては不慣れな施設が存在することも想定される。したがって,実行可能性は「おそらく,はい」とした。(9)判断の要約(Table 11-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値8.0,見解不一致指数0.268であった。中央値7.5以上の基準を満たしたが,見解不一致指数0.2未満の基準を満たさなかった。EtDテーブルの問題と望ましい効果,効果のバランスの判断の部分に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,問題の判断のみを「はい」から「おそらく,はい」に変更した上で2回目の投票を行った結果,中央値9.0,見解不一致指数0.13となり,委員会で採択された(7点以上: 100%)。 あった。なお,死亡に対して報告しているRCTはなかった。以上から,ICU滞在日数は延長するものの,サンプル数の小さい研究であり,死亡のアウトカムも評価できなかったことから,早期運動リハビリテーションの望ましい効果は「分からない」と判断した。 望ましくない効果:治療的介入を要する有害事象(2 RCT:n=88)に対する効果推定値は1,000人あたり66人少ない(95%CI 91人少ない~151人多い)であった。以上から,介入により有害事象は増えないと考えられるため,早期運動リハビリテーションの望ましくない効果は「わずか」と考えられる。 益と害のバランス:本CQにおいては,望ましくない効果は「わずか」であったが,望ましい効果は「分からない」ため,介入と比較対照の優位性については「分からない」とした。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 異なる方向性を示すアウトカムがあるため,重大なアウトカムに関するエビデンスの確実性の中で最も低いグレードである「低」が全体的なエビデンスの確実性ということになる。しかし,病院滞在日数とICU滞在日数のアウトカムに対して組み入れられたRCTは1件しかなく,非一貫性は判断できない。したがって,全体的なエビデンスの確実性をさらに1段階ダウングレードし,「非常に低」とした。(6)価値観 重症小児患者に対する早期運動リハビリテーションの効果を評価するアウトカムに関して,患者の価値観についてのデータはない。しかし,有害事象が発生する可能性を考慮しても,死亡や病院滞在日数に対する相対的価値は一般的に高いと考えられ,そのばらつきは「なし」であると判断した。Table 11-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 死亡 1 RCT ― ― ― 重大 病院滞在日数 1 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 非常に深刻a なし 26 32 ― 平均0日 (4.98日短い~4.98日長い) ○○ 低重大 ICU滞在日数 1 RCT 深刻でない 深刻でない 深刻でない 非常に深刻a なし 26 32 ― 平均1.5日長い (2.63日短い~5.63日長い) ○○ 低重大 治療的介入を要する有害事象 2 RCT深刻でない深刻でない深刻でない非常に深刻aなし1/46(2.2%) 4/42(9.5%) RR 0.31 (0.04 to 2.59) 1,000人あたり66人少ない (91人少ない~1,151人多い) ○○ 低重大 a . 不精確性(CIが広く対象者数が少ない)により2段階ダウングレードした。
-S 952- 4) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 5) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ12:小児急性期呼吸管理患者に呼吸理学療法を行 うか? Answer:小児急性期呼吸管理患者に対して,呼吸理学療法を行うことを弱く推奨する。(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」) (1)背景および本CQの重要度 小児患者,特に乳児は,胸郭コンプライアンスが高く肺の弾性収縮に抗しきれないことや,気道が細いことから,無気肺をきたしやすいとされる。そのため,人工呼吸管理の急性期から呼吸理学療法が積極的に行われているという実態が報告されている1) 。一方,呼吸理学療法が呼吸器離脱を早めるのか,また,手技に伴う安全性は確保されているのかという点に関して,十分に網羅的な検討がされているとは言い難い。そのため,本CQを検討することは重要と考えられる。(2)PICO P (患者):ICU入室中の急性期呼吸管理(NPPVを 含む)を受けている小児患者(NICU管理の対象となる新生児を除く,上限年齢に関しては文献を広く採用する)。入室後24時間以内に呼吸器離脱が予想される患者,在宅呼吸管理を受けている患者を除く。サブグループ解析の対象として「心臓血管外科術後患者」を設定するI (介入):呼吸理学療法を行う(呼吸理学療法とし て徒手的理学療法・体位ドレナージ・機械的排 (11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 PADISガイドライン3)とJ-SSCG20204), 5)においては,小児のリハビリテーションに関するCQは取り扱われていない。(12)実施に関わる検討事項 小児ICU患者に対して早期運動リハビリテーションのプロトコルを導入することの効果は,今回の検討では明確にはわからなかったことに留意し,患者ごとに個別に効果を評価する必要がある。(13)今後の研究の可能性 今回のSRの過程においてアウトカムとして検討したものに関して,十分な情報を得られなかった。今後の研究では,今回検討した疑問に関連した情報が得られることを期待したい。具体的には,早期運動リハビリテーションのプロトコル導入に関してより大規模なRCTの実施が必要である。 また,他のアウトカムとして,長期的な死亡や健康関連QOLも有用かもしれない。さらに,心臓血管外科術後患者や急性期呼吸管理患者など,小児領域で頻度の多い患者群に対象を絞った研究の実施も待たれる。 文 献 1) Fink EL, Beers SR, Houtrow AJ, et al; PICU-Rehabilitation Study Group. Early Protocolized Versus Usual Care Rehabilitation for Pediatric Neurocritical Care Patients: A Randomized Controlled Trial. Pediatr Crit Care Med 2019;20:540-50. 2) Choong K, Awladthani S, Khawaji A, et al; Canadian Critical Care Trials Group. Early Exercise in Critically Ill Youth and Children, a Preliminary Evaluation: The wEECYCLE Pilot Trial. Pediatr Crit Care Med 2017;18: e546-54. 3) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. Table 11-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 953- (5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 異なる方向性を示すアウトカムがあるため,重大なアウトカムに関するエビデンスの確実性の中で最も低いグレードである「非常に低」を全体的なエビデンスの確実性とした。(6)価値観 重症小児患者に対する呼吸理学療法の効果を評価するアウトカムに関して,患者の価値観についてのデータはない。しかし,有害事象が発生する可能性を考慮しても,死亡や病院滞在日数に対する相対的価値は一般的に高いと考えられ,そのばらつきは「なし」であると判断した。(7)容認性 対象となる呼吸理学療法に係る診療報酬は,患者の主病名や施設基準によってさまざまではあるが,最も集中的に実施されると考えられる早期離床・リハビリテーション加算の場合でも500点であり,患者の個人の視点からおそらく許容できると考える。また,本CQにおける呼吸理学療法において新たに購入が必要な医療器具などは少なく,医療機関の経営者側の視点からもおそらく許容できると考える。一方で,通常に加えた介入を行うことにより医療従事者の仕事量が増えることが予測されるが,現行の診療報酬における人員配置などの施設基準上では許容可能であり,「おそらく,はい」と考える。(8)実行可能性 重症小児患者を受け入れている多くの施設において,医師の指示のもとで理学療法士や看護師により実行可能と考えられるが,特に乳幼児に対する呼吸理学療法に関しては不慣れな施設が存在することも想定される。したがって,実行可能性は「おそらく,はい」とした。(9)判断の要約(Table 12-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値8.0,見解不一致指数0.13であった。中央値7.5以上,見解不一致指数0.2未満の基準を満たしたが,EtDテーブルの望ましい効果,効果のバランスの部分に重大なコメントがあった。重大なコメントに関して,パネル会議で議論を行い,呼吸理学療法のさまざまな介入方法のうち腹臥位管理について検討したRCTしか抽出されなかったとはいえ,今回のPICO設定では介入としてとらえるべきと判断した。その後,腹臥位管理についてしか検討されていない点に関して「実施に関わる検討事項」に記載し,望ましくない効果を「さまざま」から「わずか」に変更し,効果のバラン 痰補助装置を検討する。また,腹臥位管理などの呼吸状態の改善を目的とした体位管理を含む。一方,離床などの運動療法は本検討に含まない) C (対照):呼吸理学療法を行わない,もしくは通 常ケアO (アウトカム):死亡(同一研究内で複数の期間の 死亡アウトカムが提示されている場合には,最長期間の死亡>院内死亡>ICU死亡の優先順位で採用する),病院滞在日数,ICU滞在日数,人工呼吸期間(NPPVを含む),治療的介入を要する有害事象(計画外抜去,転倒・転落,呼吸不全,循環不全,意識レベル低下,コントロール不良の痛み,呼吸停止,心停止) (3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したランダム化比較試験が2編施行2),3)されており,これらを用いたメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 12-1) 望ましい効果:文献検索により2件のRCTが抽出されたが,いずれも仰臥位管理を対照として腹臥位管理の介入の効果を評価したものであった。死亡(2 RCT: n=143)に対する効果推定値はリスク差(risk difference, RD)1,000人あたり107人少ない(95%CI 178人少ない~64人多い)であり,人工呼吸期間(1 RCT: n=42)に関してはMD 10.1時間長い(95%CI 37.57時間短い~57.77時間長い)であった。病院滞在日数,ICU滞在日数に関しては,PICOに合致するRCTは存在しなかった。以上の結果から,呼吸理学療法による望ましい効果は「中」と考えられる。 望ましくない効果:治療的介入を要する有害事象(1 RCT: n=101)に対する効果推定値はRD 1,000人あたり22人少ない(95%CI 78人少ない~175人多い)であった。以上の結果から,介入により有害事象は増えないと考えられるため,呼吸理学療法による望ましくない効果は「わずか」と考えられる。 益と害のバランス:本CQにおける望ましい効果は「中」であり,望ましくない効果は「わずか」であることから,効果のバランスは「おそらく介入が優位」と判断した。しかし,採用された2件のRCTはいずれも腹臥位管理の効果を評価したものであり,それ以外の呼吸理学療法の介入を評価したRCTは得られなかったことにも留意する必要がある。
-S 954- 評価したRCTが存在しなかったことに留意し,患者ごとに介入の効果を慎重に評価する必要がある。(13)今後の研究の可能性 今回のSRの過程においてアウトカムとして検討したものに関して,十分な情報を得られなかった。今後の研究では今回検討した疑問に関連した情報が得られることを期待したい。具体的には,腹臥位管理以外の呼吸理学療法の効果を評価するためのRCTや,腹臥位管理に関してもより大規模なRCTの実施が必要である。 また,他のアウトカムとして,長期的な呼吸機能や スの判断を「さまざま」から「おそらく介入が優位」に変更した上で2回目の投票を行った結果,中央値9.0,見解不一致指数0となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 PADISガイドライン4)とJ-SSCG20205),6)においては,小児のリハビリテーションに関するCQは取り扱われていない。(12)実施に関わる検討事項 今回の検討では十分な検出力を備えたRCTが存在しなかったことや,腹臥位管理以外の呼吸理学療法を Table 12-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 死亡 2a RCT深刻b深刻でない深刻でない深刻cなし9/73(12.3%) 16/70 (22.9%) RR 0.53 (0.22 to 1.28) 1,000人あたり107人少ない (178人少ない~64人多い) ○○ 低重大 病院滞在日数 0 重大 ICU滞在日数 0 重大 人工呼吸期間 1a RCT深刻b深刻でない深刻でない非常に深刻dなし22 20 ―平均10.1時間長い (37.57時間短い~57.77時間長い) ○○○ 非常に低重大 治療的介入を要する有害事象 1a RCT非常に深刻e深刻でない深刻でない深刻cなし4/51(7.8%) 5/50(10.0%) RR 0.78 (0.22 to 2.75) 1,000人あたり22人少ない (78人少ない~175人多い) ○○○ 非常に低重大 酸素化(PaO2/FIO2 ratio) 2a RCT深刻b深刻f深刻でない深刻cなし72 69 ―平均67.87高い (96.35低い~232.09高い) ○○○ 非常に低重要 無気肺 0 重要 a . 全ての研究は理学療法として腹臥位管理を評価した。b . バイアスのリスク(割り付けの隠蔽,選択的アウトカム報告)により1段階ダウングレードした。c . 最適情報量を満たさないため1段階ダウングレードした。d . 95%CIが広く最適情報量を満たさないため2段階ダウングレードした。e . 有害事象を経験した患者数に関する情報が不十分であったこと,および代表的な有害事象として気管チューブの計画外抜去を選択したため,2段階ダウングレードした。f . 大きな非一貫性(I2=68%)を認めたため1段階ダウングレードした。 Table 12-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性ま たはばらつきあり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 955- I (介入):ICU退室後の強化リハビリテーション (対照群よりも強度が高い,頻度が高い,もしくは時間が長い)の実施。身体機能に関するリハビリテーションに加え,認知機能や精神機能に対するリハビリテーション介入も含む。強化の定義は著者によるものに従う。ただし,ICU入室中から介入群と対照群とでリハビリテーションの介入内容,頻度や時間が異なる研究は除外するC (対照):介入なし,もしくはICU退室後の患者 に一般的に行われている通常のリハビリテーションや患者ケアO (アウトカム):身体機能関連QOL(physical component summary,もしくはphysical functioning,その他身体機能関連のQOL),精神機能関連QOL(mental component summary,もしくはmental health,その他精神機能関連のQOL),全体的健康関連QOL(EuroQol VAS, general health),死亡,ADL(Barthel Index, functional independence measure,Katz Index),復職,すべての有害事象(3)エビデンスの要約 SRの結果,PICOに合致したRCTが20編あり1)~20),これらを用いたメタアナリシスを実施した。(4)益と害のバランス(Table 13-1) 望ましい効果:身体機能関連QOL(9 RCT:n=807)に対する効果推定値はSMD 0.10高い(0.06低い~0.25高い)であり,精神機能関連QOL(9 RCT:n=803)に対する効果推定値はSMD 0.19高い(0.03低い~0.42高い)であり,全体的健康関連QOL(5 RCT:n=424)に対する効果推定値はSMD 0.22高い(0.09低い~0.54高い)である。ADL(2 RCT:n=115)に関する効果推定値はSMD 0.41低い(1.28低い~0.46高い)であり,復職に関しては報告しているRCTは存在しなかった。アウトカムのうち,臨床的に重要な3つのQOLは介入で優位であり,ADLは対照で優位であったもののQOLよりも重要度を低く設定していることから,望ましい効果は「小さい」とした。 望ましくない効果:すべての有害事象(4 RCT:n=166)に対する効果推定値は1,000人あたり49人多い(8人少ない~310人多い)であり,4 RCT中3 RCTで介入群および対照群のイベント発生が0件であった。また,当初に益のアウトカムとして設定していた死亡(2 RCT:n=288)に対する効果推定値は1,000人あたり22人多い(31人 健康関連QOLも有用かもしれない。さらに,心臓血管外科術後患者など,小児領域で頻度の高い呼吸管理患者群に対象を絞った研究の実施も待たれる。 文 献 1) Choong K, Foster G, Fraser DD, et al; Canadian Critical Care Trials Group. Acute rehabilitation practices in critically ill children: a multicenter study. Pediatr Crit Care Med 2014;15:e270-9. 2) Curley MA, Hibberd PL, Fineman LD, et al. Effect of prone positioning on clinical outcomes in children with acute lung injury: a randomized controlled trial. JAMA 2005;294:229-37. 3) Sawhney A, Kumar N, Sreenivas V, et al. Prone versus supine position in mechanically ventilated children: a pilot study. Med Sci Monit 2005;11:CR235-40. 4) Devlin JW, Skrobik Y, Gélinas C, et al. Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU. Crit Care Med 2018;46:e825-73. 5) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日集中医誌 2021;28:S1-411. 6) 江木盛時,小倉裕司,矢田部智昭,他;日本版敗血症診療 ガイドライン2020作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2020 .日救急医会誌 2021;32:S1-411. CQ13: 重症患者に対してICU退室後に強化リハビリ テーションを行うか? Answer:重症患者に対して,ICU退室後に強化リハビリテーションを行うことを弱く推奨する。(GRADE 2D:エビデンスの確実性=「非常に低」) (1)背景および本CQの重要度 重症患者に対するリハビリテーションの目的は, ADLを維持・向上させ,QOLを改善することである。ICU入室中の介入と同様にICU退室後の強化リハビリテーション介入も,ADLの向上やQOLの改善と社会復帰を目指して行われるが,その効果や有害事象に関しては定まった見解が得られていない。重症患者の身体機能障害,認知機能障害,精神機能障害はICU退室後も長期間継続することが指摘されており,重症患者に対してICU退室後の強化リハビリテーションの有効性を明確にすることは,重症患者のリハビリテーション計画を考える上で重要である。そのため,本診療ガイドラインに取り上げるべき重要な臨床課題であると考えた。(2)PICO P (患者):成人重症患者
-S 956- 型介入と,患者自らがプログラムやマニュアルを参照しながら取り組む非監視型介入がある。コストについては,入院中の監視型介入の場合,疾患別リハビリテーション料で算定しても,患者個人の視点からおそらく許容できると考える。また,本CQにおける強化リハビリテーションにおいて新たに購入が必要な医療器具などは少なく,医療機関の経営者側の視点からもおそらく許容できると考える。一方で,通常に加えた介入を行うことにより,医療従事者への負担が増えることが予測されるが,現行の診療報酬における人員配置などの施設基準上では許容できると考えるため,「おそらく,はい」と判断した。(8)実行可能性 監視型介入については,多くの施設において,医師の指示のもとで理学療法士,作業療法士,言語聴覚士や看護師によって実行可能であると考える。非監視型介入については,介入プログラムの遵守割合が監視型よりも低いことが予測されるが,患者自らがマニュアルを参照しながらリハビリテーションを行うこと自体は実行可能であると考える。したがって,実行可能性 少ない~218人多い)であったため,望ましくない効果は「小さい」とした。 益と害のバランス:望ましい効果は「小さい」,望ましくない効果は「小さい」であった。死亡やすべての有害事象に関しては, QOLと比べて重要度を低く設定しているため,「おそらく介入が優位」であると考える。(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性 重大アウトカムのエビデンスの確実性がすべて「非常に低」であり,「非常に低」を全体的なエビデンスの確実性とした。(6)価値観 重症患者に対する強化リハビリテーションにおけるアウトカムに関して,患者の価値観についてのデータはない。一般的に,QOL向上を重視する患者は多いと考えられ,そのばらつきは「おそらくなし」と判断した。(7)容認性 リハビリテーションには,入院中や退院後に施設や在宅の場において医療従事者の監視下で実施する監視 Table 13-1 エビデンスプロファイル 確実性の評価患者数効果 確実性重要性研究数 研究デザインバイアス のリスク非一貫性非直接性不精確性その他の検討介入対照相対指標 (95%CI)絶対指標 (95%CI) 身体機能関連QOL 9 RCT 非常に深刻a,b 深刻でない 深刻でない 深刻c なし 398 409 ― 標準化平均差0.1高い (0.06低い~0.25高い) ○○○ 非常に低重大 精神機能関連QOL 9 RCT 非常に深刻a,b 深刻d 深刻でない 深刻c 出版バイアスが 強く疑われるe 395 408 ― 標準化平均差0.19高い (0.03低い~0.42高い) ○○○ 非常に低重大 全体的健康関連QOL 5 RCT 非常に深刻a,b 深刻f 深刻でない 非常に深刻c,g なし 201 223 ― 標準化平均差0.22高い (0.09低い~0.54高い) ○○○ 非常に低重大 死亡 2 RCT深刻b深刻でない深刻でない非常に深刻g,hなし10/148 (6.8%) 7/140(5.0%) RR 1.44 (0.39 to 5.36) 1,000人あたり22人多い (31人少ない~218人多い) ○○○ 非常に低重大 日常生活動作 2 RCT 深刻b 深刻i 深刻でない 非常に深刻c,f なし 53 62 ― 標準化平均差0.41低い (1.28低い~0.46高い) ○○○ 非常に低重大 復職 0 重大 すべての有害事象 4 RCT非常に深刻a,j深刻でない深刻でない非常に深刻c,hなし6/84(7.1%) 2/82(2.4%) RR 3.00 (0.66 to 13.69) 1,000人あたり49人多い (8人少ない~310人多い) ○○○ 非常に低重大 a . バイアスのリスク(アウトカム評価者の盲検化)により1段階ダウングレードした。b . バイアスのリスク(参加者と研究者の盲検化)により1段階ダウングレードした。c . 最適情報量よりも対象者数が少ないため1段階ダウングレードした。d . 大きな非一貫性(I2=53%)を認めたため1段階ダウングレードした。e . ファンネルプロットの左右非対称性が疑われたため1段階ダウングレードした。f . 大きな非一貫性(I2=52%)を認めたため1段階ダウングレードした。g . 95%CIが広く0をまたぐため1段階ダウングレードした。h . 95%CIが広いため1段階ダウングレードした。i . 非常に大きな非一貫性(I2=81%)を認めたため1段階ダウングレードした。j . バイアスのリスク(選択的アウトカム報告)により1段階ダウングレードした。
-S 957-・ ICU退室後の強化リハビリテーションにおける最適 な強度,頻度,時間,継続期間,強化時期(ICU退室後から入院中の介入,退院後の介入,ICU退室後から退院後も継続した介入)の検討・ 精神機能や認知機能に対するリハビリテーション の種類や方法の検討 文 献 1) Wu J, Vratsistas-Curto A, Shiner CT, et al. Can in-reach multidisciplinary rehabilitation in the acute ward improve outcomes for critical care survivors? A pilot randomized controlled trial. J Rehabil Med 2019;51:598-606. 2) Veldema J, Bösl K, Kugler P, et al. Cycle ergometer training vs resistance training in ICU-acquired weakness. Acta Neurol Scand 2019;140:62-71. 3) Salisbury LG, Merriweather JL, Walsh TS. The development and feasibility of a ward-based physiotherapy and nutritional rehabilitation package for people experiencing critical illness. Clin Rehabil 2010;24:489-500. 4) Vitacca M, Barbano L, Vanoglio F, et al. Does 6-Month Home Caregiver-Supervised Physiotherapy Improve Post-Critical Care Outcomes?: A Randomized Controlled Trial. Am J Phys Med Rehabil 2016;95:571-9. 5) Patsaki I, Gerovasili V, Sidiras G, et al. Effect of neuromuscular stimulation and individualized rehabilitation on muscle strength in Intensive Care Unit survivors: A randomized trial. J Crit Care 2017;40:76-82. 6) Walsh TS, Salisbury LG, Merriweather JL, et al; RECOVER Investigators. Increased Hospital-Based Physical Rehabilitation and Information Provision After Intensive Care Unit Discharge: The RECOVER Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med 2015;175:901-10. 7) Shelly AG, Prabhu NS, Jirange P, et al. Quality of Life Improves with Individualized Home-based Exercises in Critical Care Survivors. Indian J Crit Care Med 2017;21:89-93. 8) Gruther W, Pieber K, Steiner I, et al. Can Early Rehabilitation on the General Ward After an Intensive Care Unit Stay Reduce Hospital Length of Stay in Survivors of Critical Illness?: A Randomized Controlled Trial. Am J Phys Med Rehabil 2017;96:607-15. 9) Jackson JC, Ely EW, Morey MC, et al. Cognitive and physical rehabilitation of intensive care unit survivors: は「おそらく,はい」とした。(9)判断の要約(Table 13-2) (10)推奨グレーディング決定の工程 1回目の投票で,RAND/UCLA法を用いた集計において中央値8,見解不一致指数0.107であった。中央値7.5以上,見解不一致指数0.2未満の基準を満たしたが, EtDテーブルの望ましい効果と望ましくない効果の部分に重大なコメントがあった。パネル会議で議論を行い,望ましくない効果の部分を修正した上で2回目の投票を行った結果,中央値 9,見解不一致指数 0.132となり,委員会で採択された(7点以上:100%)。(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨 国際版敗血症診療ガイドライン202121)では,人工呼吸管理が48時間を超える,もしくは ICU 滞在が 72時間を超える成人の敗血症や敗血症性ショックの回復者において,退院後のリハビリテーションプログラムを紹介することが提案されている(Weak, very low-quality evidence)。(12)実施に関わる検討事項 本介入における医療従事者への負担は多くないと考えられる。ただし,今回組み入れた一次研究は海外で実施されたもののみであり,「強化」の定義に統一されたものがないため,各施設において強度が高い,頻度が高い,時間が長い強化リハビリテーションを設定する必要がある。また,強化リハビリテーションを実施する際には,本CQで設定したQOLや死亡,ADL,復職,有害事象といったアウトカムを測定し,効果の検証を継続しながら,適切な強度や頻度,時間について検討する必要がある。(13)今後の研究の可能性 以下の内容に関する検討が求められるであろう。・ 重症患者のうち集中治療後症候群を有する患者のみ を対象とした強化リハビリテーションの効果検証 Table 13-2 判断の要約 判断 問題いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない望ましい効果わずか小さい中大きいさまざま分からない望ましくない効果大きい中小さいわずかさまざま分からないエビデンスの確実性非常に低低中高採用研究なし 価値観重要な不確実性 またはばらつき あり重要な不確実性ま たはばらつきの可 能性あり重要な不確実性また はばらつきはおそら くなし重要な不確実性 またはばらつき はなし 効果のバランス比較対照が優位比較対照がおそら く優位介入も比較対照もい ずれも優位でないおそらく介入が 優位介入が優位さまざま分からない 容認性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない実行可能性いいえおそらく,いいえおそらく,はいはいさまざま分からない
-S 958- CQ14:重症患者のリハビリテーションにおける家族 の参加とその意義は何か? Answer:(BQに対する情報提示)重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加には,離床などの実際に行われるリハビリテーションに直接参加して介助を行うこと,手を握って励ますなどリハビリテーションを行っている患者を支援すること,ADLの補助や患者の安楽に繋がるケアを行うことなどが含まれる。家族が参加することにより,患者のリハビリテーションに対するモチベーションが維持され,不安や不快感,リハビリテーション後の倦怠感が軽減されるなどの効果が期待される。また,患者の助けになりたいという家族のニーズを満たすことができ,ネガティブな信念,無益感や無力感を改善させる可能性がある。一方,家族のリハビリテーション参加は,患者や家族に精神的な負担を与える可能性があり,家族には十分な説明と教育を行った上で参加を提案する必要がある。(1)背景および本CQの重要度 重症患者は心身ともに重篤な状態にあり,家族の存在が重要である。重症患者の日常的なケアによく用いられるABCDEFバンドルには,早期リハビリテーションと家族の参加の両方が要素として含まれており,回復過程においても重要であると考えられている1) 。また,これまでの研究によると,家族には,患者のケアに関わりたいというニーズや,役割を与えて欲しいというニーズなどがある2)~5) 。現時点では,重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加の定義や具体的な方法が定まっておらず,有益性の評価を行うに至らないが,ADLの補助や患者の安楽に繋がるケアなどを含むリハビリテーションに家族が参加することは,患者と家族の双方に有益である可能性があり,本ガイドラインのCQとして取り上げた。(2)解説 家族中心のケアは,個々の家族のニーズと価値を尊重し,それらに対応した医療へのアプローチであり,情報提供,ケアへの参加,意思決定支援などが含まれる6) 。重症患者のリハビリテーションでは,患者の心身のサポートだけでなく,家族中心のケアの一環としてリハビリテーションに家族が参加するという側面についても検討されてきた3) 。重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加には,マッサージ,四肢の他動・自動運動,ポジショニングや寝返り,呼吸リハ results of the RETURN randomized controlled pilot investigation. Crit Care Med 2012;40:1088-97. 10) Batterham AM, Bonner S, Wright J, et al. Effect of supervised aerobic exercise rehabilitation on physical fitness and quality-of-life in survivors of critical illness: an exploratory minimized controlled trial (PIX study). Br J Anaesth 2014;113:130-7. 11) McDowell K, O’Neill B, Blackwood B, et al. Effectiveness of an exercise programme on physical function in patients discharged from hospital following critical illness: a randomised controlled trial (the REVIVE trial). Thorax 2017;72:594-5. 12) Connolly B, Thompson A, Douiri A, et al. Exercise-based rehabilitation after hospital discharge for survivors of critical illness with intensive care unit-acquired weakness: A pilot feasibility trial. J Crit Care 2015;30:589-98. 13) Liang Z, Munro CL, Ferreira TBD, et al. Feasibility and acceptability of a self-managed exercise to rhythmic music intervention for ICU survivors. Appl Nurs Res 2020;54:151315. 14) Elliott D, McKinley S, Alison J, et al. Health-related quality of life and physical recovery after a critical illness: a multicentre randomised controlled trial of a home-based physical rehabilitation program. Crit Care 2011;15:R142. 15) Jones C, Eddleston J, McCairn A, et al. Improving rehabilitation after critical illness through outpatient physiotherapy classes and essential amino acid supplement: A randomized controlled trial. J Crit Care 2015;30:901-7. 16) McWilliams DJ, Benington S, Atkinson D. Outpatientbased physical rehabilitation for survivors of prolonged critical illness: A randomized controlled trial. Physiother Theory Pract 2016;32:179-90. 17) Cuthbertson BH, Rattray J, Campbell MK, et al; PRaCTICaL study group. The PRaCTICaL study of nurse led, intensive care follow-up programmes for improving long term outcomes from critical illness: a pragmatic randomised controlled trial. BMJ 2009;339:b3723. 18) Jensen JF, Egerod I, Bestle MH, et al. A recovery program to improve quality of life, sense of coherence and psychological health in ICU survivors: a multicenter randomized controlled trial, the RAPIT study. Intensive Care Med 2016;42:1733-43. 19) Jones C, Skirrow P, Griffiths RD, et al. Rehabilitation after critical illness: a randomized, controlled trial. Crit Care Med 2003;31:2456-61. 20) Battle C, James K, Temblett P, et al. Supervised exercise rehabilitation in survivors of critical illness: A randomised controlled trial. J Intensive Care Soc 2019;20:18-26. 21) Evans L, Rhodes A, Alhazzani W, et al. Surviving Sepsis Campaign: International Guidelines for Management of Sepsis and Septic Shock 2021. Crit Care Med 2021;49: e1063-143.
-S 959-ショニングの調整や離床は専門的な知識や技術を要す ることから,患者および家族への十分な説明や教育が必要である。また,動揺が強い家族がリハビリテーションに参加する場合には,家族の心理状態をさらに悪化させる可能性があること2)を考慮すべきである。加えて,家族の抑うつや不安症状の軽減には寄与せず,家族のメンタルヘルスに対する効果が限定的であったとする報告もある7) 。 重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加に関する検証はまだ十分ではないが,今後の研究によりその効果が明らかになっていくことが期待される。 文 献 1) Ely EW. The ABCDEF Bundle: Science and Philosophy of How ICU Liberation Serves Patients and Families. Crit Care Med 2017;45:321-30. 2) Wong P, Redley B, Digby R, et al. Families’ perspectives of participation in patient care in an adult intensive care unit: A qualitative study. Aust Crit Care 2020;33:317-25. 3) van Delft LMM, Valkenet K, Slooter AJC, et al. Family participation in physiotherapy-related tasks of critically ill patients: A mixed methods systematic review. J Crit Care 2021;62:49-57. 4) Felten-Barentsz KM, van de Wetering-van Dongen VA, Vloet L, et al. Family participation during physical activity in the intensive care unit: A longitudinal qualitative study. J Crit Care 2021;65:42-8. 5) Garrouste-Orgeas M, Willems V, Timsit JF, et al. Opinions of families, staff, and patients about family participation in care in intensive care units. J Crit Care 2010;25:634-40. 6) Davidson JE, Powers K, Hedayat KM, et al; American College of Critical Care Medicine Task Force 2004-2005, Society of Critical Care Medicine. Clinical practice guidelines for support of the family in the patient-centered intensive care unit: American College of Critical Care Medicine Task Force 2004-2005. Crit Care Med 2007;35:605-22. 7) Amass TH, Villa G, OMahony S, et al. Family Care Rituals in the ICU to Reduce Symptoms of Post-Traumatic Stress Disorder in Family Members-A Multicenter, Multinational, Before-and-After Intervention Trial. Crit Care Med 2020;48:176-84. ビリテーション,移乗や歩行を含む早期離床,整容などのADL練習が挙げられ,家族は単独または医療者と共同でこれらのリハビリテーションに参加したことが報告されている2)~4),7) 。加えて,リハビリテーションの最中に手を握って励ます,汗を拭く,といった患者のモチベーションを維持するための行為によるリハビリテーションへの参加も可能であった2) 。 重症患者のリハビリテーションにおける家族の参加の効果を検証した介入研究は少ないが,患者のリハビリテーションに対するモチベーションを維持し,不安や不快感,リハビリテーション後の倦怠感を軽減したと報告されている2),3) 。また,マッサージなどの患者の安楽につながるようなケアやポジショニングの調整の補助に,希望に応じて家族が参加したことで,患者の退院もしくは死亡90日後の家族の心的外傷後ストレス障害(post traumatic stress disorder, PTSD)症状が改善した7) 。重症患者のリハビリテーションに家族が参加することに対して,約70%の患者が好意的に捉えており,また,約80%を超える家族が参加を希望した5) 。家族は,患者の病状やケアの内容に関心を持っており,患者に最善が尽くされるよう助けになりたいと望むことが多い2) 。家族がリハビリテーションに参加または精神的なケアを提供する役割を担うことで,こうした家族のニーズを満たすことができたとする報告もある2) 。 一方で,家族の参加が患者,家族の双方に精神的な苦痛をもたらす可能性がある。患者によっては,自分のイメージを保ちたいと思ったり,自分の姿を恥ずかしいと感じたり,また医療者の方が長けているのではないかと家族の参加の安全性を懸念することがあるため,患者の心情や社会的背景を考慮した選択が必要となる。家族においても,患者の健康状態への悪影響となることや医療者の邪魔になることに懸念を感じていた4) 。特に,マッサージや他動運動と比較して,ポジ
-S 960- 作成役割委員・担当理事 氏名本委員会の役割GL担当領域卯野木 健委員長河合 佑亮副委員長,アカデミックガイドライン推進班WG2班長,WG8對東 俊介副委員長,アカデミックガイドライン推進班WG7班長,WG1安藤 守秀委員WG1副班長飯田 有輝委員WG3班長笠井 史人委員WG3副班長川崎 達也委員WG6班長神津 玲委員WG1班長近藤 豊委員,アカデミックガイドライン推進班WG2,WG5齊藤 正和委員WG4班長佐浦 隆一委員WG1副班長櫻本 秀明委員WG8班長佐々木信幸委員WG1副班長中村 謙介委員WG5班長林田 敬委員,アカデミックガイドライン推進班班長西田 修アドバイザー高橋 哲也担当理事 アカデミックガイドライン推進班 氏名本委員会の役割GL担当領域大内 玲アカデミックガイドライン推進班WG1,WG3岡村 正嗣アカデミックガイドライン推進班WG4,WG8岡本 菜子アカデミックガイドライン推進班栗原 知己アカデミックガイドライン推進班WG4松石雄二朗アカデミックガイドライン推進班WG6矢坂 泰介アカデミックガイドライン推進班WG3,WG6山本 憲督アカデミックガイドライン推進班WG1,WG5吉廣 尚大アカデミックガイドライン推進班WG2,WG7 重症患者リハビリテーション診療ガイドライン作成役割・利益相反一覧表
-S 961- ワーキンググループ(WG)メンバー 氏名本委員会の役割GL担当領域安部 諒WGメンバーWG8飯塚 崇仁WGメンバー,SRメンバーWG6内山 侑紀WGメンバーWG1遠藤 聡WGメンバー,SRメンバーWG3, 7大倉 和貴WGメンバー,SRメンバーWG2太田 浩平WGメンバーWG8大塚 貴久WGメンバー,SRメンバーWG6岡田 大輔WGメンバー,SRメンバーWG1小幡 賢吾WGメンバーWG3片山 雪子WGメンバー,SRメンバーWG3金田 直樹WGメンバー,SRメンバーWG6北山 未央WGメンバー,SRメンバーWG2喜納 俊介WGメンバーWG7草葉 隆一WGメンバー,SRメンバーWG6桑原 政成WGメンバーWG5笹沼 直樹WGメンバー,SRメンバーWG1高橋 正浩WGメンバー,SRメンバーWG1髙山 千尋WGメンバーWG4田代 尚範WGメンバー,SRメンバーWG1立野 淳子WGメンバー,SRメンバーWG5田村 貴彦WGメンバー,SRメンバーWG5田本 光拡WGメンバーWG4土谷 飛鳥WGメンバー,SRメンバーWG1堤 悠介WGメンバー,SRメンバーWG7長門 直WGメンバーWG5成田 知大WGメンバー,SRメンバーWG2名和 智裕WGメンバー,SRメンバーWG6野々山 忠芳WGメンバー,SRメンバーWG2花田 匡利WGメンバーWG4平川 功太郎WGメンバーWG4牧野 晃子WGメンバーWG8正木 宏享WGメンバー,SRメンバーWG1松木 良介WGメンバーWG4松嶋 真哉WGメンバー,SRメンバーWG5松田 航WGメンバー,SRメンバーWG3宮城島 沙織WGメンバー,SRメンバーWG2諸見里 勝WGメンバーWG7柳 尚弥WGメンバーWG4山内 康太WGメンバー,SRメンバーWG7山下 遊平WGメンバー,SRメンバーWG3山本 夏啓WGメンバー,SRメンバーWG6劉 啓文WGメンバー,SRメンバーWG5若林 侑起WGメンバー,SRメンバーWG1
-S 962- システマティックレビュー(SR)メンバー 氏名本委員会の役割GL担当領域井上 拓保SRメンバーWG3栗山 明SRメンバー,アカデミックガイドライン推進班WG3中西 信人SRメンバーWG5米倉 寛SRメンバーWG5渡辺 伸一SRメンバーWG3 本診療ガイドラインの利益相反(COI)開示の方針に関して・ 経済的conflict of interest(以下,COI)と学術的COIならびに各メンバーの役割を巻末に開示する。・ 委員相互の学術的COIの干渉を避けるために,推奨草案に対しての委員の投票は匿名化で行う。・ 日本医学会の指針に基づく同一基準とし,所属学会の区別なく提出する。・ ガイドライン作成委員,ワーキンググループ,システマティックレビュー班,アカデミックガイドライン推進班 においてもCOI開示方針に関して区別を設けないこととする。・ 提出には別紙のCOI自己申告書を用いて,回答・集計する。・ COI開示については以下に準ずる。 COIの分類 本ガイドラインではCOIを経済的COIおよび学術的COIに分類し,また,その重要性からPrimary COI, Secondary COIに分類する。Primary COIがあるメンバーは,投票に参加できない。Secondary COIについては,開示のみの対応とする。経済的COIおよび学術的COIの基準については下記を参照のこと。 経済的COI学術的COI対応 Primary COI過去3年以内に下記の基準を満たすもの委員長:区分1委員:区分2・推奨に引用されている一次研究論 文の著者・研究資金を獲得しガイドラインに 関連する項目の研究を実施している場合投票に関与しない Secondary COI上記の基準を満たすが失効済みのもの(契約終了済みなど)上記以外の学術的COI開示のみ 経済的COIについて・次の基準A,B,Cに該当する場合は開示を行う。・過去3年間(2019年1月から2021年12月まで,投票権のあるものは2020年1月から2022年12月まで)に遡り開 示する。・製薬メーカーなどの競争的資金などもCOIの対象とする。・主任教授,部門責任者などの立場にある場合,教室(部門)全体に入った資金とみなされる場合はCOIとして開 示する(注:次のCを参照)。
-S 963- 【A.自己申告者自身の申告事項】A-1企業や営利を目的とした団体の役員,顧問職の有無と報酬額(1つの企業・団体からの報酬額が年間100万円以上のものを記載)金額区分 1 100万円≦ <500万円2 500万円≦ <1,000万円3 1,000万円≦ A-2株の保有とその株式から得られる利益(最近1年間の本株式による利益) (1つの企業からの1年間の利益が100万円以上のもの,あるいは当該株式の5%以上を保有しているものを記載)金額区分 1 100万円≦ <500万円2 500万円≦ <1,000万円3 1,000万円≦ A-3企業や営利を目的とした団体から特許権使用料として支払われた報酬(1つの特許使用料が年間100万円以上のものを記載)金額区分 1 100万円≦ <500万円2 500万円≦ <1,000万円3 1,000万円≦ A-4企業や営利を目的とした団体から,会議の出席(発表や助言など)に対し,研究者を拘束した時間・労力に対して支払われた日当,講演料などの報酬(1つの企業・団体からの報酬額が年間総額50万円以上のものを記載)金額区分 1 50万円≦ <100万円2 100万円≦ <200万円3 200万円≦ A-5企業や営利を目的とした団体が作成するパンフレット,座談会記事などの執筆に対して支払われた原稿料(1つの企業・団体からの原稿料が年間総額50万円以上のものを記載)金額区分 1 50万円≦ <100万円2 100万円≦ <200万円3 200万円≦ A-6企業や営利を目的とした団体が提供する研究費〔1つの企業・団体から,医学系研究(共同研究,受託研究,治験など)に対して,申告者が実質的に使途を決定し得る研究契約金で実際に割り当てられた100万円以上のものを記載〕金額区分 1 100万円≦ <1,000万円2 1,000万円≦ <2,000万円3 2,000万円≦ A-7企業や営利を目的とした団体が提供する奨学(奨励)寄附金(1つの企業・団体から,申告者個人または申告者が所属する講座・分野または研究室に対して,申告者が実質的に使途を決定し得る寄附金で実際に割り当てられた100万円以上のものを記載)金額区分 1 100万円≦ <500万円2 500万円≦ <1,000万円3 1,000万円≦
-S 964- A-8企業などが提供する寄附講座(企業などからの寄附講座に所属している場合に記載) A-9その他の報酬研究とは直接に関係しない旅行,贈答品など(1つの企業・団体から受けた報酬が年間5万円以上のものを記載)金額区分 1 5万円≦ <20万円2 20万円≦ <50万円3 50万円≦ 【B.申告者の配偶者,一親等内の親族,または収入・財産的利益を共有する者の申告事項】B-1企業や営利を目的とした団体の役員,顧問職の有無と報酬額(1つの企業・団体からの報酬額が年間100万円以上のものを記載) B-2株の保有と,その株式から得られる利益(最近1年間の本株式による利益) (1つの企業の1年間の利益が100万円以上のもの,あるいは当該株式の5%以上保有のものを記載) B-3企業や営利を目的とした団体から特許権使用料として支払われた報酬(1つの特許使用料が年間100万円以上のものを記載) 【 C.申告者の所属する組織・部門(研究機関,病院,学部またはセンターなど)の長に関する申告事項(申告者が組織・部門の長と共同研究者,分担研究者の立場にある場合に該当する)】C-1企業や営利を目的とした団体が当該の研究機関・部門に対し提供する研究費(1つの企業・団体か契約に基づいて,申告者の医学系研究(助成研究,共同研究,受託研究など)に関連して,当該の長に対して過去3年以内に実質的に使途を決定し得る研究契約金で実際に割り当てられたものを記載)金額区分 1 1,000万円≦ <2,000万円2 2,000万円≦ <4,000万円3 4,000万円≦ C-2企業や営利を目的とした団体が当該の研究機関・部門に対し提供する寄附金(1つの企業・営利団体から,申告者の研究に関連して提供され,所属研究機関,病院,学部またはセンター,講座の長が実質的に使途を決定し得る寄附金で実際に割り当てられたものを記載)金額区分 1 200万円≦ <1,000万円2 1,000万円≦ <2,000万円3 2,000万円≦ C-3その他申告者が所属する研究機関そのもの,あるいは機関・部門の長が本学会の事業活動に関係する企業などの株式保有,特許使用料,あるいは投資など(本学会の事業活動において影響を与える可能性が想定される場合に記載)
-S 965- 学術的COIについて・下記の基準A,B,Cに該当する場合は開示を行う。・過去3年間(2019年1月から2021年12月まで,投票権のあるものは2020年1月から2022年12月)に遡り開示す る。・C-1の項目はPrimary COIとして扱う。・C-3,4については,獲得した研究資金を基に研究している場合は,研究資金源と研究名のいずれも開示し, Primary COIとして扱う。それ以外の競争的研究資金を用いない研究,発表,論文の場合はSecondary COIとして扱う。 【A.学術団体における役職】2019年1月1日から2021年12月まで(投票権のあるものは2020年1月から2022年12月まで)にすべての全国規模以上の学術団体およびそれに準ずるもの(集中治療医学会以外のすべての領域の学会を含む)の理事,監事以上の役職についている場合,役職学会名を記載する。 【B.ガイドラインへの関与】B-1 2019年1月1日から2021年12月まで(投票権のあるものは2020年1月から2022年12月まで)にあらゆる診療ガイドラインおよびそれに準ずるものにメンバーとして関わった場合,そのガイドライン名,役職を記載する。B-2前版の「集中治療における早期リハビリテーション―根拠に基づくエキスパートコンセンサス―」の推奨に関与した委員の場合,その旨を記載する。 【C.関連する研究への関与】C-1推奨形成のためのシステマティックレビューに一次研究として含まれている論文の著者(共著者)の場合,論文名,雑誌名を公開する。(時期については過去3年間以前も含む) C-2推奨形成のためのシステマティックレビューの出版済み諭文の著者(共著者)の場合,論文名,雑誌名を公開する。(時期については過去3年間以前も含む) C-3 2019年1月1日から2021年12月まで(投票権のあるものは2020年1月から2022年12月まで)に,当ガイドラインの臨床疑問に関連する論文または学会発表の著者または演者(共著者または共同演者を含む)である場合,論文名,雑誌名または学会発表の演題名,発表学会を開示する。C-4 2019年1月1日から2021年12月まで(投票権のあるものは2020年1月から2022年12月まで)に,当ガイドラインの臨床疑問に関連する研究に関与している場合(研究計画書が作成され倫理委員会で承認されており,研究責任者または共同研究者として研究計画書に記載されている場合),関与している研究名を開示する。
-S 966- 利益相反(COI:conflict of interest)一覧経済的COI(経済的COI管理基準A-1~C-3項目の詳細については別記参照) *印は表の下に詳細を付記 氏名A-1 A-2 A-3 A-4 A-5 A-6 A-7 A-8 A-9 B-1 B-2 B-3 C-1 C-2 C-3卯野木 健無無無無無無無無無無無無無無無安藤 守秀無無無無無無無無無無無無無無無飯田 有輝無無無無無無無無無無無無無無無笠井 史人無無無無無無無無無無無無無無無河合 佑亮無無無無無無無無無無無無無無無川崎 達也無無無無無無無無無無無無無無無神津 玲無無無*1無無*2無無無無無無無無近藤 豊無無無無無無無*3無無無無無無無齊藤 正和無無無無無無無無無無無無無無無佐浦 隆一無無無無無無無無無無無無無無無櫻本 秀明無無無無無無無*4無無無無無無無佐々木信幸無無無*5無無無無無無無無無無無對東 俊介無無無無無無無無無無無無無無無中村 謙介無無無無無無無無無無無無無無無林田 敬無無無無無無無無無無無無*6無無西田 修無無無無無*7 *8無無無無無無無無高橋 哲也無無無無無無無*9無無無無*10無無大内 玲無無無無無無無無無無無無無無無岡村 正嗣無無無無無無無無無無無無無無無岡本 菜子無無無無無無無無無無無無無無無栗原 知己無無無無無無無無無無無無無無無松石雄二朗無無無無無無無無無無無無無無無矢坂 泰介無無無無無無無無無無無無無無無山本 憲督無無無無無無無無無無無無無無無吉廣 尚大無無無無無無無無無無無無無無無安部 諒無無無無無無無無無無無無無無無飯塚 崇仁無無無無無無無無無無無無無無無内山 侑紀無無無無無無無無無無無無無無無遠藤 聡無無無無無無無無無無無無無無無大倉 和貴無無無無無無無無無無無無無無無太田 浩平無無無無無無*11無無無無無無無無大塚 貴久無無無無無無無無無無無無無無無岡田 大輔無無無無無無無無無無無無無無無小幡 賢吾無無無無無無無無無無無無無無無片山 雪子無無無無無無無無無無無無無無無金田 直樹無無無無無無無無無無無無無無無北山 未央無無無無無無無無無無無無無無無喜納 俊介無無無無無無無無無無無無無無無草葉 隆一無無無無無無無無無無無無無無無桑原 政成無無無無無無無無無無無無無無無笹沼 直樹無無無無無無無無無無無無無無無高橋 正浩無無無無無無無無無無無無無無無髙山 千尋無無無無無無無無無無無無無無無田代 尚範無無無無無無無無無無無無無無無
-S 967- 氏名A-1 A-2 A-3 A-4 A-5 A-6 A-7 A-8 A-9 B-1 B-2 B-3 C-1 C-2 C-3立野 淳子無無無無無無無無無無無無無無無田村 貴彦無無無無無無無無無無無無無無無田本 光拡無無無無無無無無無無無無無無無土谷 飛鳥無無無無無無無無無無無無無無無堤 悠介無無無無無無無無無無無無無無無長門 直無無無無無無無無無無無無無無無成田 知大無無無無無無無無無無無無無無無名和 智裕無無無無無無無無無無無無無無無野々山忠芳無無無無無無無無無無無無無無無花田 匡利無無無無無無無無無無無無無無無平川功太郎無無無無無無無無無無無無無無無牧野 晃子無無無無無無無無無無無無無無無正木 宏享無無無無無無無無無無無無無無無松木 良介無無無無無無無無無無無無無無無松嶋 真哉無無無無無無無無無無無無無無無松田 航無無無無無無無無無無無無無無無宮城島沙織無無無無無無無無無無無無無無無諸見里 勝無無無無無無無無無無無無無無無柳 尚弥無無無無無無無無無無無無無無無山内 康太無無無無無無無無無無無無無無無山下 遊平無無無無無無無無無無無無無無無山本 夏啓無無無無無無無無無無無無無無無劉 啓文*12無無無無無無無無無無無無無無若林 侑起無無無無無無無無無無無無無無無井上 拓保無無無無無無無無無無無無無無無栗山 明無無無無無無無無無無無無無無無中西 信人無無無無無無無無無無無無無無無米倉 寛無無無無無無無無無無無無無無無渡辺 伸一無無無無無無無無無無無無無無無(経済的COI開示事項詳細) *1 帝人在宅医療株式会社:2019/金額区分2日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社:2022/金額区分1 *2 株式会社フィリップス・ジャパン:2021/金額区分2 *3 凸版印刷株式会社 救急AI色画像情報標準化講座 2021年6月〜*4 New nursing 株式会社 集中治療イノベーション看護学講座 2022年11月〜*5 帝人ファーマ株式会社:2021,2022/金額区分1 *6 太陽日酸株式会社:その他, 2021/金額区分1 *7 丸石製薬株式会社:治験, 2019,2020,2021/金額区分1小野薬品工業株式会社:治験, 2019/金額区分1ラボコープ・ディベロップメント・ジャパン株式会社:治験, 2021/金額区分1株式会社ヘリオス:治験:2021/金額区分1 *8 バクスター会社株式会社:2019/金額区分1塩野義製薬株式会社:2019,2020/金額区分1小野製薬工業株式会社:2019/金額区分1旭化成メディカル株式会社:2020/金額区分1旭化成ファーマ株式会社:2021, 2022/金額区分1 *9 フィリップスジャパン,東邦ホールディングス,インターリハ,旭化成順天堂大学デジタルヘルス・遠隔医療研究開発講座 2019年11月〜2022年10月*10 代田浩之 フィリップスジャパン:産学共同研究, 2022年/金額区分1代田浩之 東邦ホールディングス:産学共同研究, 2022年/金額区分1代田浩之 京セラ・フクダ電子・インターリハ・AMI:産学共同研究/金額区分1藤原俊之 エム・エフコンサルト:産学共同研究/金額区分3 *11 広島ロータリークラブ:2022/金額区分1 *12 泉医科工業株式会社:顧問, 2020/金額区分1
-S 968- COI一覧学術的COI(学術的COI管理基準A-1~C-4項目の詳細については別記参照) *印は表の下に詳細を付記氏名A B-1 B-2 C-1 C-2, C-3 C-4卯野木 健日本クリティカルケア看護学会 理事 日本集中治療医学会 理事日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー有無有*18無安藤 守秀日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 理事COPD診断と治療のためのガイドライン2022 SR委員有無無無飯田 有輝日本循環器理学療法学会 理事 日本呼吸ケア・リハビリテーション栄養学会 理事日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー有無無無笠井 史人無無無無有*2, *3有*14河合 佑亮日本離床学会 理事日本版敗血症診療ガイドライン2020 ACメンバー WGメンバー SRメンバー,日本版 敗血症診療ガイドライン2024 委員,気管吸引ガイドライン2023(改訂第3版) 委員無無無有*15, *16川崎 達也無日本版敗血症診療ガイドライン2020 委員,日本版敗血症診療ガイドライン2024 委員, 3学会合同ARDS診療ガイドライン2021 小児パネル委員,JRC蘇生ガイドライン2020作業部会メンバー,COVID-19薬物療法に関するRapid/Living Recommendations アドバイザリーボード,COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS) 診療コンセンサスステートメント WGメンバー,日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会および日本集中治療医会小児集中治療委員会日本小児集中治療連絡協議会 COVID-19ワーキンググループ 活動報告第2報 WGメンバー 無無無無 神津 玲日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 理事日本呼吸法医学会 職種指定理事日本呼吸理学療法学会 理事 ARDS診療ガイドライン2021 パネル会議メンバー,理学療法ガイドライン第2版 委員有無有*4無近藤 豊無日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー,日本版敗血症診療ガイドライン2024 委員,ARDSガイドライン2021 統括本部委員,JRC蘇生ガイドライン2020 委員,2022年改訂版非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン協力委員,熱中症診療ガイドライン2024 副編集長 無無有*18無齊藤 正和日本腎臓リハビリテーション学会 理事呼吸療法ガイドライン第2版SRメンバー,心血管理学療法ガイドライン SRメンバー有無無無佐浦 隆一日本リハビリテーション医学会 理事日本急性期リハビリテーション医学会 理事日本リハビリテーション医学教育推進機構 理事日本脳卒中協会 理事日本災害リハビリテーション支援協会 副代表ダスキン愛の輪基金 評議員日本リウマチリハビリテーション研究会 代表世話人日本がんリハビリテーション研究会 理事 がんのリハビリテーション診療ガイドライン(第2版) 委員,メディカルスタッフのためのライフステージに応じた関節リウマチ患者支援ガイド 研究分担者無無無無櫻本 秀明無日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー有無無無佐々木信幸日本リハビリテーション医学会事務局 幹事 日本急性期リハビリテーション医学会 監事脳卒中治療ガイドライン2021 委員無無無無對東 俊介無日本版敗血症診療ガイドライン2020 ACメンバー,理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー,ARDS診療ガイドライン2021 領域責任委員,日本版敗血症診療ガイドライ ン2024 委員無無有*5無
-S 969- 氏名A B-1 B-2 C-1 C-2, C-3 C-4中村 謙介日本離床学会 理事日本在宅救急医学会 理事日本救命医学会 理事 日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー,重症患者の栄養療法ガイドライン2024 副委員長無有*1有*1, *18有*1林田 敬無日本版敗血症診療ガイドライン2020 ACメンバー,日本蘇生協議会JRC蘇生ガイドラ イン2020 WGメンバー無無無無 西田 修日本集中治療医学会 理事長日本急性血液浄化学会 理事長日本呼吸療法医学会 理事日本Shock学会 理事日本医工学治療学会 理事日本離床モニター学会 理事 日本版敗血症診療ガイドライン2020 担当理事,J-PADガイドライン 担当理事,集中治療を要する重症患者の広域搬送ガイドライン 担当理事,遠隔ICU設置と運用に関するガイドライン改訂版2023年5月 理事長,日本集中治療医学会集中治療に係るタスク・シフト/フェアに関する安全管理指針 理事長,臓器提供を見据えた患者評価・管理と術中管理のためのマニュアル(厚生労働科学特別研究事業) 研究分担者,日本版敗血症診療ガイドライン2020特別編COVID-19薬物療法に関するRapid/ Livingrecommendations第5.0版 担当理事,ARDS診療ガイドライン2021 理事長,集中治療部設置のための指針2022年改訂版 理事長,集中治療部設置のための指針2021年改訂について 空調設備に関する改訂方針と提言 理事長,日本集中治療医学会 集中治療室における安全管理指針 理事長,新型コロナウィルス感染症流行に際しての医療資源配分の観点から治療の差し控え・中止についての提言 理事長,集中治療室における薬剤師の活動方針 理事長 有無無無 高橋 哲也日本心臓リハビリテーション学会 副理事日本循環器理学療法学会 副理事日本理学療法士協会 理事 2021年改正版 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン 班員,理学療法ガイドライン第2版 循環器班・副班長有無無無大内 玲無日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー無無無無岡村 正嗣無無無無無無岡本 菜子無無無無無無栗原 知己無無無無無無松石雄二朗無無無無無無矢坂 泰介無無無無有*6無山本 憲督無無無無有*18無吉廣 尚大無日本版敗血症診療ガイドライン2020 SRメンバー,ARDS診療ガイドライン2022 SR メンバー無無無無安部 諒無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー無無無無飯塚 崇仁無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー無無有*7無内山 侑紀無無無無無無遠藤 聡無ICUにおけるCOVID-19患者に対するリハビリテーションQ&A WGメンバー無無無無大倉 和貴無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー無無無無太田 浩平無日本版敗血症診療ガイドライン2020 SRメンバー,ARDS診療ガイドライン改訂版 SR メンバー無無無無大塚 貴久無無無無無無岡田 大輔無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー無無無無
-S 970- 氏名A B-1 B-2 C-1 C-2, C-3 C-4小幡 賢吾無無無無無無片山 雪子無無無無無無金田 直樹無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー無無無無北山 未央無無無無無無喜納 俊介無無無無無無草葉 隆一無無無無無無桑原 政成無新型コロナウイルス感染症診療の手引き別冊 執筆協力者,循環器病対策推進基本計 画 厚生労働省(事務局)無無無無笹沼 直樹無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー有無無無高橋 正浩無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー有無無無髙山 千尋無無無無無無田代 尚範無無有無有*8無立野 淳子無無無無有*18無田村 貴彦無無無無有*9 , *18無田本 光拡無無無無無無土谷 飛鳥無日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー SRメンバー,急性膵炎診療ガイド ライン2021 委員,ゼラチンスポンジガイドライン 委員無無無無堤 悠介無日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー無無無無長門 直無日本敗血症診療ガイドライン2020 SRメンバー,急性呼吸促迫候群(ARDS)診療ガイドライン2021 SRメンバー,結核診療ガイドライン SRメンバー,脳卒中治療ガイドラ イン2021 タスクフォース無無無無成田 知大無日本敗血症診療ガイドライン2020 SRメンバー,ARDS診療ガイドライン2021,サポート班/領域責任委員 SR責任者,日本敗血症診療ガイドライン特別編COVID-19 living guideline WGメンバー,日本版敗血症診療ガイドライン2024 アカデミック班無無無無名和 智裕無無無無無無野々山忠芳無無無無無無花田 匡利無理学療法ガイドライン 第2班 COPD班 副班長無無無無平川功太郎無無無無無無牧野 晃子無無無無無無正木 宏享無無無無無無松木 良介無理学療法ガイドライン(第2版) SRメンバー有無有*10無松嶋 真哉無理学療法ガイドライン(第2版) SRメンバー有無有*11, *18無松田 航無無無無無無宮城島沙織無無無無無無諸見里 勝無無無無無無柳 尚弥無無無無無無
-S 971- 氏名A B-1 B-2 C-1 C-2, C-3 C-4山内 康太無日本理学療法士協会・理学療法ガイドライン SRメンバー,ARDSガイドライン SRメ ンバー無無無無山下 遊平無無無無無無山本 夏啓無無無無無無劉 啓文無無無無有*15無若林 侑起無無無無無無井上 拓保無理学療法ガイドライン第2版 SRメンバー無無有*12有*17栗山 明無無無無無無中西 信人無無無無有*13, *18有*13米倉 寛無日本版敗血症診療ガイドライン2020 WGメンバー,ARDSクリニカルプラクティスガ イドライン2021 委員(領域責任委員),周術期禁煙ガイドライン改定 WGメンバー無無有*18無渡辺 伸一無無無無無無〈学術的COI詳細〉C-1 *1 Nakamura K, Kihata A, Naraba H, et al. Efficacy of belt electrode skeletal muscle electrical stimulation on reducing the rate of muscle volume loss in critically ill patients: A randomized con- trolled trial J Rehabil Med. 2019;51(9):705-711. Nakamura K, Nakano H, Naraba H, et al. High protein versus medium protein delivery under equal total energy delivery in critical care: A randomized controlled trial. Clin Nutr. 2021;40(3):796-803. Nakamura K, Kihata A, Naraba H, et al. β-Hydroxy-β-methylbutyrate, Arginine, and Glutamine Complex on Muscle Volume Loss in Critically Ill Patients: A Randomized Control Trial. JPEN J Parenter Enteral Nutr. 2020;44(2):205-212. C-2, C-3 *2 The Japanese Situation of Swallowing Evaluation & Treatment, 2th World Dysphagia, 2021 *3 本邦の集中治療室における摂食嚥下診療調査,日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌,2022 *4 ICU における早期リハビリテーションの取り組み:理学療法士の立場から ICU多職種合同シンポジウム「ICUにおける早期リハビリテーションを考える」 第4回日本集中治療医学会九州支部学術集会,2020 Watanabe S, Kotani T, Taito S, et al. Determinants of gait independence after mechanical ventilation in the intensive care unit: a Japanese multicenter retrospective exploratory cohort study. J Intensive Care. 2019;7:53. *5 Taito S, Yamauchi K, Tsujimoto Y, Banno M, Tsujimoto H, Kataoka Y. Does enhanced physical rehabilitation following intensive care unit discharge improve outcomes in patients who received mechanical ventilation? A systematic review and meta-analysis. BMJ Open. 2019;9(6):e026075. *6 集中治療室における早期リハビリテーション実践の実態:横断調査,日本クリティカルケア看護学会学術集会,2020本邦集中治療室における重症患者に対するリハビリテーション実践と患者及び組織特性の関連の検討:横断研究,日本集中治療医学会,2021 ICUに入室する急性呼吸不全患者に対する早期離床:最新の知見に基づき臨床実践の課題を考える,日本集中治療医学会,2022 *7 当院PICU入室患者の運動機能回復に与える因子の検討,第49回日本集中治療医学会学術集会,2022当院PICUにおける早期離床プロトコル導入の効果について―離床への効果について着目して―,第8回小児理学療法学会,2021当院PICUでの離床と運動機能回復との関係,第47回日本集中治療医学会学術集会,2020 *8 48時間以上の人工呼吸装着患者の退院時自立補講の関連因子,日本集中治療医学会雑誌,2021 48時間以上経口挿管下人工呼吸管理患者における抜管後誤嚥生肺炎発症の予測因子の検証,昭和学士会誌,2019 *9 Tamura T, Yatabe T, Yokoyama M, Nishimura M. Current status of studies about optimal composition of amino acid and protein for ICU patients: systematic review. Anaesth Intensive Care. 2014;42(6):806-807. *10 Matsuki R, Kojima N, Watanabe K, et al. Impact of a Rehabilitation Protocol and a Dedicated Therapist in the Intensive Care Unit on Physical Function and Activities of Daily Living. Prog Rehabil Med. 2020;5:20200027.
-S 972- *11 Matsushima S, Yoshida M, Yokoyama H, et al. Effects on physical performance of high protein intake for critically ill adult patients admitted to the intensive care unit: A retrospective pro- pensity-matched analysis. Nutrition. 2021;91-92:111407. ICU入室7日目の蛋白投与量は転帰時のADLに影響を与えるか? 集中治療医学会,2020集中治療領域におけるNSTガイドライン検証 重症患者における急性期にエネルギー投与量がADLの転帰に与える影響 単施設後ろ向きコホート研究,日本臨床栄養代謝学会学術集会,2019重症患者における急性期の蛋白投与量が早期離床・リハビリテーションの効果に与える影響,集中治療医学会,2019 *12 携帯型超音波機器を用いた嚥下機能評価と多職種連携による経口摂取を再開できた1例,日本リハビリテーション看護学会,2021携帯型超音波機器によるベッドサイド嚥下評価の試み 梨状窩通過時の嚥下物検出の信頼性の検証,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会,2021 48時間以上の経口挿管下人工呼吸管理患者における抜管後誤嚥性肺炎発症の予測因子の検証,昭和学士会雑誌,2019 *13 Nakanishi N, Oto J, Tsutsumi R, et al. Effect of Electrical Muscle Stimulation on Upper and Lower Limb Muscles in Critically Ill Patients: A Two-Center Randomized Controlled Trial. Crit Care Med. 2020;48(11):e997-e1003. C-4 *14 Spronk PE, Spronk LEJ, Egerod I, et al. Dysphagia in Intensive Care Evaluation (DICE): An International Cross-Sectional Survey. Dysphagia. 2022;37(6):1451-1460. *15 集中治療室重症患者の予後に関する調査,2021 *16 集中治療室に入室した重症患者とその家族の集中治療後症候群の疫学調査,2022 *17 携帯型エコーを用いた嚥下評価の可視化調査,2022携帯型超音波機器によるベッドサイド嚥下評価の検者間信頼性の検証,2020 48時間以上の経口挿管下人工呼吸管理患者における抜管後嚥下障害の調査,2019 *18 Nakanishi N, Matsushima S, Tatsuno J, et al. Impact of Energy and Protein Delivery to Critically Ill Patients: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Nutrients. 2022;14(22):4849. Japanese Clinical Practice Guidelines for Rehabilitation in Critically Ill Patients 2023 (J-ReCIP 2023) Committee of Intensive Care Early Mobilization, Japanese Society of Intensive Care Medicine J Jpn Soc Intensive Care Med 2023;30:S905-72.
日本集中治療医学会雑誌 Vol. 30 Supplement 2 2023 年12 月10 日 発行 第4 種 学術刊行物製 作株式会社Gakken〔〒141-8416〕 東京都品川区西五反田2-11-8 TEL.03-6431-1211 FAX.03-6431-1214 E-mail:jjsicm@gakken.co.jp本書の著作権は一切学会が所有しています.したがって,当学会の許諾を得ないで本書を転載刊行することを禁じます. 発行人理事長 西田 修 発行者一般社団法人 日本集中治療医学会〔〒113-0033〕東京都文京区本郷2-15-13 お茶の水ウイングビル10F TEL.03-3815-0589 FAX.03-3815-0585 E-mail:jimu@jsicm.org Web site:https://www.jsicm.org/ 編集人日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会 日本集中治療医学会機関誌編集・用語委員会委員長 川崎 達也 -S 974 -