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心不全症例におけるASV 適正使用に関するステートメント(第1報) ―SERVE-HF 試験のプレス発表を受けて― 2015 年5 月13 日にレスメド社は同社の Adaptive Servo Ventilation(ASV)装置を用いた臨床試験:Treatment of Sleep-Disordered Breathing With Predominant Central Sleep Apnea by Adaptive Servo Ventilation in Patients With Heart Failure (SERVE-HF)試験に関連するプレス発表を行った。SERVE-HFは多国籍かつ複数施設で実施した無作為化比較試験(第IV相試験)であり、左室駆出率(Left Ventricular Ejection Fraction:LVEF)45%以下の安定した症候性心不全患者に合併した中等度から高度の中枢型優位の睡眠時無呼吸の治療において、最適なケアに加えてASV治療を適用した場合、症候性慢性心不全患者の死亡率や罹患率が低下するかどうかを評価するために設計された臨床試験である。今回のプレス発表では、全死因死亡率や心不全悪化による予定外の入院といった1次エンドポイントについて、ASV群とコントロール群の間に統計的に有意な差は示されなかった(HR=1.136、95%CI=(0.974-1.325), p-value=0.104)。一方、心血管死亡率の年間リスクがコントロール群の7.5%に対して、ASV 群では10.0%と有意に増加したことが報告され、心血管死亡率のリスクがASV 群で33.5 %相対的に増加することを意味している(HR=1.335, 95%CI=(1.070-1.666), p-value= 0.010)。このデータに基づきレスメド社およびアメリカ睡眠学会などからは、LVEF≦45%以下で慢性心不全(ニューヨーク心臓病協会心機能分類:II-IV度)を示し且つ中枢型優位の睡眠時無呼吸の患者に対するASV 治療の使用制限に関する提言が出されている。尚、本結果は中間報告であり、最終結果は、さらなる分析を経て今後公表予定であり、SERVE-HF試験の対象患者以外の他の患者集団においては、同様の潜在的なリスクに関して確認されていない。 一方、最近報告された本邦において左室駆出率低下を伴う症候性慢性心不全患者 に対して、睡眠時無呼吸の存在の有無を問わずレスメド社のASV治療装置の効果を検討した多施設共同無作為化試験であるRandomized controlled Study of Adaptive-servo Ventilator in patients with congestive heart failure: Confirmatory trial of efficacy on cardiac function (SAVIOR-C)試験においては、1次エンドポイントである6か月後の左室駆出率は対照群、ASV群ともに有意に増加し両群間に差はなかったものの、副次エンドポイントであり6ヶ月後の症状と心不全の増悪を複合した臨床複合反応(Clinical Composite Response: CCR)はASV群で有意な改善を示し、同じく6ヶ月間での複合心イベントの発生リスクに関してASV群での悪化は見られていない。 これらの臨床試験の結果と今までに参照しうる情報を考慮し、現時点でのASV 適 正使用に関する以下の提言を行う。