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2) 輸血医療にあたって医療機関・医療関係者が遵守すべき法的義務a) 血液製剤の自給と血液法の整備 血液製剤は、倫理的観点および国際的公平性の観点から、国内の医療に必要な量の製剤を国内の献血でまかなうこと(=国内自給)が望ましいことはいうまでもない。1980 年代に薬害エイズ事件が発生に至ったことを重くみて、平成6 年には遺伝子組換え製剤を除くヒト血液凝固第VIII 因子製剤の国内自給が達成されたが、依然としてアルブミン製剤、近年はグロブリン製剤においても血漿分画製剤の完全国内自給は未達成で、関係者の一層の取組が求められている。 平成14 年7 月に新たに、「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」(血液法)が制定されるに至った。血液製剤の安全性の向上、安定供給の確保に加え、適正使用の推進を法律で規定すること、また血液事業に関わる関係者(国、地方公共団体、採血事業者、製造・輸入業者、医療関係者)の責務が明確化されるに至った。特に「国は、血液製剤の適正な使用の推進に関する施策の策定及び実施その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」と法律に明記され、国による指針の作成の義務が法律で規定されたことは画期的であった。また医療機関において血液製剤を用いた医療が適正になされるよう、院内の血液製剤を管理し、使用するための体制を整備するため、院内における輸血療法委員会、責任医師の任命および輸血部門の設置を働き掛けることも明記され、行政による医療機関に対する医療監視において必ず確認されている重要なポイントとなっている。 b) 薬機法の改正 平成14 年に改正された医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)では「医療関係者による、生物由来製品の安全性の確保」、特に特定生物由来製品(ヒトの血液や組織に由来する原料又は材料を用いた製品(血液製剤全般))に関する安全確保が盛り込まれた(第68 条の21)。また過去の事件において、製剤の使用前に患者に正しく説明されていなかったこと、診療録の保管期間が十分ではなかった等の問題点をふまえ、(1)医療関係者による特定生物由来製品に係る説明(製剤使用の必要性、感染などのリスク等)を書面その他の手段で行う(インフォームド・コンセント)こと、(2)記録の保存、輸血後感染症など憂慮すべき副反応が発生した場合に使用対象となった患者の特定を容易に行うため、製品を使用した患者の記録を保管(20 年)すること、(3)医薬関係者から厚生労働省への副反応の報告の三点が整備された。