p.45 抽出テキスト
i)確認事項輸血終了後に、患者名、血液型、製造番号を再度確認し、終了時間や副反応の有無を診療録に記録する。ii)輸血後の観察輸血終了後も、TRALI、TACO、細菌感染症などの重篤な副反応が起こる可能性があるため、継続的な観察が重要である。 d)患者検体の保存 輸血による感染事例の遡及調査に備え、輸血前の患者血液を-20°C以下で2年間を目安に保存することが推奨される。 4 輸血の有効性・安全性の評価、管理体制および使用記録 の保管 輸血療法では、患者の状態を継続的に観察し、その有効性と安全性を評価することが求められる。輸血用血液製剤は、「特定生物由来製品」に該当するため、法律により使用記録の作成と保管が義務付けられている4,17)。これらの記録は、医療機関内での輸血過誤防止や、万一副反応が発生した場合の原因究明に役立つ重要な情報である。医療機関は、これらの情報を適切に記録・保管するための体制を整備しなければならない。 1)輸血療法の基本的な考え方 輸血は患者を救う有効な補充療法の手段である一方で、臓器移植に準ずるものであり、感染症や免疫反応といったリスクを伴う。そのため、以下の原則に基づいて実施することが求められる。 a)適応の厳格化 輸血は「真に必要とされる患者」にのみ行われるべきである。鉄剤や赤血球造血刺激因子製剤(ESA)などの代替療法を優先的に検討し、他の手段がない場合にのみ輸血を実施する。国際的な動向を踏まえ、術前の貧血管理、術中・術後の出血量削減、適正な輸血指標の設定という PBM の3本柱を総合的に推進する(I-1-4)参照)。