p.36 抽出テキスト
輸血業務全般を監督する責任医師を任命する。この医師は、輸血関連の専門知識を持ち、副反応発生時のコンサルテーションに対応し、院内の輸血体制を整備する役割を担う。患者誤認や不適合輸血を防ぐための手順書の作成・改訂も行う8)。 c)輸血部門の設置 日常的に輸血を行う医療機関では、責任医師の監督のもと、輸血用血液製剤の請求、保管、払い出し、輸血関連検査などを一括管理する輸血部門を設置し、業務を集中的に行う。 d)担当臨床検査技師の配置 輸血検査業務は、十分な知識と経験を持つ臨床検査技師が担当し、24 時間体制で検査および輸血管理を実施することが望ましい。 e)職員教育 診療科の看護師や医師、そして輸血部門の専任臨床検査技師だけでなく、日直・当直(日勤・夜勤)の臨床検査技師も含めた全職員の協力が不可欠である。輸血療法に関する注意事項をすべての関係者に周知徹底することが求められる。 3)不適合輸血を防ぐための検査以外の留意点人為的な過誤を防ぐため、以下の点に注意が必要である。 a)血液型検査用検体の採血時の取り違い 血液型判定は、採血時に患者確認を厳重に行い、異なる時点で採血された別検体を用いて実施し、結果が一致した場合に確定する。 採血時には、複数人の採血管を同時に持ち歩いたり、識別子のない採血管に採血したりするなど、誤認が生じやすい行為は避けるべきである。 b)検査結果の誤記や誤入力 同一検体を異なる技師による二重測定により検体誤認や誤判定を防止する。判定結果の記録や管理には、輸血管理システムの活用が有効である。 c)検査結果の適切な保全・結果の転記や入力時に過誤が起こらないよう注意を払う。