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p.15 抽出テキスト

では、各種感染症や既往歴等が確認されている。来場時に実際に血液を介して感染する病原体に感染していないか、無症状であってもそうした感染症に罹患しているリスクを抱えていないか、自覚症状だけではなく海外渡航歴や性行動等についても回答を求めている。感染症以外でも、現在抱えている疾患や、それらに対する服薬状況も回答を求め、輸血用血液製剤の安全性・有効性に支障となる医薬品を使用していると考えられる場合には、献血不適格となる。こうした問診は、輸血用血液製剤の安全性対策だけではなく、献血者保護の観点からも行われており、さらに医学的所見として体温測定、体重測定、血圧測定、Hb 値測定及び血小板数測定を行って、国の定める採血基準に適合し、採血が献血者の健康に影響を及ぼさないと判断された場合に、採血を行っている。

原料血液への細菌等の混入防止のため、約25 mL の初流血除去が行われている。初流血として除去された血液は、各種の検査用血液として使用されており、肝機能検査等に加え、数種類の病原体の抗原・抗体検査やNAT が行われている。現在実施されている感染症検査として、HBs 抗原・抗体、HBc 抗体、HCV 抗体、HIV-1/2 抗体、HTLV-1 抗体、梅毒トレポネーマ抗体、肝機能検査(ALT)、ヒトパルボウイルスB19 抗原、さらに4価NAT(HBV-DNA、HCV-RNA、HEV- RNA、HIV-RNA)が個別検査として行われている。加えて、中南米出身者などの該当献血者ではシャーガス病対策としてTrypanosoma Cruzi 抗体の検査も行われている。検査の結果、いずれも検査に合格した血液だけが輸血用血液製剤として用いられている。

製造部門では、発熱等の輸血後副反応や感染症を防ぐ目的で、白血球除去フィルター等による濾過にて保存前白血球除去が行われ、1 バッグ中の白血球数は1 × 106個以下に低減されている。さらに、GVHD 予防のため15 Gy 以上50 Gy以下の放射線照射が行われている。また、新鮮凍結血漿-LR240 は、TRALI 予防のため、ほぼ100%男性献血者由来血液から製造されている。

輸血用血液製剤は、検査で合格とされると医療機関に供給されるが、有効期間が短い赤血球製剤や血小板製剤は製造後間もなく出荷されるのに対し、有効期間の長いFFP は、6 か月間以上貯留保管され、その間、献血者等からの献血後の申告や、遡及調査情報、輸血後感染症情報など、安全性に問題となる情報がないことを確認してから出荷されている。