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p.12 抽出テキスト

1) 献血制度

輸血用血液製剤は、まだ人工的に造り供給することはできないため、人の血液を原料とせざるを得ない。献血とは、病気の治療や手術などで輸血や血漿分画製剤を必要としている患者のために、健康な人が自らの血液を無償で提供するボランティアである。我が国における輸血用血液製剤は、全て献血で提供された血液から製造されている。輸血用血液製剤は、各製剤によって有効期間は異なるが、いずれも長期保存することができないため、献血は一時期に偏ることなく、常に一定の協力を得る必要がある。2024 年は、年間で約500 万人(延べ数)、1 日平均では約14,000 人が献血に協力している。現在、日本の献血制度は大きな課題を抱えている。日本国内では少子高齢化が著しく進んでいることの影響により、主に輸血を必要とする高齢者層が増加し、一方で、献血に協力可能な若い世代は減少している(図1)。10~30 代の献血協力者数はこの10 年間で3 割程度も減少しており、少子高齢化が今後さらに進むと、輸血用血液製剤の安定供給に支障をきたす恐れもある。加えて、近年特に免疫グロブリン製剤の需要が著しく増加しており、その原料となる血漿の必要確保量も大幅に増加していることから、継続的かつ安定的な献血確保は喫緊の課題となっている。

図1 実献血者数9)