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かったため,鎮痛補助薬としてリドカインのみを推奨することとした。[CQ12~14]これまでの研究と委員会での議論より,鎮痛補助薬を必要とするがん疼痛は,神経障害性疼痛,骨転移を原因とする高度な痛みのあるがん患者を対象とした。委員会の議論では,がん疼痛の原因,性状に応じてどの鎮痛補助薬を第一選択薬とするかについては合意に至らなかった。[CQ16]放射線治療による一過性の痛みの悪化は,治療関連痛でがん疼痛ではない。委員会で議論し,放射線治療中の患者を,緩和医療の医療者も,治療やケアに関わる機会が多いことが確認されたため,本ガイドラインで対象にすることとした。[CQ17]委員会では,便秘に対して投与される薬剤の用語について議論した。本ガイドラインで採用した研究のうち,ナルデメジン(末梢性μオピオイド受容体拮抗薬),ルビプロストン(クロライドチャネルアクチベーター)や,本ガイドラインでは採用していない研究だが,ガイドライン作成時点で投与可能なリナクロチド(グアニル酸シクラーゼC 受容体アゴニスト),エロビキシバット(胆汁酸トランスポーター阻害薬)を,前版で使用した「下剤」の用語では総称できないという意見があった。海外の複数のガイドラインでは,laxatives(下剤),PAMORAs;peripherally acting μ—opioid receptor antagonists,その他の薬は,薬品名で表記されていた。そして,便秘治療薬,下剤,便秘薬の用語が提案された。最終的には,用語の判読しやすさ(リーダビリティ)と,薬効の違いを表記すること重視して「下剤,末梢性μオピオイド受容体拮抗薬,その他の便秘治療薬」と分類した。[CQ18,19]オピオイドの開始と同時に,頓服薬として制吐薬を処方していること,オピオイドの開始と同時に制吐薬を定期投与することは(いわゆる予防投与),一部の患者に対して行われているという制吐薬の使用方法に関する意見があった。さらに,制吐薬を投与しても,悪心・嘔吐が緩和しないときは,オピオイドの変更や投与経路の変更を行っているという制吐薬以外の治療方法に関する意見があった。一方で,制吐薬のうち頻用されている,プロクロルペラジン,メトクロプラミド,ドンペリドンの有害作用(錐体外路症状:アカシジア,パーキソニズム)をより重視して,オピオイドの開始と同時に制吐薬を投与することは行わないか,行っても短期間に留めること,悪性消化管閉塞を合併した患者には,メトクロプラミドを投与しないという制吐薬の有害作用に関する意見が多数あった。[CQ21]放射線性粘膜炎による痛みは,治療関連痛でがん疼痛ではないが,放射線性粘膜炎や口腔粘膜炎の患者の治療やケアに,緩和医療の医療者も関わる機会が多いため,本ガイドラインでは対象とすることとした。[CQ23]委員会では,経験的に弱オピオイドは強オピオイドと比較して,有害作用が軽減できる可能性があるという意見があった。軽度の痛みに対して,強オピオイドを投与するのは例外的という意見があった。