p.369 抽出テキスト
部)は同程度だった。有害作用が評価された研究(4 件)では,有害作用の内訳のみ記載されているが,オピオイドの変更の前後で評価されていなかった(3 件)。メサドンに変更する前後では,眠気,悪心,食欲不振,口渇が軽減した(1 件)。▋バイアスリスクランダム化の方法の記載なし(2 件),割り付けの隠蔽(コンシールメント)の方法の記載なし(4 件),参加者と医療者の盲検化なし(オープンラベル試験:3 件),アウトカム測定者の盲検化が内容から判断できない(オープンラベル試験:3 件),その他のバイアス(単施設研究:3 件,製薬会社の資金:1 件)を認めた。 ** これまでの研究では,適切な鎮痛効果が得られない患者に対して,オピオイドを変更または併用しているが,オピオイドの変更を行う群と行わない群を比較しておらず,臨床疑問に直接対応しているとはいえない。また,どのオピオイドから,他のどのオピオイドに変更するとより痛みが緩和するかを評価した研究もない。他のガイドラインでは,オピオイドの変更は,オピオイドを増量しても予測される鎮痛効果が得られないときや,対処しうる有害作用の治療を行っても十分な治療効果が得られないときに行うことが推奨されている(Caraceni 2012, Fallon 2018)。またオピオイドの変更について,明確な推奨ができないと結論するガイドラインでは,個々の患者の臨床状況に応じて,オピオイドの変更を行うこととされている(WHO 2018)。委員会では,他のガイドラインの推奨と(Caraceni 2012, Fallon 2018),各委員の臨床経験を総合的に判断し,オピオイドの変更について以下のように結論した。オピオイドが投与されているにもかかわらず緩和されない,がん疼痛のある患者に対して,投与されているオピオイドを増量しても予測される鎮痛効果が得られないとき,オピオイドの変更を条件付きで推奨する。また,オピオイドが投与され,患者が許容できない有害作用のあるがん疼痛のある患者に対して,対処しうる有害作用の治療を行っても十分な治療効果が得られないとき,オピオイドの変更を条件付きで推奨する。 【引用文献】1) Kim HJ, Kim YS, Park SH. Opioid rotation versus combination for cancer patients with chronic uncontrolled pain: a randomized study. BMC Palliat Care 2015; 14: 41 2) Riley J, Branford R, Droney J, et al. Morphine or oxycodone for cancer‒related pain? A randomized, open‒label, controlled trial. J Pain Symptom Manage 2015; 49: 161‒72 3) Moksnes K, Dale O, Rosland JH, et al. How to switch from morphine or oxycodone to methadone in cancer patients? A randomised clinical phase II trial. Eur J Cancer 2011; 47: 2463‒70 4) Poulain P, Denier W, Douma J, et al. Efficacy and safety of transdermal buprenorphine: a randomized, placebo‒controlled trial in 289 patients with severe cancer pain. J Pain Symptom Manage 2008; 36: 117‒25 5) Kalso E, Vainio A. Morphine and oxycodone hydrochloride in the management of cancer pain. Clin Pharmacol Ther 1990; 47: 639‒46 【参考文献】a) Caraceni A, Hanks G, Kaasa S, et al.; European Palliative Care Research Collaborative (EPCRC); European Association for Palliative Care(EAPC). Use of opioid analgesics in the