p.308 抽出テキスト
では,NSAIDs の併用のほうが鎮痛効果が良好な研究(5 件),差がない研究(2 件)があった。NSAIDs の併用のほうがプラセボより,オピオイドの使用量(経時的に増量した投与量)が少なく(1 件),NSAIDs を2 剤併用したほうが,NSAIDs を1剤併用するより鎮痛効果が良好(2 件)であった。[NSAIDs,オピオイド,プラセボ,抗うつ薬のいずれかを組み合わせて比較した研究]さまざまな薬剤を3 群比較した研究(3 件)では,NSAIDs とオピオイドとNSAIDs+オピオイド併用を比較した研究では鎮痛効果の差がなく(1 件),NSAIDsとプラセボとオピオイドを比較した研究では,NSAIDs が最も鎮痛効果があり(1件),NSAIDs とNSAIDs+抗うつ薬とNSAIDs+オピオイドを比較した研究では,鎮痛効果の差はなかった(1 件)。▋QOL,有害作用QOL を評価した研究(NSAIDs と他のNSAIDs の比較)の2 件では,ketorolacとdexketoprofen,ketorolac とジクロフェナクを比較し差がなかった(Karnovsky performance, Spitzer test)。有害作用については,プラセボとの比較では,プラセボと同等の研究(1 件),内訳(悪心,発熱,顔面浮腫,眠気,消化不良,頭痛,めまい)と頻度のみ記載されており,群間比較されていなかった研究があった(2 件)。他のNSAIDs との比較では,内訳(悪心・嘔吐,消化不良,下痢,便秘,腹痛,肝機能異常,消化管出血,食欲不振,口渇,眠気,熱感,動悸,火照り)と頻度のみ記載されており,比較されていなかった研究(14 件),nimesulide のほうがジクロフェナクより有害作用が少なかった研究があった(1 件)。オピオイドとの比較では,評価していない研究(1 件),内訳(眠気,食欲不振,消化不良,口内乾燥,心窩部痛)と頻度のみ記載されており,群間比較されていない研究(6 件),モルヒネのほうが全有害事象が多い研究(1 件),ペンタゾシンのほうが眠気,悪心・嘔吐が多かった研究があった(1 件)。オピオイドと,オピオイドとNSAIDs の併用との比較では,オピオイドとNSAIDs を併用したほうが,胃部不快感が多い(1 件),差なし(1 件),比較されていないが併用したほうが消化器症状,血尿を認めた研究があった(1 件)。NSAIDs 2 剤+オピオイドとNSAIDs 1 剤+オピオイドを比較した研究では,便秘,眠気,めまいがみられた(1 件)。NSAIDs,オピオイド,プラセボ,抗うつ薬のいずれかを組み合わせて比較した研究では,NSAIDs と,オピオイドと,NSAIDs とオピオイドの併用で,悪心・嘔吐,錯乱を認めたが,群間差はなかった(1 件)。NSAIDs とNSAIDs+抗うつ薬とNSAIDs+オピオイドで,胃部不快感,口渇,中枢神経障害を認めた頻度のみ記載されており,群間比較はされていなかった(1 件)。▋バイアスリスクNSAIDs とプラセボを比較した研究では,ランダム化の方法の記載なし(3 件),割り付けの隠蔽(コンシールメント)の方法の記載なし(3 件),参加者と医療者の盲検化の記載なし(1 件),アウトカム測定者の盲検化が内容から判断できない(1件),アウトカム不完全報告(脱落率5~20%:2 件),その他のバイアス(単施設研究:2 件,研究資金の記載なし:2 件)を認めた。他のNSAIDs と比較した研究では,ランダム化の方法の記載なし(12 件),割りIII章推奨