p.307 抽出テキスト
解 説本臨床疑問に関する臨床研究としては,ランダム化比較試験が40 件ある。NSAIDs とプラセボを比較した研究(3 件),NSAIDs と他のNSAIDs を比較した研究(16 件),NSAIDs とオピオイドを比較した研究(9 件),オピオイドと,オピオイドとNSAIDs の併用を比較した研究(9 件),NSAIDs,オピオイド,プラセボ,抗うつ薬のいずれかを組み合わせて比較した研究(3 件)があった。▋がん疼痛の緩和[NSAIDs とプラセボを比較した研究] NSAIDs とプラセボを比較した研究(3 件)では,うつ症状のある患者,高度の痛みのある患者では治療効果がなく(2 件),鎮痛薬を使用していない痛みのある患者では治療効果があった(1 件)。[NSAIDs と他のNSAIDs を比較した研究] NSAIDs と他のNSAIDs を比較した研究(16 件)では,異なるNSAIDs では鎮痛効果の差がない(11 件),差がある研究(4 件)があった。同じNSAIDs で投与量を変えた研究では,投与量が多いと鎮痛効果が良好(フルルビプロフェン:1 件,ナプロキセン:1 件)であった。[NSAIDs とオピオイドを比較した研究] NSAIDs とオピオイドを比較した研究(9 件)では,単回投与の比較(ペンタゾシン2 件,フェンタニル舌下錠1 件),反復投与の比較(モルヒネ2 件,コデインを含む2 件)で鎮痛効果の差を認めなかった。NSAIDs のほうが鎮痛効果は良い研究〔2 件:ペンタゾシン1 件(投与期間8 日間),モルヒネ1 件(単回投与)〕があった。[オピオイドの単独投与と,オピオイドとNSAIDs またはアセトアミノフェンの併用を比較した研究]オピオイドの単独投与と,オピオイドとNSAIDs の併用を比較した研究(7 件) CQがん疼痛のある患者に対して,NSAIDs の投与は推奨されるか? がん疼痛(軽度)のある患者に対して,NSAIDs の投与(初回投与)を推奨する。 (強い推奨,中等度の根拠に基づく) オピオイドが投与されているにもかかわらず,適切な鎮痛効果が得られていない,がん疼痛のある患者に対して,オピオイドとNSAIDs の併用を条件付きで推奨する。 (弱い推奨,弱い根拠に基づく)オピオイドが投与されているにもかかわらず,十分な鎮痛効果が得られな い,または有害作用のため,オピオイドを増量できないとき。 2 推 奨 1B 2C条 件