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98 99 III章推奨 ●推奨の概要● OVERVIEW NRS:Numerical Rating Scale NSAIDs:non‒steroidal anti‒inflammatory drugs,非ステロイド性抗炎症薬PCA:patient controlled analgesia,自己調節鎮痛法 *脊髄圧迫症候群を含む,神経圧迫に伴う痛み,放射線治療による一過性の痛みの悪化,脳転移やがん性髄 膜炎による頭蓋内圧亢進症状に伴う頭痛があるとき,ステロイドを投与する。* *より早く鎮痛する目的で,オピオイドを持続静注または持続皮下注で開始してよい。¶ オピオイドを持続静注または持続皮下注で投与するとき,PCA を使用してもよい。※ メサドン以外の強オピオイドが投与されているにもかかわらず,適切な鎮痛効果が得られないとき。§ 患者の選好,医療者の判断,医療現場の状況で,強オピオイドが投与できないとき。# 高度の腎機能障害があるとき。他の強オピオイドが投与できないとき。☆経口モルヒネ・ヒドロモルフォン・オキシコドン速放性製剤,オピオイド注射剤のボーラス投与,オピオ イド坐剤のいずれか。★フェンタニル舌下錠またはバッカル錠。◇下剤,末梢性μオピオイド受容体拮抗薬を除く,その他の便秘治療薬の投与については,明確な推奨はで きない。◆精神刺激薬の投与については,明確な推奨はできない。* **eGFR 30 mL/min 未満† トラマドール,オキシコドン,ヒドロモルフォン,メサドン,コデイン,モルヒネを注意して投与しても よい。ただし,コデイン,モルヒネは可能なら投与は避ける。投与するなら短期間で,少量から投与する。‡ 強オピオイドや鎮痛補助薬が投与されても,適切な鎮痛効果が得られていない,難治性のがん疼痛に対し て。 [備 考]・鎮痛を目的とした薬物療法以外の,くも膜下鎮痛法を含む神経ブロック,放射線治療は,本ガイドライン の対象外とした。なお,両治療は,薬物療法と併行して適応を専門家と検討すること。・薬物療法のビスホスホネート,抗RANKL 抗体の投与も鎮痛を主目的として投与する薬剤ではないため対 象外とした。・下剤:浸透圧性下剤,大腸刺激性下剤。末梢性μオピオイド受容体拮抗薬:ナルデメジン。その他の便秘 治療薬:ルビプロストンなど。・制吐薬:メトクロプラミド,ドンペリドン,抗ヒスタミン薬,ハロペリドール,プロクロルペラジン,オ ランザピンなど。・鎮痛補助薬:抗うつ薬,ガバペンチノイド,抗痙攣薬,抗不整脈薬。・オピオイドの変更:オピオイドスイッチング,オピオイドローテーションのこと。 ●鎮痛薬 疼痛強度(NRS)軽度(1~3)中等度(4~6)高度(7~10)突出痛 推 奨アセトアミノフェン,NSAIDsモルヒネ¶,ヒドロモルフォン¶,オキシコドン¶,フェンタニル¶ タペンタドールレスキュー薬☆ 条件付き推奨―メサドン※経粘膜性フェンタニル★コデイン,トラマドール§,ブプレノルフィン# ― * * ●オピオイドの有害作用に対する治療 有害作用便秘◇悪心・嘔吐眠気◆ 推 奨下剤制吐薬オピオイドの減量条件付き推奨末梢性μオピオイド受容体拮抗薬オピオイドの変更・投与経路の変更― ●特定の状況の治療 状況神経障害性疼痛,骨転移高度な腎機能障害適切な鎮痛効果が得られない対処しうる治療を行っても許容できない有害作用 推 奨鎮痛薬(アセトアミノフェン,NSAIDs,オピオイド)の投与フェンタニル,ブプレノルフィンの注射剤†投与中の鎮痛薬を増量投与中の鎮痛薬の有害作用に対する治療 条件付き推奨鎮痛補助薬,ケタミン‡その他のオピオイドアセトアミノフェン・NSAIDs の併用,鎮痛補助薬の併用,オピオイドの変更オピオイドの変更・投与経路の変更 * **がん疼痛以外の痛み・がん治療による痛み(外科治療,がん薬物療法,放射線治療*に関連した痛み)・がん・がん治療と関連のない痛み・オンコロジーエマージェンシー(脊髄圧迫症候群*) 痛みの評価(原因,強さ,心理社会的な要因) がん疼痛