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p.140 抽出テキスト

解 説本臨床疑問に関する臨床研究としては,ランダム化比較試験が8 件ある。対象患者は,強オピオイドが投与されていない患者(7 件),投与されている患者(1 件)であった。すべての研究は,強オピオイドを投与中の患者に対して,メサドンと他のオピオイド〔モルヒネ(4 件),フェンタニル貼付剤(2 件),モルヒネまたはフェンタニル貼付剤(1 件)〕と,メサドンの変更の方法(1 件)で鎮痛効果を比較した研究であった。▋がん疼痛の緩和メサドンは,モルヒネと比較して,鎮痛効果の差はなかった(ただし,非劣性試験も含む)(6 件)。フェンタニル貼付剤と比較して鎮痛効果が良かった(1 件)。オピオイドの増量が必要な患者が,フェンタニル貼付剤,モルヒネよりも少なかった(4 件)。

▋QOL,有害作用QOL を評価した研究(4 件)では,試験開始時に介入群,対照群の差がないことを評価しているが,介入後の解析はされていなかった(HADS, Euro QOL 4D, Spitzer QOL Index)(4 件)。そのうち1 件では,睡眠時間,KPS(Karnofsky performance status),立位保持時間が両群で改善していた。有害作用が評価された研究(8 件)では,口渇,悪心・嘔吐,便秘,傾眠,眠気が介入群,対照群の差がない(4 件),内訳のみ記載されており,比較できない(3件),有害作用による試験脱落が,モルヒネ投与群よりも多い研究があった(1 件)。▋バイアスリスクランダム化の方法の記載なし(3 件),割り付けの隠蔽(コンシールメント)の方法の記載なし(7 件),参加者と医療者の盲検化ができない(薬剤の違いで割り当てがわかる:6 件),アウトカム測定者の盲検化が内容から判断できない(6 件),ITT解析非実施(2 件),アウトカム不完全報告(脱落率5~20%:2 件,20%>:6 件),その他のバイアス(単施設研究:5 件,製薬会社の資金:2 件)を認めた。

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これまでの研究では,オピオイド間の換算比を適切に設定すれば,メサドンと他のオピオイドと鎮痛効果は同程度で,投与量の増量の必要な患者が少なかった。他のオピオイドと比較して,有害作用(口渇,悪心・嘔吐,便秘,傾眠,眠気)は同III章推奨

CQ中等度から高度のがん疼痛のあるがん患者に対して,メサドンの投与は推奨されるか?

強オピオイドが投与されているにもかかわらず,適切な鎮痛効果が得られない*,中等度から高度のがん疼痛のある患者に対して,メサドンの投与を推奨する。

(強い推奨,中等度の根拠に基づく)

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推 奨

*:オピオイドが投与されているにもかかわらず,十分な鎮痛効果が得られない,または有害作用のため,オピオイドを増量できないとき。1B