p.235 抽出テキスト
III章推奨 消化管閉塞による痛みのあるがん患者に対して、行うべき評価は何か? 痛みの原因の評価と痛みの評価を行う(P24,II-2 痛みの包括的評価の項参照)。 解 説1)痛みの原因を身体所見や画像検査から評価する痛みの原因として、がんによる痛み以外の可能性も含めて評価する。病歴・身体所見・腹部単純X 線・腹部超音波検査などから、消化管閉塞の外科治療適応について検討する。便秘、腹水、腸管の拡張など、痛みに関連する治療可能な他の要因があるかについて評価を行い、それぞれ、排便コントロール、腹水のコントロール、腸管の減圧などを検討する。 2)痛みの評価を行う痛みの日常生活への影響、痛みのパターン(持続痛か突出痛か)、痛みの強さ、痛みの部位、痛みの経過、痛みの性状、痛みの増悪因子と軽快因子、現在行っている治療の反応、および、レスキュー・ドーズの効果と副作用について評価する。特に、持続痛か突出痛か(消化管の蠕動による突出痛があるか)、増悪因子・軽快因子(食事や排便が影響しているか)、行っている治療の効果や副作用について評価する。 臨床疑問62 推 奨 消化管閉塞による痛みのあるがん患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる疼痛治療は、プラセボに比較して痛みを緩和するか? 消化管閉塞による痛みのあるがん患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる鎮痛治療は痛みを緩和する。消化管閉塞による痛みのあるがん患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる疼痛治療を行う。1B (強い推奨、低いエビデンスレベル) 解 説消化管閉塞による痛みに限定した臨床研究は限られている。しかし、消化管閉塞による痛みを含むがん疼痛に対するWHO方式がん疼痛治療法が有用性を示した複数の観察研究がある(P31,II-3 WHO方式がん疼痛治療法の項参照)。 ** 以上より、消化管閉塞による痛みのある患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる疼痛治療は、痛みを緩和すると考えられる。したがって、本ガイドラインでは、消化管閉塞による痛みのある患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる疼痛治療を行うことを推奨する。 臨床疑問63 推 奨