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p.210 抽出テキスト

とが確認され、副作用として眠気、倦怠感、嘔気、末梢のしびれ感、金属味がある。非がん患者の神経障害性疼痛を主としたChallapalliら16)の系統的レビューでは、治療前後でのVAS*の減少の平均値が−11mmであり、副作用のOdds 比は4.2(32% vs 12%;めまいがリドカインで30%、メキシレチン16%、嘔気がメキシレチンで17%)であった(P66,II-4-3 鎮痛補助薬の項参照)。一方、がんによる神経障害性疼痛への有効性に関する臨床試験としては、無作為化比較試験が3件、前後比較研究が2件ある。Ellemannら17)による無作為化比較試験では、10 例のがんによる神経障害疼痛のある患者を対象に、5mg/kgのリドカインとプラセボを30 分間で投与することを1週間継続した効果を比較したところ、有効率(痛みのVASが15mm以上の減少と定義)は、リドカイン群で20% (2例)、プラセボで30%(3 例)であり、リドカインはプラセボより有効であるとはいえなかった。また、Brueraら18)による無作為化比較試験では、オピオイドによる鎮痛効果が不十分ながんによる神経障害性疼痛のある患者10 例を対象に、5mg/kgのリドカインとプラセボの30 分単回投与を比較したところ、痛みのVASは2日後まで有意差はなかった。重篤な副作用も観察されなかった。一方、Sharmaら19)による無作為化比較試験では、オピオイドによる鎮痛効果が不十分ながん疼痛のある患者50 例(混合性疼痛52%、侵害受容性疼痛30%、神経障害性疼痛18%)を対象に、リドカイン4mg/kg(2mg/kgボーラス後2mg/kgを1時間かけて投与)とプラセボを比較したところ、痛みのNRSはリドカイン投与後に有意に減少し(投与前8.5、8.7から、それぞれ、投与後−6.3 vs −2.3,p<0.0001)、50%以上痛みの改善の自覚がみられたのは、リドカイン群82%に対しプラセボ群16%であった(p=0.0001)。減少したNRS 値の半分が再び増加する時間はリドカイン群で9.3日に対し、プラセボ群は3.8日であった。リドカイン群の副作用として口周囲の感覚低下(14%)、耳鳴り(8%)がプラセボ群より多く観察された。この他に、フレカイニド100 〜200mgの効果をみた前後比較研究では、NRSで最大の痛みの強さが3点以上、あるいは50%以上の程度が減少することを有効と定義すると、30%の患者で有効であった(von Guntenら20))。副作用は軽度の白血球減少症が観察された。

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以上より、抗不整脈薬については、がんによる神経障害性疼痛に対して有効であるとするものと効果がないとするものとがあり、有効性は明らかではない。非がん患者の神経障害性疼痛での知見から、抗不整脈薬はがんによる神経障害性疼痛を緩和する可能性がある。

4)NMDA 受容体拮抗薬NMDA受容体拮抗薬には、ケタミン、アマンタジン、デキストロメトルファン、イフェンプロジルなどがある。このうち、ケタミンには、がんによる神経障害性疼痛について有効なある程度の根拠がある(P135,臨床疑問18 参照)。

5)コルチコステロイドコルチコステロイドが神経障害性疼痛について有効であることを示す質の高い臨床試験はない。脊髄圧迫症候群など神経への圧迫や炎症による痛みの場合に有効であることが経験的に示唆されている(P136,臨床疑問19 参照)。

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以上より、がんによる神経障害性疼痛に対して、ガバペンチンとケタミンはがん患者を対象

*:VAS(visual analogue scale) 100mmの線の左端を「痛みなし」、右端を「最悪の痛み」とした場合、患者の痛みの程度を表すところに印を付けてもらうもの。P26 参照。