p.204 抽出テキスト
4 特定の病態による痛みに対する治療 ● がんによる神経障害性疼痛*1に対する有効な治療は何か? 神経障害性疼痛1 関連する臨床疑問 がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、行うべき評価は何か?がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる疼痛治療は、プラセボに比較して痛みを緩和するか?がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、抗けいれん薬、抗うつ薬、抗不整脈薬、NMDA受容体拮抗薬、コルチコステロイドは、プラセボに比較して痛みを緩和するか?がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、ある鎮痛補助薬を増量しても効果がない場合、他の鎮痛補助薬への変更や併用は、行わないことに比較して痛みを緩和するか? 推 奨 痛みの原因の評価と痛みの評価を行う。がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、非オピオイド鎮痛薬・オピオイドによる疼痛治療を行う(P104,III-1共通する疼痛治療の項参照)。1B (強い推奨、低いエビデンスレベル)がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、抗けいれん薬、抗うつ薬、抗不整脈薬、NMDA受容体拮抗薬*2、コルチコステロイドのうちいずれかを投与する。2B (弱い推奨、低いエビデンスレベル)がんによる神経障害性疼痛のある患者に対して、ある鎮痛補助薬*3を増量しても効果がない場合、専門家に相談したうえで、他の鎮痛補助薬への変更や併用を行う。2C (弱い推奨、とても低いエビデンスレベル) 42 43 44 45 42 43 44 45 *1:神経障害性疼痛末梢、中枢神経の直接的損傷に伴って発生する痛み。灼熱痛、電撃痛、痛覚過敏、感覚過敏、アロディニアなどを伴うことがある。難治性で鎮痛補助薬の併用を必要とすることが多い。P16 参照。 *2:NMDA受容体拮抗薬興奮性の神経伝達物質としても機能するグルタミン酸が、グルタミン酸受容体の一つであるNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)受容体に結合するのを阻害して鎮痛作用などを発揮する薬剤。P70 参照。 *3:鎮痛補助薬主たる薬理作用には鎮痛作用を有しないが、鎮痛薬と併用することにより鎮痛効果を高め、特定の状況下で鎮痛効果を示す薬物(抗うつ薬、抗けいれん薬、NMDA受容体拮抗薬など)。非オピオイド鎮痛薬やオピオイドだけでは痛みを軽減できない場合に選択される。P66 参照。