p.177 抽出テキスト
した.4 編の報告を併せると34 症例中24 症例(70.6%)でHSCT 後,神経症状の進行停止を認めている.一方で,対照群では,8 症例の中で,大脳病変出現後,神経症状の進行停止を認めた症例は存在しなかった.HSCT により神経症状の進行停止を認めると考える(エビデンスの強さ:中(B)). CQ2-4 成人大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植により, ADL の改善を認めるか?:益成人大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植(HSCT)後のADLの改善について検討した報告は4 編あり1-4),そのうち,1 つの報告は,対照群がある前向き観察研究であるが4),症例群と対照群でマッチング,また,盲検化はしていない.別の2 つの報告は,症例群のみの後ろ向き観察研究で(この2 つの報告のうち8 症例は同一症例であった) 2, 3),残りの1 つの報告は1 症例の症例報告であった1).そのためバイアスリスクは高いと考えられた.それぞれの研究で,介入方法はいずれもHSCT であった.いずれもHSCT 後のADL の改善・増悪に対するアウトカムの記載はあり,対象患者はいずれの報告でもHSCT 時は18 歳以上の症例,対照群がある前向き観察研究の報告では,12 例中,4 例が小脳・脳幹型に対してのHSCT であり,未治療群8 例中1 例が小脳・脳幹型であった4).以上より,非直接性は中 / 疑いと考えられた.全ての報告においてHSCT後の説明できないADL の差は低いと考え,非一貫性はなしとした.4 編の報告を併せると34 症例中9 症例(26.5%)でHSCT 後,ADL の改善を認めている.一方で,対照群では,8 症例の中,大脳病変出現後,ADL の改善を認めた症例は存在しなかった.HSCT によりADL の改善を認める症例もあると考える(エビデンスの強さ:弱(C)). CQ2-5 成人大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植により,合 併症,有害事象を認めるか?:害成人大脳型副腎白質ジストロフィーに対する造血幹細胞移植(HSCT)後の合併症,有害事象について検討した報告は4 編あり1-4),そのうち,1 つの報告は,対照群がある前向き観察研究であるが4),症例群と対照群でマッチング,また,盲検化はしていない.別の2 つの報告は,症例群のみの後ろ向き観察研究で(この2 つの報告の内8 症例は同一症例であった) 2, 3),残りの1 つの報告は1 症例の症例報告であった1).そのためバイアスリスクは高いと考えられた.それぞれの研究で,介入方法はいずれもHSCT であった.いずれもHSCT 後の合併症,有害事象の記載はあり,対象患者はいずれの報告でもHSCT 時は18 歳以上の症例,対照群がある前向き観察研究の報告では,12 例中,4 例が小脳・脳幹型に対してのHSCT であり,未治療群8 例中1 例が小脳・脳幹型であった4).以上より,非直接性は中 / 疑いと考えられた.HSCT 後の合併症,有害事象は,本邦からの前向き観察研究では,12 例中4 例(33.3%) 4),本邦からの症例報告では1 例中1 例(100%) 1),欧州からの後ろ向き観察研究ではそれぞれ,14 例中9 例(64.3%) 2),