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p.22 抽出テキスト

において発表された急性腎障害(AKI)診療ガイドライン20163)においても支持されているがCIN の診断基準は含まれていない.2018 年に発表されたESUR ガイドラインではCIN の定義として,KDIGO のAKI ガイドラインに準拠して,造影剤投与後48~72 時間以内にSCr 値が基準値より0.3 mg/dL 以上の増加,もしくは1.5~1.9 倍の増加と定義しているが,CIN の発症は腎機能正常者にはまれで,腎機能が低下するほど頻度が高い.乏尿を伴うCIN もまれである.SCr 値の0.3 mg/dL の変化は,腎機能低下例でのAKI の診断基準としては鋭敏すぎる可能性もある.CIN の発症予防など,臨床研究を推進していくためにも診断基準の標準化が必要でありAKI の診断基準を用いることは有用であるが,造影剤腎症の診断基準として広く認められているとは言えない.このため,このガイドラインでは従来のCIN 診断基準とKDIGO のAKI診断基準を併記した.

AKI の定義と重症度分類

2012 年にKDIGO によりAKI のガイドライン(KDIGO Clinical Practice Guideline for Acute Kidney Injury)が作成された.48 時間以内にSCr 値が≧0.3 mg/dL 上昇した場合;またはSCr値がそれ以前7 日以内にわかっていたか,あるいは予想される基礎値より≧1.5 倍の増加があった場合;または尿量が6 時間にわたって<0.5 mL/kg/h に減少した場合をAKI の診断基準としており,CIN もAKI の1 つとして同一基準で評価することとしている.AKI は以下の基準により重症度(病期)分類される.

表2 AKI 重症度(病期)病期血清クレアチニン尿量

1 基礎値の1.5~1.9 倍 または≥0.3 mg/dL の増加6~12 時間で<0.5 mL/kg/h

2 基礎値の2.0~2.9 倍 12 時間以上で<0.5 mL/kg/h

3 基礎値の3 倍 または≥4.0 mg/dL の増加 または腎代替療法の開始 または18 歳未満の患者ではeGFR<35 mL/min/1.73 m2の低下24 時間以上で<0.3 mL/kg/hまたは12 時間以上の無尿

血清Cr の変動

腎機能は一定ではなく,食事,運動,体液量変化が影響する.また,クレアチニンの尿細管分泌を抑制する薬物はSCr 値を増加させる.加熱調理した肉類やクレアチニンを含むサプリメントを摂取するとクレアチニンの吸収によるSCr 値の増加がみられるので,SCr 値の変動に関して以下の点に留意が必要である. 1 SCr 値には10%程度の日内変動がある. 2 SCr 値は,激しい運動時や肉の大量摂取時には上昇し,蛋白摂取制限時には低下する. 3 シメチジン,トリメトプリムは尿細管のクレアチニン排泄を減少させ,SCr 値を上昇させる可

能性がある.

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