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この版は旧版です。新版があります: JSICM 2024 日本版敗血症診療ガイドライン2024(J-SSCG2024)本編 新版を読む
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p.56 抽出テキスト

CQ3-7:カテーテル関連血流感染が疑われる敗

血症患者に対して,カテーテル抜去による感染源のコントロールを行うか?

Answer:カテーテル関連血流感染が疑われる敗血症患者に対して,可及的速やかにカテーテル抜去による感染源のコントロールを行うことを弱く推奨する(エキスパートコンセンサス:エビデンス不十分)。

(1)背景および本CQ の重要度

カテーテル関連血流感染(CRBSI)では,覚知と対処の遅れは転帰悪化につながりうる。CRBSI 予防が重要であることは周知の事実であるが,カテーテルの留置期間や抜去のタイミングについては,最終的なコンセンサスを得られていない。そのため,本ガイドラインのCQ として取り上げた。

(2)PICO

P  (患者):血管カテーテル感染による敗血症を疑う

患者I  (介入):感染源のコントロール(カテーテル抜

去)を行うC  (対照):感染源のコントロール(カテーテル抜

去)を行わないO  (アウトカム):28 日死亡,病院死亡,ICU 滞在

日数,病院滞在日数,感染源のコントロールに伴う合併症

(3)エビデンスの要約

システマティックレビューの結果,PICO に合致したランダム化比較試験(RCT)は存在しなかった。

(4)益と害のバランス望 ましい効果:

血管カテーテル感染は,感染源のコントロールを行わない通常の抗菌薬治療のみでは改善しない可能性がある。原因の解消を行わなければ,予後や死亡率の悪化につながる症例があるため,迅速な感染源のコントロールを行うことは患者に益する可能性が高いと考える。この望ましい効果はカテーテル感染診断の正確性の影響を受ける。望 ましくない効果:

血管カテーテルが必要な患者は,感染源のコントロールとして血管カテーテルを抜去するのみではなく,血管カテーテルの再挿入が必要であり,血管カテーテル挿入に関連する合併症が考えられ,再挿入に関する状況に影響を受ける。頻回なルート交換は,コ

スト・作業負担を増加させる。益 と害のバランス:

PICO に合致するRCT は存在せず,効果のバランスは不明である。血管カテーテル感染の場合,感染源のコントロール(カテーテル抜去)を行って得られる利益と,血管カテーテル挿入に関連する合併症による害を比較しても,おそらく益が害を上回ると考えられる。

(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性

システマティックレビューを行ったが,PICO に合致するRCT は存在しなかった。

(6)価値観

一般的に,死亡が低下することについて患者・家族は重視すると考えられ,不確実性やばらつきはないと考える。

(7)容認性

感染源のコントロール(カテーテル抜去)は標準的治療法であり,原因の解消を行わなければ,敗血症から回復する可能性は低く,迅速な感染源のコントロールを行うことは患者にとって益が害を上回る可能性が高いと考えることから,容認性はおそらく妥当なものと考える。カテーテルの再挿入に関連する負担が存在する。

(8)実行可能性

感染源のコントロール(カテーテル抜去)は,敗血症診療を行う多くの施設で実行可能であると考えられる。

(9)判断の要約(Table 3-7-1)

(10)推奨グレーディング決定の工程

修正RAND 法を用いた投票によって,中央値8,見解不一致指数0.178 の結果となり,委員会で採択された(7 点以上:87.5%)。

(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨

SSCG 2016 においては,敗血症や敗血症性ショックの感染源の可能性がある血管カテーテルは,他の血管カテーテルを挿入後直ちに抜去することを推奨する「best practice statement」となっている 1)。

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