p.53 抽出テキスト
除が推奨されている(強い推奨エビデンスレベルGRADE C)。後方視的研究であるが,Borofsky ら 2)は,2007~2009 年の尿路結石による敗血症を対象とした1,712 名について多変量解析を行った結果,外科的閉塞解除を行わなかった群は,閉塞解除を行った群と比較し,死亡率が有意に高かった(19.2% vs. 8.82%, P <0.001)と報告し,米国泌尿器科学会ガイドラインでもこの報告が支持されている。EAU ガイドライン 3)においても,速やかな閉塞の解除が強く推奨されている(GRADE A)。また,尿管閉塞の緊急解除の方法である経皮的腎瘻造設術と経尿道的尿管ステント留置術には有意な差は認められない。敗血症患者ではなく結石性尿管閉塞による感染患者での研究であるが,Pearle らの小規模RCT 4)(1998 年,対象者数計42 名)ではいずれの方法も同等に効果的であると報告し,前述のガイドライン 1, 3)でもこの結果が支持されている。 (12)実施に関わる検討事項 感染源のコントロールが行われたタイミングにより結果が異なる可能性がある。本ガイドラインでは,可及的速やかに感染源のコントロールを行うことを弱く推奨する。 (13)今後の研究の可能性 尿管閉塞を原因とする急性腎盂腎炎による敗血症の感染源のコントロールに関するRCT がないことが明らかとなった。感染源のコントロールが死亡率に与える影響や,感染源に伴う出血や炎症の波及などを検証するRCT の実施が望まれる。しかしながら,感染源 のコントロールを施行することの益が害を上回ることが予想されることから,今後もRCT の実施は困難であると思われる。今後は,感染源のコントロールの方法やタイミングに関する検討が新たなエビデンスの構築に不可欠と思われる。 文 献 1) Assimos D, Krambeck A, Miller NL, et al: Surgical Management of Stones: American Urological Association / Endourological Society Guideline, PART I. J Urol. 2016; 196: 1153-60. 2) Borofsky MS, Walter D, Shah O, et al: Surgical decompression is associated with decreased mortality in patients with sepsis and ureteral calculi. J Urol. 2013; 189: 946-51. 3) Tü r k C, Pe t ř í k A, S a r i c a K, e t al: E AU G u i d e l i n e s o n Interventional Treatment for Urolithiasis. Eur Urol. 2016; 69: 475-82. 4) Pearle MS, Pierce HL, Miller GL, et al: Optimal method of urgent decompression of the collecting system for obstruction and infection due to ureteral calculi. J Urol. 1998; 160: 1260-4. Table 3-5-1 判断の要約 -S 51-